JA図画コンクール2022 作品集
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小学生一部(一年~三年)小学生二部(四年~六年)    3審査評  平田 渉(神奈川県教育委員会 県西教育事務所教育指導員)第四七回「ごはん・お米とわたし」図画コンクールの開催にあたり、今年も神奈川県内一三二小学校から一一五八点もの作品が集まりました。まずは、応募してくれた皆さん、応募までは届かなくても作品の制作に取り組んでくれた皆さん、どうもありがとうございました。また、お子さんの創作意欲を温かく見守ってくださったご家族の皆様、ご指導をいただいた先生方にも感謝申し上げます。一部には、今まで食べたおいしいご飯の代表として「おにぎり」を描いた作品が多くありました。ごはんのおいしさを感じた直接体験を、様々な角度から切り取った大胆な構図と鮮やかな色彩による表現は、まさにこの年齢の児童が持つ感性そのものではないでしょうか。二部には、さすが高学年の児童と思わせる作品が集まっていました。それは、「ごはんとその周辺」を描くという視点から、植物としての「稲」や実体験を含めた「稲作」にかける思いにまで視点を広げているものが多くあったことです。目の前にある具体物を見つめ、その背景にあるものを思い浮かべ、教室で学んだであろう技法を駆使して表現した作品には、見る者の心を動かす力が宿っていました。絵画という表現は、目に見えるものはもちろん、経験や知識を元に想像した世界を再現するものとも言えそうです。本コンクールの目的は、作品制作を通じて稲作をはじめとする農業についての学びを深めてもらうことと、優れた作品を顕彰することを通じて、お米・ごはん食・日本食の重要性を広く周知することにあります。この作品集を手に取った皆さんが、実りの恵みに思いを寄せたり、食卓を囲んで笑顔でご飯を食べたくなったりするような思いに駆られることを願ってやみません。稲刈りが終わった田んぼを眺めつつ、来年もこのコンクールを楽しみにしたいと思いました。

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