私が所属している資金証券部では、神奈川県内のJAからお預かりした貯金を有価証券等で運用し、収益をJAに還元する役割を担っています。いわば“稼ぐ”部署と言っていいでしょう。その中で資金証券フロント班では、新規商品の投資提案や保有資産の売却提案を行っているほか、実際に有価証券を売買したり、保有資産のモニタリング業務等を行ったりしています。神奈川県信連は少数精鋭の組織ですが、資金証券部で運用する有価証券等残高は約2兆円と、かなり大きな額になります。このお金は、神奈川県内のJA、ひいては農業者や地域の方々からお預かりしたお金です。その大切なお金の運用には大きな責任が伴うことは当然で、投資元本を傷つけることなく、安定的に収益還元ができるよう、日々業務に取組んでいます。私は生まれ育った神奈川県に貢献したいとの思いで神奈川県信連に入会しました。資金証券部の運用による収益の還元は、神奈川県内のJAにとっての大きな柱となっており、神奈川県への貢献を実感しながら仕事に取組んでいます。
現在の部署で私が主に担当しているのは、毎月1~2回開催される、投資方針を決める会議で使われる提案資料の作成です。JAからお預かりした貯金をどのように運用していくかはこの会議で決定されますが、私の作成した提案資料はその判断を下す重要な材料となります。ここ数年、コロナショックや欧米中央銀行の急激な利上げ等によって相場環境は大きく変化し、私たちの立てた相場見通しが外れ、良いタイミングで買えない、売れないこともありました。日々ニュースをチェックしたり、証券会社の勉強会等に参加したりして相場見通しをアップデートすることもとても大切ですが、先行き不透明感が強い環境では、見通しにこだわり過ぎず、時間分散をしながら売買を進めることも大事だと感じています。また、提案資料の作成には相応の専門知識が必要とされます。資金証券フロント班では職員同士が互いに教え合う風土があり、私も異動後に有価証券の決算処理や投資ファンドの概要等について、マンツーマンで教えていただきました。今は私が後輩に指導することもあります。専門的な知識が必要な部署だからこそ、取り残される人がいないように支え合うカルチャーは、とても温かいものだと感じています。
私は大学で学んだ会計や金融の知識を活かして神奈川県内で働きたいと考え、神奈川県信連に入会しました。決め手となったのは、金融機関の本店業務を若手のうちから幅広く経験できることです。一般的な金融機関では、若手の間は数年単位で支店間の異動を繰り返して窓口業務や営業の経験を積み、その後、本店業務に携わることになるでしょう。その点、神奈川県信連では入会後すぐに本店的な業務に携わり、しかも調達・運用・管理の3部門で多岐にわたる業務を経験できます。私はこの点に他の金融機関にない魅力を感じ、入会を決めました。実際、私自身もこれまで3部門を一通り経験することができたので、これからは今までの経験を活かせるような仕事に就きたいと考えています。例えば、現在の資金証券部で学んだことを活かし、収支を管理する経営企画部や有価証券等のリスク量を管理するリスク統括部での仕事に就いてみたいと考えています。キャリアについてのこうした希望は、上司との定期的な面談の場で伝えることができるので、神奈川県信連で主体的にキャリアを築いていくことにつながっています。
神奈川県はそんなに広くはないのですが、海も山も、農地も都会も、何でもある県です。横浜市内にも野菜の直売所があったりするんですよ。都会過ぎず、田舎過ぎず、ちょうどいいというのが実感です。私の地元は湘南で、高校生まで県内の学校に通いました。家族や友人をはじめ、親しい人が地元に多いというのも、神奈川県が好きな理由の一つです。居心地がいい神奈川県で働きながら、若いうちから金融機関の本店的な業務を経験し、専門性を身につけられるというのは、神奈川県信連ならではの良いところだと思います。