私が就職活動の“軸”としていたのは「生まれ育った神奈川県に貢献したい」という思いでした。大学では金融・経済を学んだので、その専門性を地元のために活かすことができたらと考えたのです。もちろん就活初期は幅広い視野で企業を見ることも大切だと考え、神奈川・東京の金融機関を中心に企業研究を行いました。その中で、JAグループの信用事業を担う県域組織である神奈川県信連を知り、金融の力で農業と地域社会にJAグループとして貢献できる点、調達・運用・管理の3部門の経験を通じて自身のスキルを高められる点に大変魅力を感じました。入会の決め手の一つとなったのは、採用担当者の人柄です。面接を前に緊張している私の気持ちを汲み取り、学生目線で親身に対応してくださり、こうした気配りを当たり前にされている方々の中で私も働きたいと思いました。また、長期的に働きたいと考えていたため、女性が活躍できる環境であるかという点も見ていました。神奈川県信連は産休・育休・時短勤務といった制度が整っており、実際に子育てと仕事を両立して働く“ママさん職員”の方の話を直接お聞きできたため、多様な将来イメージも持つことができました。異動があっても県内のみなので、生まれ育った神奈川に暮らし、長期的に活躍できる場があるという点も大きな魅力でした。
現在私は、県内JAにおける投資信託の提案を“当たり前化”とするために、各JAとの対話を行いながら課題解決に取組んでいます。昨今の低金利・インフレといった環境変化により、国民一人ひとりの自助努力が求められる時代になっています。また、貯蓄から投資へというトレンドの中、国も国民の資産形成・運用を強く後押ししています。これを受けてJAが組合員・利用者に対して適切な資産形成・運用提案ができるよう、支援を行うことが私のミッションです。具体的な取組みの一つとして、座学研修とより専門的な知識を有する者による実践的な研修を組み合わせたサポートプログラムを実施しています。研修内容を検討する際には、JAによって課題は異なるため、それぞれのJAの現状を踏まえて最善な策を考え、提案・実践することを心がけています。JAにおける資産形成・運用提案の取組みはまだ発展途上にあるため、“当たり前化”に際して何が課題か、どうすればその課題が解決できるかを考え、実践できる点に、非常に面白さを感じています。
JAの窓口の方の習熟度を競う「窓口応対コンクール」という定期的な催しがあり、サポートプログラム等に参加いただいたJA職員の方が知識や話法を身に付け、生き生きと自信を持ってお話できるようになっている姿を目の当たりにしました。すぐに結果に繋がる仕事ではないですが、このように“職員の成長”そして“JAの提案力向上”の過程を共に味わうことができた時は本当に嬉しく思います。
部署内では先輩・後輩問わずアットホームな雰囲気があり、ちょっとしたことで笑いが生まれる…なんてことも多々あります。そうした雰囲気があるため、悩みや些細なことなども上司や他部署で様々な経験を積まれた同じ班の先輩へ相談しやすいですし、会話を通じて様々なアイデアが生まれることもあり、日々楽しみながら業務ができていると感じます。また、先日若手職員と役員の意見交換会が開かれ、軽く食事を楽しみながら、カジュアルな雰囲気で行われたので、業務やキャリアのことなどを忌憚なくお話しすることができました。このように神奈川県信連は、“職員の顔と名前が分かる“規模感であるため、役員・上席の方との距離も比較的近く、アットホームな雰囲気があると感じます。こうした点も私の性格に合っていると思います。
私の長期的な目標としては、神奈川の農業と地域社会に貢献できる人間になることで、そのためにジョブローテーションを通じて多角的な視野を養い、様々な観点から課題認識や解決策の提起ができるようになりたいと考えています。また、就職活動時にも視野に入れていたとおり、将来、結婚や出産などのライフイベントを迎えた際にも、働き続けたいと考えています。神奈川県信連では、男性の育児休暇取得も珍しくありません。周囲も理解を示し、休暇中の仕事を引き受けてくれるなど、お互いに支え合う土壌があります。実際に先輩たちのそうした姿を目の当たりにできることは、将来のキャリア形成に向けての大きな安心に通じます。
私は自然が豊かな逗子で、子供の頃から海や山など自然の中で育ちました。地元の力になりたいという人が多いのも神奈川県の特徴で、学生の方とインターンシップ等で接する際も、ついつい地元トークで盛り上がることもあります。
神奈川県は都市と自然が共存しているため、目まぐるしい市場変化の中でも農業と地域社会にあり方に長年寄り添うのがJAの役目であり、私たちはそのJAの信用事業を支援する立場にあります。自身の成長がJAのサービス向上、組合員・利用者の生活の向上につながると信じて、さらに自己研鑽を重ねていきたいと思います。