JA湘南広報誌_5月号
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  キュウリは5月ころから定植が始まります。標準幅の畝を作り、定植2週間前までに堆肥や苦土石灰を施し、1週間後に化成肥料を施してよく耕します。マルチ張りは定植の1~2週間前に行うと地温が高まり根付きが良くなります。キュウリについての説明で、正しいものは次のうちどれですか。(1)キュウリの種類には、白いぼキュウリと黒いぼキュウリがあり、日本で流通している大半が、果実の皮が薄くて歯切れの良い黒いぼキュウリである。(2)定植する苗を購入する場合、つる割れ病と疫病に耐性のあるカボチャ台木の接ぎ木苗を選ぶと良い。(3)キュウリの根は深く伸びるので、乾燥に対しては強い。(4)果実の表面に「ブルーム」という白い粉が付くキュウリが、現在の生産の主流となっている。【解答・解説】解答:正解は(2)です。解説:キュウリは直まきもできますが、購入苗の場合はつる割れ病と疫病に耐性のある、カボチャの台木の接ぎ木苗を選ぶと良いとされています。キュウリの種類には、白いぼキュウリと黒いぼキュウリがあり、日本で流通している大半が、果皮が薄くて歯切れの良い白いぼキュウリです。根が浅く、乾燥には弱いので水分は欠かせません。果実の表面に「ブルーム」という白い粉が付かない「ブルームレスキュウリ」が、現在の生産の主流となっています。『新版日本の農と食を学ぶ中級編』(112ページ)より【問題】日本農業検定事務局9SHONANキュウリ 農業は他の業種に比べて死亡事故が多く、全体の従事者数を考慮すると大変危険な職業です。令和3年の全国農作業事故死亡者数は242人で、中でも5月の死亡者数は31人で月別ではもっとも多く、より注意が必要です。今回は、農作業に係る死亡事故のうち約7割を占めている農業機械の操作に伴うものを中心に、農作業を安全に行うための方法を確認しましょう。▼乗用型トラクター農業機械の中でも死亡事故件数がもっとも多く、ほ場や道路での転落や転倒が多く起きています。安全キャブ、安全フレームが装着されたトラクターの使用とシートベルトの着用をセットで行い、転落、転倒した際の安全を確保できるようにします。一部の機種では安全フレーム、シートベルトの後付けが可能ですので、積極的に装着しましょう。 また、道路を走行中に片ブレーキを踏んでしまい、路外に出て障害物にぶつかるなど重大な事故になるケースも後を絶たないため、ほ場を出る前にブレーキ連結の確認を忘れず行いましょう。▼歩行型トラクター(耕うん機)後退時に木や壁との間に体が挟まれることによる死亡事故が多いです。後退する前に、後方に障害物がないか必ず確認しましょう。 また、令和4年には、県内で耕転爪を覗き込んだ際に回転している耕転爪に巻き込まれて亡くなる事故が発生しました。機械を確認する際には、必ずエンジンを停止させましょう。▼刈払機(草刈機)キックバックや小石、チップの飛散による足の切創、失明等の事故が起きています。作業前に作業場所を確認し、切り株、針金、石、空き缶があれば除去するなど点検しておきます。作業の際はゴーグルや脛あて等の保護具を着用する、刈刃左前方1/3部分で右から左に刈るといった正しい方法を徹底しましょう。▼バックホウ(油圧ショベル)ほ場内での転落、転倒事故や補助作業者を巻き込んだ事故が発生しています。走行する際には必ずアームを下げ、不整地では低速で走行し、緩やかな斜面であっても直角方向に進入・退出します。堀削作業の際にアームに下向きの力を無理に加えると、機体の後方が浮き上がり危険ですので注意しましょう。▼熱中症にも注意熱中症は梅雨入り前の5月頃から発生しています。これは気温が上昇した際に体が暑さになれておらず、適応できなくなってしまうからです。このため、この時期からこまめな水分補給と無理のない作業を行うようにしましょう。図:白いぼキュウリ(上)と黒いぼキュウリ県農業技術センター 農作業メモ農作業事故を防ごう「農」を学ぼう日本農業検定

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