■令和7年度JA湘南地域振興農産物 品評会(11/14)〇施設果菜類の部 優秀賞(キュウリ) =青木 保徳(大田)=吉川 政治(城島)〇ミカン・キウイの部 優秀賞(ミカン)=石垣 弘美(比々多)〇きのこの部 優秀賞(シイタケ)=石川 健太郎(成瀬)〇柿の部 優秀賞 =和田 新一(伊勢原)=和田 弘基(伊勢原)〇いもの部 優秀賞(サツマイモ)=鳥海 一郎(大田)〇花き類の部 優秀賞(ガーベラ)=松木 寿永(大野)〇葉菜類の部 優秀賞(小松菜)=小泉 ヒロミ(豊田) 優秀賞(キャベツ)=細野 雪菜(高部屋)〇根菜類の部 優秀賞(ダイコン)=金子 弥美(豊田)(部門上位入賞者のみ紹介・敬称略) 害虫の中には、冬期に活動が活発になる虫が存在しています。今回は、この特徴を持つヤサイゾウムシの生態と防除方法を紹介します。【加害作物】 成虫および幼虫が、秋から春にかけて、キク科、アブラナ科、セリ科、マメ科、ナス科など多様な野菜類を加害します。特にハクサイ、小松菜、ホウレンソウ、ニンジンでの被害が多い傾向にあります。【形態】 ヤサイゾウムシは甲虫の仲間で、成虫は頭の先が長く、象の鼻のように見えるのが特徴です。ヤサイゾウムシは中型のゾウムシで、成虫は体長が 10㍉程度で、体色は赤褐色、背中にV字型の淡灰色の斑紋があります。また飛翔能力はなく、歩行のみによって移動、分散します。幼虫は体長が 12~14㍉程度で、体色は乳白色~淡緑色、頭は黒色です。脚が無く、ぜん動運動しながら移動するので、他の害虫との区別は容易と思われます。【生態】 日本では雌のみが生息し、単為生殖で増殖します。低温に適応し、成虫は夜間活動性で、日中は地際に潜んでいます。 年 1回の発生で、秋から冬にかけて植物の新芽に1~数個ずつ卵が産み付けられます。ふ化した幼虫は植物を加害しながら成長し、その後、土中で蛹になります。 4~6月に新成虫が羽化しますが、羽化した成虫は雑草の株元などで夏眠し、秋以降に産卵を開始します。【防除の方法】 成虫、幼虫ともに加害し、新芽が加害されると生育が停止します。特にハクサイは、幼虫が穴を空けて結球内に侵入すると商品価値が低下しますので、寄生されない対策が重要です。 耕種的防除としては、発生源となる雑草を生やさないなどのほ場衛生に努めましょう。また防虫ネットは、成虫が歩行性であるため、ネットの裾を埋めるなどの対策が重要となります。 殺虫剤に弱く、他種害虫の防除として薬剤散布しているほ場では発生が少ない傾向にあります。 ヤサイゾウムシに登録のある農薬及び野菜は下記の通りです。 9 SHONAN安全使用基準使用濃度・収穫前日数・使用回数の上限農薬名アディオン乳剤 ミズナマラソン乳剤 ニンジン登録作物名2000~3000 倍・前日・3回2000~3000 倍・14日・4 回入賞おめでとう!入賞おめでとう!農作業メモヤサイゾウムシの生態と防除方法JA営農技術顧問
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