文字サイズ

家庭菜園

四季の花づくり
楽しみを胸に本格作業
イラスト

本格的な花壇作業の時期になります。

秋まきした草花苗は、日中には防寒用の覆いや保温施設内に外気を通わせて、締まったものにして、植え広げて細根を増やすよう努めます。

草花の種まきは、ソメイヨシノ桜の開花時期を目安にします。気温が低いとか、霜の心配がある所などで、少しでも早く花を見たいのなら、桜が咲く時期まで待たず、鉢に種子をまいて室内やフレーム内に置き、発芽させてしばらく育てて、花壇に植えるとよいでしょう。球根草花は4月になってから植え付けるのが一般的ですが、室内やフレーム内で植えて養成して、花壇に植え出せば早く花が見られます。この早まきの手法と普通時期の種まきの物を組み合わせれば、花を楽しむ時期の幅が広げられます。

宿根草の株分け、植え付けの時期は、春の適期になります。

真夏の7~9月ごろ長期にわたって、次々とにぎやかに花を咲かせ続けてくれるクサキョウチクトウ(オイランソウ、宿根フロックスとも呼ぶ)など宿根草は、植え付けて3~4年もすると根株が増えて密生してくるので、株分けし、植え替えるようにします。根際に芽が付く宿根草では、芽が土の上にわずかに顔を出したころに、株分けをすればいいでしょう。株分けは3~5芽を付けて行います。

宿根草花では、5月に豪華な開花を期待していたシャクヤクが、つぼみのまま黒ずんで咲かなかったことはありませんか。褐斑(かっぱん)病や灰色かび病に侵された可能性があります。3月に芽が出てきた後、つぼみが大きくなるまで2週に1回くらい、薬剤散布をして防ぎましょう。また、芽が動きだす前に施す「芽出し肥え」も大切です。

一足早く動きだす宿根草
イラスト

立春を過ぎると、わが国のどこでも、気温は上昇期に転じます。草花も反応し始めます。まず、日本の山岳地帯の湿地が生まれ故郷であるサクラソウが2月上旬に動き始め、やがて多くの宿根草が根の活動を活発にします。そのころ、サクラソウは芽分け・植え替えをし、宿根草は元肥を施します。サクラソウの芽分けでは、古根に付いている大きな芽や中程度の芽を植えます。小さい芽は花が咲きません。でも、捨ててしまうのはもったいないので、養成して親株にしましょう。2月末に宿根草に与える肥料は、元肥になるもので、長く効いてくれる有機質を施しましょう。野菜や果実のくずでも大丈夫です。溝を掘って施し、土を掛けておきます。

3月になると、春花壇の作業が本格的に始まりますが、植え付けの1カ月くらい前の今月には、地ごしらえなど、準備をしておきましょう。

草花は、種子をまいても、苗や球根を植え付けても、まず根を伸ばしてくれて、水や養分を吸い上げることが、花を咲かすスタートになります。その根がよく伸びてくれるようにするには、土が大切になります。根が養水分を吸い上げるには、エネルギーが必要になります。人間はじめ動物が水を飲んだり、食べ物をかんで飲み込んだりするのに、何がしかの力が必要なのと同じことではないでしょうか。そのエネルギーを生み出すには、光合成で作ったでんぷんと、根の周りにある空気に含まれている酸素とを結び付けてエネルギーをつくり出します。ですから、根の周り、つまり、土が空気を十分に含めるようにしてやることが、非常に重要になります。

こんな土を作るには、冬の間の天地返しのような深耕が効果をあげますが、これをやっていなければ、シーズン直前の地ごしらえの折に、少し深めに耕して、堆肥や腐葉土など有機物も十分に入れて、ふっくらした土にしておきましょう。地ごしらえでは、石灰も施しておきましょう。

この時期、年間計画に思い巡らせよう
イラスト

秋まきで育ててきた苗物には水やりをしますが、まだ地上部に顔を出していない球根類も、土の中では盛んに根を活動させていますので、水やりを忘れないように。土の表面が白く乾いてきたら、たっぷりとやっておきます。午前中の気温が上がるころに、やっておくのがよいでしょう。

真冬の花壇の作業はそれほど多くはありません。この時期に花壇の土の若返り作業と今年の花壇づくりの構想を練っておくのはどうでしょうか。

花壇の若返り作業は、春咲き草花の苗や球根などの植わっていない、空いた花壇を深く打ち起こすものです。深さ30cmほどにスコップやくわで深い所の土を掘り起こし、表面の土をひっくり返して下層にしてやるのですが、かなりの重労働ですから、作業の少ない時期に、少しずつ進めたいものです。こうすることで、下層の土が冬の風雨にさらされて酸素を含み、また土中に潜んでいる病害虫に太陽光を当てて、密度を減らす効果も狙います。天地返しとか寒ざらしともいいます。打ち起こした後は、消石灰をまいておきます。酸性土壌の矯正のためです。雑草の根は取り除いておきたいのですが、土そのものは、このまま置いておいて、次の種まき作業、定植作業の準備のとき、細かく砕きます。

花壇づくりの構想を練っておくと、適期の作業実行に役立ちます。これも比較的暇なときにやっておくとよいでしょう。何月にはこの花、翌月にはあの花という、およその開花期を並べて、年間の花暦を作り、種まきどきを添え書きしておいて、園芸店やJA、また、種苗会社の通信販売で種子を求めて用意すれば、作業が遅れずに進められるでしょう。

菊は、霜よけをする、好天の日中にはよく日に当てるなどの冬至芽の管理が中心ですが、水不足で枯れることがありますので、十分な水やりが大切です。

ハボタン、フクジュソウで日本の冬を
イラスト

冬を代表する草花として花壇を飾ってくれるフクジュソウは11月から2月までが植え付け適期です。花が咲く時期に植え付けても大丈夫、という草花です。植え付け場所は、冬には日当たりが良く、夏には日陰になるような、落葉樹の枝先の下あたりが最適です。12月になると、園芸店などで、根株が売り出されます。すでに植え付けてあるものは、4~5年経っていれば、株分けして、植え付けます。あまり長年、植えっ放しにしていると芽が小さくなってきます。

フクジュソウといえば、元旦草という別名があることで、正月の床の間や窓辺を彩ってくれる花をイメージしますが、普通に育てると、旧暦の正月、つまり新暦では2月ごろが開花期です。園芸店などでは正月用の鉢物として売り出されますが、温度調整をして、新暦の正月に咲かせられるように育てたものです。

冬の庭に欠かせないハボタンが葉色を増してきますが、植え付け時期です。定植場所には、肥料を施しません。キャベツの仲間ですが、寒さや風当たりがあまり強いと早く傷みますので、こうした所への植え付けは避けたいものです。自家で種子をまいて苗づくりをしてくると、どうしても苗に大小が出来てしまいます。同列に植えるなら、大株は少し深めに植えます。

太平洋側の地域や瀬戸内地方など降雨の少ないところ、それに、防寒をしている苗を植えてある場所などは、水不足になりがちです。また、地表面には顔を見せていない球根や宿根草の植え付け場所でも、根部は活動していて、水分を求めています。こうした所には、地表面が白く乾いたら、午前中にたっぷりと水やりをしておきましょう。

水栽培の球根は、容器の底に届くほどに根が伸びてきているでしょうから、そろそろ0度近い場所に置いて、寒さに当てるようにしましょう。2月ごろまで、十分な寒さに当てないと、良い花は咲きません。

ユリの植え付け時期
イラスト

球根の多くは10月中に植え終えるのが良いですが、まだであれば早めに植えましょう。ただ、耐寒性の強いユリは今月が植えどきです。ユリは今月が植えどきです。ユリは球根の上の茎からも「上根」と呼ばれる根を出し、栄養を吸い上げる重要な役目を担いますので、一般の球根より球根一つ分、深植えにします。この上根は茎が土で覆われていないと出ないので、深植えにするのです。

秋まき草花の苗は、11月上旬には花壇に定植しておきます。ハボタンは気温が下がって寒さを感じるくらいになると、葉が色づき始めるので、このころを定植時期の目安にします。他の草花の定植花壇は、肥料を施しておきますが、ハボタンの植え付け場所だけは肥料を施しません。葉の色づきを悪くしないためです。今植わっている秋咲き草花がまだ、よく咲いていて、苗が植え付けられないときは、育苗ポットに植え替えておき、秋咲き草花が終わり次第、すぐに植え付けられるようにしておきましょう。

ヒヤシンスなど球根草花の水栽培は、水温が15度を下回るような陽気になったら始めましょう。根の伸長に光はいらないので、発根部から下の部分の容器を黒い布、アルミホイルなどで覆うか、冷暗な部屋の隅に置くようにしましょう。

サフランが開花する時期になりますが、花が咲かない物があるかもしれません。これは多くの場合、新球根がよく育っていなかったことが原因です。サフランは花が咲いた後、新球根を付け、これが育って芽を出し、また初冬に再び花を咲かせるのですが、新球根が小さいと花を付けません。そこで、新球根を大きくしてやるためには、前年の球根植え付け時に、肥料を十分に施しておくことが重要です。また、水栽培やミズゴケでの栽培では、使った球根には肥料を与えませんので、来年もこの球根を使うのでしたら、肥料を施した花壇などに一度地植えにして、球根を養成しましょう。

秋、花壇作業は手際良く
イラスト

高かった気温、地温が下がり、草花の種子、球根は発芽、発根には好適時期です。寒い時期を越えて、春に花を咲かすわけですから、寒さが来る前に、十分に根を張らせ、水分をしっかり吸い上げる態勢を整えてやるのがポイントです。

秋まき草花の発芽には15~20度くらいが適していますが、急激に気温が下がっていく秋のまきどきは案外短いので、手際良くまきましょう。一方、球根は寒くなるまでに根を伸ばせればよいので、11月上旬まで植え付けられます。植え付け場所は3週間ほど前に、酸性を矯正し、有機質、元肥を入れて、準備しておきます。

球根は水栽培で楽しむことも多いのですが、こちらは水生の病原菌との戦いがあります。病原菌が繁殖しにくい水温、15度以下になってから取り組む方が得策です。それでも12月までには根を十分に伸ばしてから、強い寒さに当ててやる必要がありますので、あまり遅く取り組むと、根が十分に伸びないうちに寒さが来てしまうことになります。留意してください。発根、根の伸長には光はいらないので、栽培容器は部屋の隅などの暗い所で管理して大丈夫です。根がしっかり伸びてからは明るい所で管理します。

ハボタン、パンジー、デージーなど、夏に種まきし、苦心して育ててきた草花は、小苗になっているころです。仮植えし、丈夫な細根を多く出させて、冬を越せる体力を備えた丈夫な苗に育て上げましょう。植え替え時には、根を半分か3分の1くらいに切って植えても大丈夫です。定植する花壇もなるべく早く、酸度矯正、元肥施用して、地ごしらえをしておきます。ハボタンは涼しくなってくると急激に大きく伸び始めますので、株間を少し広めに取って植え付けましょう。葉が込み合って株間が詰まってしまうようなら、下葉をかき取って、風通しを良くしてやりましょう。

秋の種まきは適期が短い
イラスト

秋まき草花のまきどき、秋植え球根の植え付けどきに差し掛かります。

種まきは、お彼岸を目安にしますが、秋は急激に気温が下がっていきますので、春まきよりも適期が短いと考えましょう。急激に気温が下がるので、種まきが遅れると根張りが悪くなり、生育スピードが鈍って、冬の寒さでダメージを受けてしまいます。これを逆手に取って、アサガオを9月にまいて、日当たりの良い所で育てると、短日と生育の遅延で、小さな草丈のアサガオの花が見られます。花は大輪にはなりませんが、晩秋のアサガオという、面白い風景になります。

ユリ、サフラン、フリージア、オキザリスなどの球根は9月中に植えましょう。植え付け場所の準備は早めにしておきます。サフランなどを室内で観賞するなら、霜が来るまでは、戸外で寒さに遭わせてから室内に取り込みます。

チューリップ、スイセン、ヒヤシンスなどは10月に植え付けます。このための植え付け場所を、9月に元肥施用など地ごしらえしておきましょう。

宿根草は株分け、植え替え時期です。シャクヤクは宿根草ですが、何年も植えっ放しにしておくと、出てくる芽が痩せて、花が咲かない株になってしまいますので、3年に1回くらい株分けをしてやりましょう。10月に根が伸びる時期の前に掘り上げて、株分けをします。十分な堆肥を入れ、化成肥料を少々加えて土づくりをして植えます。来年は良い花が咲くでしょう。

菊は、10~11月咲きが、つぼみが見え始める時期になりますが、最上部の大きく咲かせるつぼみ(心蕾<しんらい>)とその下の四つを予備芽として残す以外の脇芽は摘み取ります。予備芽は心蕾が何かの原因でなくなった場合に備えておくのですが、10月初旬まで付けておきましょう。つぼみが見え始めたらしおれさせないよう、水を十分にやります。支柱は早めに立てておきましょう。

水やり、ハダニ対策に留意を
イラスト

日照りが続けば、花壇の草花は青息吐息でしょう。土の表面が白くなったら、たっぷりと水やりをしましょう。鉢植えは、花壇に比べて土の量が格段に少なく、鉢の周りから熱が押し寄せるので、毎日水やりをしなくてはならないくらいに乾きます。この時期、代表的な草花はアサガオですが、特に大輪種は、夕方涼しくなってからの冷たい水での水やりは避けます。くみ置きの水を午前中に掛けてやりましょう。

乾燥する時期はハダニが増える時期でもあります。ハダニは葉裏に付いて、吸汁しますので、葉が薄くなり、少し透けたように白っぽい筋が見えます。こういう状態が多く見られるようなら、ダニ防除剤を使って退治します。ハダニは湿潤状態に弱いので、葉裏に水を掛けてやるのもよいでしょう。

サルビア、ダリア、マリーゴールド、早く咲いたコスモスなどは草丈の半分か3分の1くらいに切り戻して、再び出てくる茎に花芽を付けるようにして、秋の開花を楽しみます。切り戻しの後、肥料を施して、力をつけてやりましょう。

ダリアは茎が中空で、中に雨水などがたまると腐敗の原因にもなりますので、節のすぐ上で切り戻します。

パンジーは9月にまくのが普通ですが、早くまくと11月から開花が期待できます。鉢などに8月中に種まきをし、覆土しないで、洗面器などに水を張って鉢を漬けて、下から水を吸わせます。水分の蒸発を防ぎ湿度を保つため、発芽するまで新聞紙を掛けて涼しい場所に置きます。4~5日で発芽するので、新聞紙の覆いは取り除きます。いつまでも光を制限していると徒長してしまいます。本葉3枚くらいで3~4cm間隔に植え広げ、この間隔でも込み合うくらいになったら定植します。

10~11月咲きの菊は、支柱を立てて出蕾(しゅつらい)に備えます。

パンジーの種まきはいかが
イラスト

7月から8月にかけては水やりと草取りが重要な作業です。

水やりは涼しい午前中にたっぷりとやっておきましょう。

夏季の花壇は「雑草との闘い」といえるほど、雑草の旺盛な生育と草取りの競争になります。雑草を1本も残らず取り除こうなどと考えるとうんざりしますが、「草丈の高くなったものを取り除く」という程度に考えれば、気楽ではないでしょうか。

真夏に種まきするものは多くありませんが、今ではほとんどが園芸店やホームセンターで、苗を買ってきて植えることが多くなったハボタンやパンジーは真夏にまくことができます。ハボタンは、いつまいても発芽しますが、葉が色づく晩秋から初冬に程よい大きさにするには、七夕ころにまくとよいでしょう。また、パンジーは暑い中での種まきは発芽が良くないのですが、早くまけばまくほど花が早く咲くので、箱や鉢に種まきして涼しい風通しの良い場所で管理したり、冷房の効いた部屋で発芽させたりするとよいでしょう。パンジーの種子は小さいので、種まき後の箱や鉢の水やりは、それらより大きい容器の中で、底から吸水させます。

菊は、8~9月咲きには支柱を立てるか摘心をし、草丈を低くして倒れない工夫をしてやり、10~12月咲き品種では、枝数を増やすために摘心をします。11月開花の大菊は、7月中~下旬に9号くらいの大鉢に定植します。大菊では、早ければ7月にも、つぼみに似ているが花にならない柳のように細い柳芽が出てきますので、摘み取ってしまいます。下の節から側枝が出てきますので、ここから花を咲かせます。7~8月は気温が高く、鉢はむろんのこと、花壇もよく乾きます。この時期は菊が最もよく成長する時期でもあります。水を十分にやりましょう。日中にはしおれていても、夕方や夜には回復しているようにします。

草花の増殖に好適期
イラスト

春の花は時期を過ぎ、夏に花を咲かせる草花の苗が出番を待っている時期ですので、春花壇を飾った草花は後片付けをし、後に控えた苗物のために夏花壇の準備をしましょう。春花壇の跡地は、消石灰を1平方m当たり100g程度入れて土を中和して、同200gほどの緩効性化成肥料とバケツ1杯の腐葉土を施しておきます。

球根草花は掘り上げますが、チューリップは地中の温度が上がると根が枯れ、葉が黄色になってくるのでそれを目安にし、他の種類の球根も、曇雨天が多くなり光合成能力が落ちる梅雨時期の前に掘り上げましょう。掘り上げた球根は日陰でよく風乾してから、涼しい場所で貯蔵します。スイセンは3年置きに掘り上げればよいのですが、今年花が咲かなかった株は、一度掘り上げて貯蔵し、来期には大きい株は開花を期待して植え付け、小さい株は来期を養成期間として大きな球根に育て上げるとよいでしょう。

ハナショウブやジャーマンアイリスが開花を終え、株分け・植え付け時期になります。株分け・植え付けは、一般的には2~3年置きですが、毎年の方が育ちが良くなります。時期は花が終わった直後です。植え付け場所の土は酸度を矯正しておきましょう。暑い時期での植え替えですので、植え付け株の葉は3分の2か半分くらいに切り詰めて、水分蒸散を抑えて、しおれを防ぎます。

菊は、前号で記したように日長時間に敏感な植物で、品種によって開花時期がはっきりしています。植え付け時期を早めても遅くしても、時期が来れば、草丈が長くても短くても花が咲きます。そこで、ほどよい草丈で花を見るために、開花予定の3カ月半くらい前の定植を目安にしましょう。一方、挿し芽の発根温度は18~20度で、発根に必要な日数は2~3週間とされています。このことから、挿し芽は開花時期の4カ月ぐらい前にするのがよいでしょう。6月は10月咲きが定植、11月咲きが挿し芽の時期になります。

まき時になる高温好みの草花
イラスト

5月は、草花の挿し芽には好適な時期です。

短日植物の菊は日長時間に敏感で、11月開花の大菊はどんなに早く挿し芽しても11月の日長時間にならないと花芽は作られず、花は咲きません。早く定植すると背が高くなってから開花時期になり、遅く定植すると草丈の短いうちに開花期を迎えてしまうことになります。

程よい草丈で花を付けさせる目安として、開花時期の4カ月前に挿し芽して、3カ月半くらい前に定植するとよいでしょう。ですから10月咲きの品種は、5月に挿し芽して6月に定植します。11月咲きは5月、親株を摘心して、側枝数を多くし、挿し芽用穂木を増やしておきます。

アサガオ、ヨルガオ、ペチュニア、ケイトウなど高温で発芽する草花はまき時です。春まきの草花は多くが短日性で、夏至を過ぎて日が短くなる時期でないと花は咲きません。春まきの草花を少しずつまき時をずらしてまけば、草丈の違う姿が楽しめるでしょう。

チューリップは、地温が高くなると根が枯れてきて、葉は黄ばんできますので、この時期が球根掘り上げのタイミングになります。チューリップは植え付けた球根が開花のために使われてなくなり、毎年新しいものができます。新球は大小があります。大きい球根は花を咲かせますが、小さい場合は翌年には花は咲かず、葉しか出ません。しかし、来年1年養成して大きくしてやれば、花を咲かせる球根に育ちます。

サクラソウ(ニホンサクラソウ)はそろそろ花が終わりますが、この後、地際に芽のような新しい根茎ができてきます。この新根茎は乾燥に弱いので、土を掛けて保護して育て、良い株にしてやりましょう。これを増し土といい、サクラソウ栽培では重要な作業です。新根茎が見えたら、なるべく早く増し土作業をします。掛ける土は2~3cmの厚さでよいのですが、雨で流されたら、時々掛け直します。

種まき、植え付け本格化
イラスト

4月も草花の種まき時期です。それでも遅霜の心配される地域や、アサガオ、サルビアなど高温を好む物は、種まきを5月まで待ってもいいでしょう。特にアサガオは、日照時間15時間以下にならないと花芽ができないとされていますので、少々種まきが遅れても、生育期間は十分にありますので、ゆっくりまけます。高温を好むこれらの草花は、霜の当たらない場所があれば、そこに種まきをしたり、室内でまいたりして、育苗し大きくしてから植え付ける手もあります。気温が上がってくる時期ですので、意外に早く苗が込み合いますので、注意しましょう。

3月に早まきした草花はそろそろ株間が込み合ってきますので、頃合いを見計らって、定植します。

球根は芽が出ていようといまいと、中旬くらいまでに植え付けましょう。チューリップやスイセンなど秋植えの球根草花は、花が終わったらすぐに花殻を取り除き、球根への負担を少なくしてやります。その後、葉が緑色を失うころになったら、掘り上げます。スイセンはかなり長い間、緑の葉を付けていますが、それでも梅雨入り近くには掘り上げましょう。球根草花以外でも花殻は取り除くようにしましょう。雨がたまって花殻が腐ると病原菌が増殖して、病気のもとになります。

菊は親木作りのために植え替えておいた冬至芽が芽を伸ばし始めたら、挿し穂を増やすため摘心します。まだ冬至芽を植え替えていない場合には、早めに4号くらいの鉢に植え付け、親木作りをします。この株から芽が伸び始めたら、摘心して側枝を出させます。摘心は下葉5~6枚をして先端部を摘み取ります。側枝に本葉5~6枚以上出たころ、これを切り取り、先端の生長葉とその下の本葉2~3枚を付けて挿し穂にします。これが、秋に花を咲かせてくれる株になります。

今から菊作りを始めようとする人は、種苗会社や苗物店で苗を、4月中に購入しましょう。

あなたもチャレンジ! 家庭菜園
イラストサトイモの収穫と上手な貯蔵のコツ

サトイモの主成分はでんぷん類、このでんぷんは加熱すると糊化し、消化吸収しやすくなります。カリウムは芋類の中では最も多く、高血圧予防に効果的です。

タンパク質、ビタミンB群、Cなどを多く含み、栄養価が高いのが特徴、しかも食物繊維も豊富で水分に富み、意外に低カロリー、体重が気になる方にもお勧めです。

秋になって盛んに育ち、芋が肥大したサトイモは、晩秋に入ると育ちが止まり、収穫期を迎えます。

収穫適期の目安は、葉の緑が黄化し始め、葉が少し垂れ気味になった頃です。サトイモは寒さに弱く、1~2回霜を受けただけで葉は容易に枯れてしまいますが、この頃が収穫の限界です。掘り遅れると品質を損ねるだけでなく、貯蔵した場合の故障芋が多くなってしまいます。

収穫するに先立って、図のようにあらかじめ葉身を地上5~6cmの高さで、鎌で刈り取っておきます。芋や根は強大に太っているので、株の側方に大きくくわを打ち込んで、子芋や孫芋を外さないよう注意して、株全体を丁寧に掘り上げます。

すぐに利用する場合は、その場で全ての子芋、孫芋、ひ孫芋を親芋から取り外します。多数の株を効率よく取り外すには、外側の外れやすい子芋を取り除き、残った株を手で持ち上げて、大きなビール瓶などで横から強く打つと、案外傷つかずによく外れ落ちます。

貯蔵する場合には、子芋、孫芋などを外さないよう、特に注意して取り扱いましょう。外れてしまうとその傷口から傷み始めるので、貯蔵中の故障株が多くなります。

貯蔵する場所は排水の良い畑を選んで、幅40~50cm、深さ60cmぐらいの貯蔵穴を設けます。そして掘り起こした株を丁寧に運び、地上部の切り口を下方に向けて丁寧に積み重ね詰め込みます。反対に詰めると子芋が離れやすく、傷口から腐敗する芋が多くなります。

貯蔵穴を全部詰め終わったならその上に麦わら、稲わら(カヤが得られれば最高)などで覆い、5~6cm覆土しておきます。さらに厳寒期に入った頃に10~15cmの覆土を追加して寒さから守ります。

  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
たくさん育て、たくさん食べよう タマネギ

切ると出る涙の原因は硫化アリル、ビタミンB1の吸収を助けて新陳代謝を活発にし、コレステロールの代謝を活発にし、血液をサラサラにして動脈硬化や高血圧、糖尿病を予防する効果もあります。近年明らかになったところによると、野菜の中では最も細菌病、大腸菌などを寄せ付けず、安全性では極めて優れていることが裏付けされています。

タマネギは病害に強く、毎年同じ畑でも作れるので、自家菜園の作付けにとっても大変有利です。貯蔵力もあり、使い道も幅広いので、たくさん育てることをお勧めします。

家庭菜園では、通常晩秋に出回る苗を買い求めて育てる場合が多いのですが、ご承知のようにタマネギは黄、白、赤の品種があり、収穫期の違う極早生、早生、中生、晩生と特徴のある数々の品種があります。

これらを上手に育て楽しむには、自分で好みの品種を選び、種子から育てる必要があります。特に直売など販売を目的とする場合は、苗代の負担も大きくなってしまいます。

種まきの適期は、極早生8月下旬~9月上旬、早生9月上旬、中生9月中旬、晩生は9月下旬です。適期まきはとても重要なことなので、地元のJAや種苗専門店、栽培農家などに聞いて決めることが大切です。特に中晩生の品種を早くまき過ぎると、越冬するまでに大きく育ち過ぎ、寒気に感じ過ぎてとう立ちするものが多く、失敗します。

苗を上手に育てるには、苗床の前作を早めに片付け、種まきの20日以上前に完熟堆肥と石灰、化成肥料をよく耕やしておきます。トマト、ナスなどの強い根が残る野菜の跡地は避けてください。

種まき前にベッドを作り、図のように丁寧にベッドの表土をならしてから約1~2cm間隔ぐらいに均一に種をまきます。そしてふるいで2~3mmほどの厚さに、満遍なく覆土し、板切れなどで軽く表土をたたいて鎮圧し、その後ジョウロでたっぷり灌水(かんすい)します。

その上に細かく砕いた完熟堆肥をごく薄く覆い、その後苗床全面を稲わらやべた掛け資材を二重に覆い、残暑や乾燥、台風や強風の被害から守ります。

種まき後5~7日で発芽し苗が伸び始めたら、これらの被覆資材は取り除き、ジョウロでたっぷり灌水して生育を促します。

  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
おいしくて形の良いダイコン作りのポイント

ダイコンは、強大な根を速いスピードで地中に形成するので、根形や品質が土壌や肥料栄養の影響を受けやすい性質を持っています。

そのためには、次のポイントを押さえて育てることが大切です。

(1)畑の準備と元肥の施し方

少なくとも種まきの20日以上前に畑全面に石灰をまき、石ころや木切れなどを取り除きながら30cm以上の深さによく耕します。吸肥力は強い方なので、前作に堆肥が施してあれば、特に堆肥を与える必要はありません。

痩せ地で有機物不足が心配なら、完熟堆肥と有機配合肥料をよく混ぜ合わせ、事前に醗酵させた物を、株と株の間に当たる所に施し、根の伸びを妨げないようにします。

(2)まきどきを守る

早まきし過ぎると病害虫の被害を受けやすく、遅過ぎると根の肥大不足になります。関東南部以西の温暖な平たん地のまきどきは8月中旬~9月中旬です。品種による違いもあるので、種子を求めるときに適期を確かめ、適期範囲のやや遅めにまき、管理を入念にして成長を促進するよう心掛けましょう。

(3)間引きと追肥、入念な土寄せ

種子は1カ所5~6粒を、瓶などで円状に付けた溝にまきます。発芽して本葉1枚の頃から8~9枚の頃にかけて3回ほど間引き1本立てにします。間引く際には、子葉がハート形で素直に開いている株を残すようにします。異常に育ちの早い株や、形が非対称の株は、岐根や短形になる場合があるので残さないよう注意しましょう。

間引いたら株の周りに土を寄せ、風で振り回されないように保護し立ち上がらせます。追肥は第2回の間引き時から半月ごとに3回ほど与え、土を掛けて畝を作ります。肥料は化成肥料と油かすに加え、米ぬかを混ぜると食味が良くなります。

(4)害虫の予防、駆除を怠りなく

アブラナ科野菜の常として各種の害虫(シンクイムシ、コナガ、アブラムシ、ハスモンヨトウなど)の被害が出やすいので、早めに発見、適応農薬を散布して防ぎます。

農薬に頼らない防除法としてはソルゴーを何列か置きに作り障壁にすること、防虫ネットやべた掛け資材の被覆などがあります。被覆は種まき後3週間以内ぐらいにしないと生育に支障を来すので、除覆する時期に注意してください。

  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
タマネギのまきどきと上手な苗作り

タマネギはあまり早くまき過ぎると冬に入る前に大きく育ち過ぎ、低温に感応してとう立ちする場合が多く、失敗しがちです。適正なまきどきは早生種9月上旬、中生種9月15日前後、晩生種9月20日ごろです。

タマネギは土壌の酸性に弱い(最適pHは6.3~7.8)ので、苗床の予定地は早めに石灰を施し、20cmぐらいの深さによく耕しておきます。

苗床は幅80~100cm、高さ15~20cm(低温地では幅を狭く、高さを高くする)とし、あらかじめ化成肥料を全面にまき、深さ15cmぐらいに耕し込んでおきます。

種まきは床面をきれいにならして、3.3平方m当たり40ml内外の種を均一にばらまきます。その上に草木灰を種が見えなくなる程度に掛け、さらにそれが見えなくなる程度にふるいで土を均一に掛け、板切れなどで軽く押し付け、鎮圧します。その後細かく砕いた完熟堆肥、またはもみ殻で土が見えなくなるくらいに覆います。そしてたっぷり灌水(かんすい)し、稲わらで全面を覆い、強い降雨や、強日光による乾燥を防ぎます。

通常6~7日で発芽しますから、全体に発芽し1~2cmに伸びたら、被覆していた稲わらは取り除きます。乾いていたら全面にたっぷりジョウロで灌水し、そろった発芽を促します。

草丈が3~4cmに伸びた頃、密に生えたら間引き、1.5cmぐらいの間隔にします。間引きの後、少量の化成肥料を追肥し、ふるいで土を掛けて土入れします。

苗が7~8cmの丈になった頃、前と同様に第2回の追肥をします。

この頃は秋雨が降り続くことが多く、葉の一部がぼんやりと黄化するべと病が発生しやすいです。この苗床で発生を許すと春先になって本畑で多発しやすいので、早いうちに適応薬剤を、展着剤を加えて散布し、完全に防除しておきます。

11月上~中旬になり苗の大きさが草丈20cm内外、太さが5~6mmぐらいになったら畑に定植します。苗取りは、床が乾いていたら十分灌水し、根をできるだけ切らないよう、大きい株からできるだけそろえて引き抜きます。こうすれば本畑での早い活着は請け合いです。

  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
    草丈3~4cmの頃、混んでいる所を間引く
  • イラスト
    間引き後、化成肥料を少々ばらまき、ふるいで土入れする
根深ネギの植え付けとその後の管理の要点

春3月に種まきした根深ネギ(白ネギ)の植え付けは、苗の太さが1cm内外に育った7月中~8月上旬が適期です。

大きく育った苗は、この頃にネギアザミウマやアブラムシなどの害虫やさび病、べと病などが発生しやすいので、苗床では殺虫剤や殺菌剤を散布して防除しておきます。ネギの葉は薬剤が付きにくいので、展着剤を加えることが大切です。

苗床から抜き取るには、根元にくわを打ち込み、根をたくさん付けるよう配意して行います。

抜き取った苗は、大、中、小ぐらいに分けて植え付けます。こうすると畑で土寄せ、追肥をするときに、大きさ別に区別して行うことができ好都合です。

植え付けに当たっては、まずきちんとした植え溝を作ることが大切です。列の間隔を80~90cm取り、くわ幅の30cmぐらいの深さの溝をきちんと作りましょう。

溝が崩れないよう上手に作るには、前作が終わったら前作の残さや草などを片付け、耕やさないで表面を硬くしておくことです。

大きさをそろえた苗は、階級ごとに3~4cm間隔に、壁面に立て掛けるようにして垂直に植え付けます。植えた後、根元に2cmぐらい土を掛け、苗が倒れないよう根元を足で踏み付けておきます。その後すぐに溝いっぱいに稲わら、干し草などを入れ、倒れないよう、また夏の乾燥、防暑を図ります。植え付け時には肥料はまったく与えず、もっぱら新根の発生を促します。

次は、追肥と土寄せ管理です。

夏の暑さが遠のき始めるとネギは生育を始め新葉が増えてきます。この頃溝の肩の部分に肥料(化成肥料・有機配合など)を施し、くわで軽く土と混ぜ合わせて溝の中に落とし込みます。

9月下旬ころからは盛んに生長しますので、15~20日置きに第2回、第3回と追肥、土寄せを行います。全体的には追肥の重点は前半期に、土寄せは後半にし、長い軟白部ができるようにします。

台風・強雨に見舞われたら、早めに畑を見回り、植え溝内の排水を図ります。ネギの根は乾燥には強いのですが、湿害には大変弱いので、対策は急を要します。風による倒れは曲がりの原因になりますので、できるだけ早めに起こすことが大切です。

  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
もぎたての味を楽しむトウモロコシ

もぎたての新鮮な味は格別で、夏の家庭菜園の立役者、スタミナ源としても魅力です。糖分の多いスイートコーンの品種改良は急速に進み、平成の初めごろに比べるとビタミンB群やCが約1.5倍に増えている物もあり、栄養価の充実した健康食材になっています。

イネ科の作物なので、野菜畑の連作障害を避けるための輪作に組み入れるにも好適です。

高温好み(適温は22~30度)なので、十分暖かくなってから種まきします。関東南部以西の平たん地では5月上旬以降が良いでしょう。図のように黒色ポリフィルムでマルチをし、株間30cmぐらいに、1ヵ所3粒まきし、育つにつれて間引き、草丈17~20cmになった頃間引いて1本立ちにします。

粒がぎっしり付いた良品を得るには、雌穂に雄穂の花粉が十分に付くことが大切です。そのためには株数をある程度多く、1列植えよりも複数植えにしましょう。少ない株数で花粉不足が懸念されるときには、開花した雄穂の下辺りを手のひらで軽くたたいて花粉を散らし、下方の雌穂に付きやすくしてやりましょう。

葉の働き(光合成)を良くするために、下の方から出た脇芽は取り除かないで葉数を多くします。また雌穂は上の方の一番大きい1穂だけ残し、他の小さい雌穂は取り除きます。

追肥は草丈40~50cmの頃と、先端の雄穂が出始めた頃の2回、化成肥料を与えます。施肥量の目安は、1株当たり大さじ1杯としますが、前作の残渣(さ)が多く、葉の緑が濃く旺盛に育っていたら適宜量を減らしてください。2回目の追肥の後、株元が小高くなるほど土寄せし、株元の不定根を多く伸ばし風で倒れるのを防ぎます。

収穫は絹糸の先が黒褐色に変色した(受粉後22~26日)ころです。先の方まで十分膨らんでいることを確かめてからもぎ取ります。

近くに異品種があると、その受粉によって雌穂の粒に花粉親の形質が現れます。これをキセニアといいます。例えばあまり甘くないスイートコーンの近くで栽培すると、味や品質が著しく低下してしまいます。

交雑率は花粉親株と種子親株の距離が離れるほど低くなり、距離0.3mの平均交雑率は23%、10~50mでは0.1~0.3%と極めて低くなるという調査データがあります。参考にしてください。

  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
栄養豊か、花も楽しめるオクラ

夏を越して晩秋まで果実(莢果)を取り続けることができ、フヨウに似た黄色い花は観賞用としてもめでられ、家庭菜園や庭先、プランター栽培共にお勧めです。アオイに似た花は観賞価値もあり、秋遅くまで咲き続けます。花も実もある重宝な野菜といえます。

独特の粘りがあり、夏のスタミナ補給にうってつけの野菜として知られています。食べ方は刻んで生のままだけでなく、ゆでたり炒めたり、サラダやてんぷら、みそ漬け、かす漬けにと、使い道が広いのも魅力です。

高温性で昼は25~30度、夜は20~23度が適温で、10度以下の低温では生育がまったく停止し、葉が黄変、落葉してしまいます。畑に植えたが一向に伸びず、落葉、枯死するという声がよく聞かれるのは、苗が低温に遭っていたり、植えた畑が寒過ぎたりした場合が多いのです。これを水不足と勘違いして水をやり過ぎると地温がさらに下がり、過湿となり立ち枯れ病が発生したりして失敗を助長してしまいます。

育て方のポイントは、苗は3号ポリ鉢に、一晩水に浸した種を4~5粒まき、20度ぐらいに加温して育てるか、市販の苗を買い求め、暖かい場所で再育苗し、十分暖かくなってから畑に植え出します。最近はずいぶん早くから店頭に苗が並びますが、買い急ぎは禁物、失敗して再び苗を求めなくてはならない状態になってしまいます。

図のように黒色ポリフィルムをマルチし、地温を上げてから植えることをお勧めします。

オクラの育ちをよく見ると、初期には枝分かれせず、1株当たりの花・果数は少ないので、それを補い、早期収量を高めるために、畑でもプランターでも、1ヵ所に2株ずつ植えることを勧めます。前半は葉もあまり込み合わないので、これでちょうど良いのです。

盛んに育ち枝が伸びだしてきたら、主枝の上の方を摘除し側枝に日を当て、健全に伸びるようにします。

半月に1回、1株当たり小さじ1杯ぐらいの化成肥料を追肥します。

近頃各地で葉を筒状に巻き食害するワタノメイガの発生が見られます。発見次第捕殺するか、適応殺虫剤を散布して防ぎましょう。

  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
ジャガイモ萌芽後の上手な管理

ジャガイモの芋は塊茎といわれることからも分かるように、種芋から地上に向かって伸びた茎から横向きに何本も発生した地下茎の先端が膨らんで形成されるものです。

種芋には芽が数個以上あるので、全部伸ばすと、土中で込み合い、芋になる茎が多過ぎて大きな芋が付かなくなってしまいます。芽が地上に出てきたら、勢いの良い2本だけを残して他の芽は取り除きます。実際の作業は、残す芽の周りの地面を指先で押さえ動かさないよう注意して横方向にかき取るか、はさみを少し土に差し込んで切り取ります。

ただし、寒気が去り難く、強い晩霜がありそうなときは、芽かきを遅らせ、あえて込み合わせるようにし、危険がなくなってから芽かきをするようにしましょう。そうすると多くの芽が寄り添い、葉が重なっているので、下の方の芽は寒害を受けず全滅を免がれるからです。

新芋は地表近くに付き、肥大してくるので、種芋から上の土が少ないと芋は十分に肥大せず、地表に現れ緑化する物も出てきますので、株元に土寄せをしてやる必要があります。この土寄せは、あまり早い時期に行うと地温の上昇を妨げるので、芽が15~20cmの高さに伸びてからにし、1回の量はせいぜい6~7cmぐらいとし、2回に分けて行います。

土寄せをする前に、株の周りに化成肥料と油かすを1株当たり各大さじ1杯ほどばらまき、土と混ぜるようにしながら株先へ土を寄せます。

気温が上がり地上部が旺盛に伸びる頃になると病害虫が発生し始めます。特に葉に湿った黒褐色の斑点が入る疫病は大敵、これはトマトにも伝染するので、早めに薬剤を散布して防ぎましょう。害虫ではテントウムシダマシ(オオニジュウヤホシテントウ)が発生し、成虫、幼虫共に葉の裏側から葉脈を残して食害するので、葉を網目状にしてしまいます。放置しておくと近くのナスなどにも被害が及びますので、早めに適応薬剤を散布して防ぎましょう。

芋を掘り上げてみたら表面があばた状になっていることがあります。これはそうか病の被害です。乾燥した場合、特に畑が酸性気味の場合に発生しやすいので、来年は過剰な石灰は施さないようにしましょう。

 

【訂正とお詫び】
  誤  特に畑が酸性気味の場合に
  正  特に畑がアルカリ性気味の場合に

 

  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
チンゲンサイ

中国華中地方の原産で、中国名は「青梗菜」。ハクサイの仲間ですが、茎が青くて結球しないのでこの名があります。戦後中国から導入された野菜は数々ありますが、チンゲンサイはその代表選手といえましょう。

一番の特徴は、火を通すと緑色が鮮やかさを増し、煮崩れ、目減りが少ないことですが、あくがなく、煮物、炒め物、おひたし、あるいは漬物にと使い道は広がります。

冷涼な気候を好み、生育適温は15~22度ですが、暑さ寒さにも葉菜類のうちではかなり耐える方で、4月下旬から9月中旬まで種まきでき、案外育てやすいので、家庭菜園にお薦めの野菜です。

畑にじかまき、または育苗して植え付けと両方ともできますが、長い間収穫を楽しむにはじかまきを、そろった良品を畑の回転良く収穫するには128穴のセルトレイ育苗をと、使い分けると良いでしょう。

じかまきの場合には、あらかじめ全面に完熟堆肥、油かす、化成肥料を15cmぐらいの深さに耕し込み、準備しておいた畑に、くわ幅(15~17cm) のまき溝を作り、2~3cm間隔に種をばらまきします。覆土は2~3cm厚さとします。夏に向かう栽培では防乾、防暑のために、まいた上に切りわらまたはもみ殻、完熟堆肥を細かく砕いたもののいずれかで薄く覆っておきます。

発芽したら本葉3~4枚の頃6~7cm間隔に、その後逐次間引き最終株間を15cmぐらいになるようにします。生育中15~20日置きに株の周りに肥料をばらまき、軽く土と混ぜ合わせておきます。

チンゲンサイは下の方の葉と葉の間に隙間ができ、泥跳ねにより土が入りますので、フィルムマルチが有効です。じかまきの場合には、90cm幅のベッドを作り、15×15cm間隔の穴開き黒色ポリフィルムを敷き、穴に5~6粒種をまき、発芽したら込み合わない程度に逐次間引き、本葉7~8枚で1本立てとします。追肥は必要に応じて株間に指先で穴を開けて施します。

育苗の場合にも同じくベッドを作り、あらかじめ15cm間隔の穴開き黒色ポリフィルムを敷き、その穴に本葉7~8枚に育った苗を1株ずつ植え付けます。

種まき後、春は45~55日、夏は35~45日ぐらいたち、草丈が18~20cm、150gぐらいに育ったら収穫します。家庭用ならその半分ほどに育った頃からミニチンゲンサイとして収穫、切らずに株ごと料理に用いるのも良いでしょう。

  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
次年度に向けた土作りについて

本格的な冬を迎え、家庭菜園は越冬野菜だけとなり、冬の休閑期に入り、空き畑が多くなります。この機会を捉え、しっかりと土作りし、次年度に備えましょう。

野菜の根が健全に伸びるためには、(1) 水はけと通気性が良いこと、(2) 水持ち(保水力)が良いことが重要な条件となります。

土には、細粒の粘土と粗粒の砂の割合が異なる単粒構造と団粒構造があり、団粒構造にすると孔隙率(こうげきりつ)が高く、空気や水を適度に含み根がよく伸びますが、その状態も数年間野菜を作り続けると、次第に痩せて単粒構造となり、根があまり伸びなくなってしまいます。

土を団粒構造にするのには、良い粗大有機物の堆肥や緑肥、ピートモス、ココピートなどを十分に施し深く耕すことが必要です。

根が深く広く張るためには深層まで条件を整えることが大切ですが、その目安として、直径8~9mmの棒を畑土に差したとき、あまり力を加えずに入る作土層が20cm以上あることです。力いっぱいに差し込んで測る有効土層が60cm以上あれば申し分ありません。一般にはこれでも不十分なことも多いですが、深耕することによりここまで改善することができます。

畑起こし、粗大有機物を入れる時期は寒冷の冬が一番です。それは他の作業が暇で、畑が空いているだけではなく、掘り起こした下層の土を上面に出し、厳しい寒気にさらし風化させることにより、物理性が改善され、病原菌や害虫、雑草の種子を死滅、軽減する効果が大きく発揮されるからです。

作業の手順は、前作の残りかすや病害虫の被害株、残根などをきれいに取り除き、堆肥などの粗大有機物を畑全面にばらまいてから耕します。60cm以上も深耕する場合には先に畑起こししてから、次の耕うん時に粗大有機物を施すのが良法です。

耕した畑土はなるべく表面に凹凸があるままにしておき、寒気に触れる面を大きくします。

土壌の酸性度も冬の間に調べ、pH6.0~6.5程度に調整しておくことが大切です。酸性を改良する消石灰の施用量は、砂質あるいは腐植の少ない土壌では少なくて、黒ぼく土では多くを要するので、施用量を誤らないよう注意しましょう。毎年むやみに与え過ぎると弊害を生じる恐れがあります。

  • イラスト
  • イラスト
魅力野菜で自家菜園の活性化を

一年の計は元旦にありといいますが、とかくマンネリになりやすい自家菜園を活性化するために、今年お薦めしたい野菜の種類や品種、育て方などについて考えてみましょう。

早春から夏にかけて

一番育てやすくて、冬から春まで長い間取れるのはナバナです。改良品種の「花飾り」などは耐寒性が強く花ぞろいも良く美味です。

3月植えのジャガイモは、小粒ながら黄金色で味の良い「インカのめざめ」「インカのひとみ」「インカルージュ」の3兄弟で、話題性もあります。ピーマンは苦味や臭いが少なくキュートな小型で、子どもにも好まれる新品種「ピー太郎」、赤・黄・だいだい色をそろえ、平型の「フルーツパプリカ」などで新しい魅力が加わりました。

大型トマトを立派に作り上げるのは大変難しいですが、耐病性で育てやすくなった「ホーム桃太郎」「桃太郎ホープ」「麗容」などが味も優れています。

育てやすくてよく取れる5月まきのつる性インゲンはぜひ取り組んでください。品種は古くから味に定評のあるインゲン「ケンタッキーワンダー」などです。しっかり交差させた支柱を立て、つるが伸び始めたら遅れずに支柱へ誘引し、半月に1回、少量の追肥をするだけで、朝夕2回、2カ月ぐらい収穫し続けられ、新鮮な格別な味を楽しむことができます。

夏から秋にかけて

夏の青物としては、強健で連作にも耐え作りやすい小松菜が一番のお薦めです。身近な菜園なら、抜き取り収穫だけでなく、株をそのまま残して、下の方の葉から1~2枚ずつ葉かき収穫すれば、数カ月以上も長い間収穫し続けることができます。「きよすみ」は強健で夏に強く美味。私の庭先菜園では6月まきで7月下旬から実に8カ月間も取り続け、最後は4月初めにとう立ちしたものを、ナバナ同様におひたしで食べました。

9月まきの小カブは、色白で色つやが良く肉質が緻密で味の良い「たかね」、大きくなってもす入りせず味の良い強健な「耐病ひかり」、上が赤紫色、下が白色でサラダや酢漬けに好適な「あやめ雪」などがお薦めです。ニンジンは芯までオレンジ色になり甘さと風味に優れ、煮物やサラダにして彩りの良い「ベターリッチ」が魅力的です。

ネギは味を重視した品種を選び、自家菜園ならではの食味を楽しみたいものです。「九条太」を筆頭とし、「下仁田」「松本一本太」など全国的に在来系の味の良い品種があり、それらを考え選ぶことが大切です。「あじぱわー」(全農で筆者育成)は下仁田と湘南の交雑育種系で、その軟らかな味から直売用として評価されてきました。

  • イラスト
ハクサイの上手な貯蔵方法

大きく育ち、固く結球したハクサイは、一斉に収穫するだけでなく、ある程度畑に残して順次収穫し利用したいものです。

この場合、畑でそのままにしておくと、厳しい霜や寒風のために、球の頂部の柔らかい葉や外葉がカサカサになり、やがてそこから腐って食べられなくなります。防寒対策を施して長い間利用したいものです。

一番簡単な防寒対策は、霜が降り始めたころ、先に収穫した株の少ししおれかけた外葉を球の頭上に4~5枚覆いかぶせておくことです。少ししおれかけていた方が球になじみやすく風で吹き飛ばされにくいので好都合です。

畑にある程度長く置く場合は、なるべく多くの外葉で球を包むようにして、ポリテープや細縄などで縛っておきます。元気良く育つと葉折れがひどく、作業しにくいので、多少霜に遭い葉が柔らかさを増してから作業するようにしましょう。

相当広い面積の畑で多数の株を貯蔵するには、べた掛け資材(長繊維不織布、割繊維不織布)を広げて、頭上に2~3枚重ね掛けするのが効果的です。プラスチックフィルム、特にポリフィルムは、じか掛けにするとその直下は一時的に外気温よりも低くなってしまうので、使用しないでください。

大面積の栽培での本格的な貯蔵法として囲い貯蔵法があります。これは、ハクサイを畑から根ごと引き抜いて、別の場所に根を下方に向けて密に並べ置き、上に稲わらなどの保温材で覆って寒さから守る方法です。この場合、寒害を受ける前に、通常よりもやや若取りすることが大切です。そして寒害を受ける直前に貯蔵に取り掛かるよう配意します。この方法を上手にすれば、約2カ月も長期貯蔵することが可能です。

いずれの防寒、貯蔵方法でも、貯蔵する前にアブラムシやアオムシなどが寄生していると増殖してしまう恐れがあるので、事前に薬剤防除をすることが肝要です。

収穫後に短期間品質を保持するには、新聞紙にくるんで涼しい場所に立てて置くのが簡単です。これで約1週間鮮度を保てます。

  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト
  • イラスト