JA湘南広報誌_11月
6/12

ホウレンソウの種類は、大きく東洋種と西洋種に分かれています。東洋種の葉は切れ込みが深く、根元は赤くて味が良好です。西洋種の葉は切れ込みが浅めで、丸みのある形をしています。味は東洋種に劣りますが、とう立ちしにくい特徴があります。現在市場に出回っている多くの品種は、東洋種と西洋種を交配したもので、とう立ちしにくく味も良い品種です。近年では、生食用に改良された品種である「サラダホウレンソウ」も出回っています。ホウレンソウについての説明で、正しいものは次のうちどれですか。(1)ホウレンソウには、種子に角が ある西洋種と、種子に丸みがある東洋種がある。(2)品種により日長に対する感受性が異なり、西洋種の方が東洋種より敏感である。(3)株元部分のピンク色は、カロテンという色素成分である。(4)収穫期に4度以下の気温に7~14日間さらされると、身を守るために体内の糖度が高まる。【解答・解説】解答:正解は(4)です。解説:ホウレンソウの東洋種の種子には角があり、西洋種の種子は丸みを帯びています。ホウレンソウは長日高温でとう立ちしやすい性質があり、春まき栽培では生育期が長日になるため、日長に鈍感な西洋種や、西洋種と東洋種の交配品種が栽培に適しています。株元部分は糖質が高く、甘味が強くておいしいのはもちろんですが、株元のピンク色はベタシアニンという色素成分で、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種です。また、骨の形成や代謝に関わるミネラル(マンガン)も多く含まれています。秋まきの場合は、収穫期に4度以下の気温に7~14日間さらすと糖度が高まり、おいしさが増します。『新版日本の農と食を学ぶ中級編』(108ページ)より【問題】日本農業検定事務局9SHONANホウレンソウ 農地等でモグラに穴を掘られたという被害相談があります。モグラが穴を掘ることで作物の根が傷付いたり、土が乾くといった被害が起こります。〇モグラの対策 モグラが嫌がる音波を発生する機械や忌避剤などが売られていますが、自分に直接害がないと学習すると効果が無くなります。 モグラの確実な対策として捕獲が挙げられます。 捕獲には、筒型の専用捕獲器をモグラが毎日使う生活道(本道)というトンネルに設置します。 モグラの生活道を見つけるにはトンネルが見られる場所に、50センチ四方程度の板など底が平らなものを設置します。設置時には、整地した地面に密着するように板を置きます(図1)。次の日に板の下を確認し、モグラがトンネルを掘っていた場合は、その形を記録し、トンネルを崩して整地した後、再び板を置きます。それを3回ほど繰り返し、毎回トンネルができる場所が生活道です。防草シートや箱の下にトンネルがある場合もあるので、事前に確認してみるとよいでしょう。複数の板を置くときは、10㌃に7~8枚ほどを目安に置きます。 生活道が見つかったら、そのトンネルの部分③④    に捕獲器を設置します。その際も、同じように板を置き、捕獲前と同じ状況を作っておきます。 農林業に係る被害以外でのモグラの捕獲は、許可が必要です。家庭菜園等で捕獲する場合は、湘南地域県政総合センター環境調整課へご相談下さい※。※お住まいの地域によって、捕獲許可の窓口が変わります。事前によくご確認ください。図:東洋種と西洋種の葉の形状<東洋種><西洋種>モグラのトンネルが見られる地面に密着するように板を置くクワ等で丁寧にならす翌日に板の下を確認かながわ鳥獣被害対策支援センター図1 生活道の見つけ方②①農作業メモモグラについて「農」を学ぼう日本農業検定

元のページ  ../index.html#6

このブックを見る