私が所属する経営企画部総合企画班は主に「CSR戦略」「組織・人事戦略」「デジタル化戦略」の3つの戦略を推進しており、私は前2戦略を担当しています。
「組織・人事戦略」については、組織戦略について担当。具体的には神奈川県信連の基本的使命である「農業と地域の未来を創る」を果たし続けるため、各部署の業務進捗管理の高度化に向けた仕組み作りや、役職員の協働の核・判断の軸としての「共有価値観」の策定をはじめとした理念体系の整備を進めています。いずれの取組みもすぐに成果が得られるようなものではなく、長期的な視点で取組んでいかなくてはなりません。使命を実行するのは“人”ですから、職員のマインド醸成・仕組みづくりを通じて神奈川県信連が使命を果たすことに貢献したいと思っています。
一方の「CSR戦略」においては、SDGsへの社会的要請が高まっていることを受けて職員のSDGsマインドの醸成に取組んでいます。具体的には、神奈川県の農業・地域に関する研修資材の作成・展開や、農業・地域課題の解決に向けた取り組みに実際に参加できる機会の提供、元来SDGsと親和性の高い神奈川県信連の業務について会内誌の作成を通じて役職員間で共有する取組み等です。さらには農業者にご協力いただいて職員が実際の農作業を体験することも行っています。
神奈川県信連の職員数は約200人 。拠点も横浜と厚木の2箇所です。“お互いの顔が見える環境”が大きな特徴で、私自身、入会10年目の今では多くの職員と顔見知りです。そのため業務で相談事があるとき、「この件ならあの人に聞けばいい」とすぐに顔かが浮かぶほどです。打合せ一つでもWebで済ませられる時代だからこそ、このようにすぐに会って、対面でコミュニケーションできるのは、素晴らしいことではないでしょうか。こうした距離感の組織であるため、人間関係にはいい意味でのウェットさがあるように感じます。仕事とのメリハリをつけながら、ワークライフバランスでいう「ライフ」の部分も大事にしながら働くことができています。私には幼い子供がいるのですが、急に熱が出たので早く帰らなくてはならないというときも、上司は「仕事は心配ないから早く帰って」と言ってくれますし、逆に私が誰かの仕事をフォローすることもあります。自然と“お互い様”の精神が共有できているのでしょう。こうした職場風土は心地が良く、私は好きです。一度机を並べて仕事をした人と、また別の部署で一緒に仕事をする機会も多く、だからこそ親密な人間関係は大切にしたいと思います。
これまで仕事を通じて、神奈川県内の農業の担い手や、課題解決に向けて取り組む様々な方々と関わってきました。その実情や課題に触れるたび、「この方々のために何かできないか」と考えました。現在、組織戦略に携わる中で、農業・地域とその中に生きる方々のためにできることを提供し、信頼いただける組織を実現していくことに、やりがいを感じています。1歩ずつではあるものの、職員のマインド転換に寄与している実感も得られるようになりました。神奈川県信連は農業専門金融機関であり、かつ地域金融機関であります。これこそが他にはない神奈川県信連のアイデンティティです。このアイデンティティを強みとして活かすためにも役職員一人ひとりが農業・地域のためにすべきこと・できることを日々想い、JAをはじめとする関係機関と価値を共有できる組織作りを進めなくてはなりません。こうした考えのもと組織内外との連携を強化し、必要な方に必要な機能を提供できることを目指して、挑戦や創意工夫を歓迎する組織を実現していきたいと思っています。