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神奈川県協同組合連絡協議会が発足

神奈川県内の農協、漁協、森林組合、労働者協同組合など83組織は、「神奈川県協同組合連絡協議会」を発足させた。

代表にはJA県中央会の髙桑光雄会長と県生協連の當具伸一会長が就任。県域の協同組合提携組織で単位組織を会員とするのは全国で2例目。全国初の取組みとして、協同組合に造詣の深い大学教授6人がアドバイザーとして加わっている。

昨年11月に協同組合がユネスコの無形文化遺産に登録されたが、協同組合に対する国際的な評価は、国内ではあまり知られていない。このため同協議会では、農林漁業の体験交流やイベント情報の提供、大学と連携した協同組合の理解浸透に取り組むこととしている。

3月7日の発足会には、会員組合の代表者ら約100人が出席。髙桑代表は「今こそ『一人は万人のために、万人は一人のために』という協同組合の原点に立ち返り、非営利・協同の価値を共有する者が連携し、協同の理念を発信していくことが必要。多くの組合が参加した協議会発足の意義は大きい」と話した。また當具代表は「協同組合が誕生して170年、組合員は世界で10億人を超えるが、地域で協同の価値・役割を伝え、未来に継承していくことが重要」と連携を呼びかけた。

アドバイザーおよび会員組織代表者に協議会に寄せる期待を伺った。

 

横浜国立大学・大妻女子大学 田代洋一 名誉教授
 世界的なグローバリズムの潮流、協同組合への攻撃に対し、連携して支えていこうとすることは大切だ。協同組合提携は1970年代から何度か波があったが、今回の波を持続して頑張ってもらいたい。

東京農大 白石正彦 名誉教授
 二宮尊徳をはじめ県内の協同組合源流の創設者に光をあて、生態系保全型の食料と農林漁業、再生可能エネルギーの県内循環づくりで、新たな就業と暮らし方の提起を期待する。

県漁業協同組合連合会 高橋征人 代表理事会長
 協議会には森林組合・働く人の協同組合も加入された。さらに大きな動きにつながっていくことを期待している。

県森林組合連合会 武左京 代表理事会長
 日本の第一次産業を衰退させないよう、連携して地産地消に取り組み、国や県も後押ししてくれることを願っている。

【会員名簿(PDF)】

【アドバイザー名簿(PDF)】