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家庭菜園

あなたもチャレンジ! 家庭菜園
イラスト落ち葉堆肥と生ごみ堆肥

[落ち葉堆肥とは]

広葉樹の中でも、ケヤキ、コナラ、クヌギなどが堆肥材料に適しています。落ち葉堆肥とは、落ち葉に米ぬか、油かす、骨粉などの有機質肥料を加えて発酵させた物で、肥料分を含んだ堆肥になります。

[落ち葉堆肥の作り方]

(1)壁を利用したり、ベニヤ板でコの字形などの囲いで堆積場を作ってもよい。(2)落ち葉を20cm程度の厚さに積む。米ぬかや油かすなど(落ち葉の重さの1~2%程度)をサンドイッチ状に積み重ね、水をたっぷりまいて踏み固める。(3)これを繰り返して1mくらいに積み上げる。(4)1カ月に1回程度切り返し、落ち葉がボロボロに崩れてきたら(1年程度)完成です(図1)。

[生ごみ堆肥とは]

有機物である生ごみを微生物の働きで堆肥としてリサイクルすることができれば、ごみの減量に役立つだけでなく、地力を高めることもできます。

生ごみの90%以上は水分で、残りの大部分が有機物です。乾燥させて水分を飛ばすだけで減量し、元の重さの5分の1以下になりますが、これは堆肥ではありません。生ごみに米ぬかや油かすなどを加えて発酵させた物が生ごみ堆肥です。

[生ごみ堆肥の作り方]

(1)釣り鐘形のプラスチック容器(コンポスターなどの名称で販売)やポリバケツ(ふた付き)の底を切り取った容器を、土中20cm程度の深さまで埋める。

(2)水を切った生ごみを投入し、同量の乾いた土や落ち葉を重ねて入れる。容器が満杯になるまで繰り返す。悪臭や虫の発生を抑え、ごみの分解を早めるために、米ぬかをまぶしておくと良い。

(3)満杯になった後、1カ月以上放置しておく。一般家庭では、200L程度の容器を2個使い、1個目が満杯になったら2個目にごみの投入を始めれば、ほぼ年間を通して生ごみの処理と堆肥作りができる(図2)。

なお、生ごみ堆肥は窒素を5%程度含み、肥料効果が高いため、生ごみ堆肥だけで栽培するときは、1平方m当たり3~4kgにします。

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野菜の保存・貯蔵 温度・湿度に配慮して

家庭菜園で取れた野菜を上手に保存しましょう。土地の気候に合った方法で貯蔵すれば、野菜を長く利用することができます。温度や湿度に気を付けて、野菜ごとに一手間かけた保存をしましょう。

[屋内での保存]

温度変化の少ない納屋や冷暗所で、乾燥を防ぐことがポイントです。キャベツ、ハクサイは水分の蒸発を防ぐため新聞紙に包み、段ボール箱に入れておきます。ダイコン、ニンジンは穴開きポリ袋に、長ネギは土付きのままポリ袋などに入れて立て掛けておきます。

芋類は陰干しして乾かしてから、発泡スチロールのとろ箱に入れておきます。

冷蔵庫で保存する場合は、ホウレンソウなどの葉物はポリ袋に入れ、立て掛けておくのが原則です。保存温度は、葉物など低温で育った野菜は0~5度で保存するのが良いでしょう(図1)。

[畑や庭での保存]

キャベツ、ハクサイは、株をぴったり並べ、わらや落ち葉で覆い、その上にむしろを掛けておきます。雪の多い地方では、ビニールなどで屋根掛けします(図2)。

サトイモは、温暖地では畑から掘り上げなくても、土を厚く掛けておけば、十分に冬越しができます。

[土中貯蔵]

ダイコン、ニンジンは土を付けたまま葉を切り落とし、深さ20~30cmの穴に斜めに寝かせておき、土を掛けます(図3)。サトイモ、サツマイモは、排水の良い所に深さ60cm程度の穴を掘ります。サトイモでは芋を崩さないように逆さにいけます。サツマイモは成り首を付けたまま埋め、30cmくらいに盛り土して、上にビニールシートで雨よけします(図4)。ショウガの貯蔵温度は13~15度と他の野菜より高いので土中深くにいけます。

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コマツナ べた掛け資材で害虫を防ぐ

コマツナは耐寒性があり、冬の寒さで特においしくなります。ビタミン類、カルシウム、鉄分を多く含む緑黄色野菜です。

[品種]近年は葉が丸く、緑が濃い品種が好まれ、秋冬まきでは「はまつづき」(サカタのタネ)、「楽天」(タキイ種苗)、春夏まきでは「いなむら」(サカタのタネ)、「菜々音」(タキイ種苗)などが良いでしょう。

[栽培期間]一般地ではほぼ周年栽培でき、草丈20~25cmを目標に、春まき(3~5月)は30~50日、夏まき(6~8月)は20~25日、秋まき(9~11月)は30~60日で収穫します。冬まき(12~2月)は、トンネルやべた掛け資材で保温し、60~90日で収穫できます。生育が早く収穫遅れになりやすいため、1週間置きに少しずつまいて、長く収穫を楽しむのが良いでしょう。

[畑の準備]種まき2週間前に1平方m当たり苦土石灰100gをまいて畑をよく耕し、1週間前に化成肥料(NPK各成分で10%)100gと堆肥2~3kgを施し、土とよく混ぜておきます。幅90cmの栽培床を作り、畝に直角に条間15~20cmの種まき溝を切ります。このとき、まき溝は支柱や木板を土に押し付け、溝を付けると深さが一定になります(図1)。

[種まき]種が重ならないように1cmくらいの間隔でまき、土を軽くかぶせておきます。種まき後はべた掛け資材を使い、乾燥や強い雨を防ぐと同時に害虫の予防にも有効です。被覆は収穫の5~7日前に取り除きます(図2)。

[間引き]初めは、本葉が見える頃に子葉の重なっている部分を間引きます。その後、葉が触れ合う程度に間引き、最後に5~6cm程度の間隔にします。間引き後は株がぐらつくのを防ぐため、株元に土寄せします(図3)。

[病害虫の防除]生育期間が短いので、農薬の使用は生育初期に限ります。不織布のべた掛けやネット栽培によりアブラムシ、コナガなどの害虫の侵入を防ぎます。

[収穫]草丈20~25cm程度で根を付けて抜き取り収穫をします。収穫が遅れると葉が堅くなり、食味も落ちてしまいます。

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エンドウ マメ科の連作に注意

エンドウには若いさやを食べるサヤエンドウ、実が大きくなり、みずみずしいさやのスナップエンドウ、そして若く充実した豆を取る実取りエンドウがあり、それぞれ目的に応じた品種を使います。

[品種]サヤエンドウでは、「ニムラ白花きぬさや」(みかど協和)、「砂糖エンドウ白星」(松永種苗)など、スナップエンドウでは、「ニムラサラダスナップ」(みかど協和)、「スナック753」(サカタのタネ)などがあります。

[畑の準備]マメ科野菜は、同一の畑で連作すると生育障害が出やすく、4~5年はマメ科を入れていない畑を選びましょう。種まき2週間前に畑1平方m当たり苦土石灰100gを全面に施し、土とよく混ぜておきます。次に、1週間前に畝幅120cmを取り、深さ20cmの溝を掘り、この溝1m当たり化成肥料(NPK各成分で10%)100gと堆肥1kgを入れ、土とよく混ぜて幅40~50cmの畝を作ります(図1・2)。

[種まき]一般地では10月中旬~11月上旬が適期で、早まきして年内に生育が進み過ぎないことが大切です。じかまきでは、株間30cm程度、1カ所4~5粒をまきます(図3)。発芽の頃に鳥害を受けやすいため、不織布をべた掛けして保護します。発芽がそろったら2本を残し、他は間引きます。なお、小さなポットで育苗して、本葉2枚の頃、畑に植え付けることもできます。

[追肥]春先に生育の勢いが良くなり始めた頃と開花始め頃にそれぞれ化成肥料を畝1m当たり10g程度、スナップエンドウ、実取りエンドウではさらにさやの肥大期にも同様に追肥します。追肥後は株元に土寄せをしておきます。

[支柱立て]早春から生育が盛んになり、つるあり種ではつるを絡ませるため支柱を立てネットを張ります(図4)。

[病害虫の防除]さやができる頃からハモグリバエが多発しますので、マラソン乳剤などを使用基準に従って防除します。うどんこ病には、カリグリーンなどの農薬で予防します。

[収穫]サヤエンドウは、子実の肥大が始まる頃で、開花後15日前後、スナップエンドウはさやが鮮緑色で豆が肥大して断面が円形となる開花後25日前後です。

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カブ 適期に間引きを行う

生育適温は15~20度と冷涼な気候に適し、暑さと乾燥に弱いが、寒さには強いという特徴があります。春まき(3~4月)と秋まき(9~10月)が一般的な栽培時期です。

[品種]大きさ、形、色(白、赤)がさまざまですが、小カブ品種では、豊円形で耐病性・耐暑性のある「CRもちばな」(タキイ種苗)、低温期に向く扁(へん)円球で白さび病にも強い「雪牡丹」(武蔵野種苗園)、中大カブ取りもできる「スワン」(タキイ種苗)などがあります。紅カブや上半身が赤く細長い日野菜など地方品種もお薦めです。

[畑の準備]種まき1~2週間前に1平方m当たり苦土石灰100gをよく混ぜておきます。次に、化成肥料(NPK各成分で10%)150gと堆肥2kgを全面に散布し、よく耕しておきます(図1)。

[種まき]幅100~120cmの栽培床を作り、深さ1cm程度のまき溝を20cm間隔で4条作ります。溝に1~2cm間隔で種をまき、薄く土を掛けます(図2)。

[間引き]発芽し、子葉がそろった時点で、まき過ぎて密になっている部分を間引きます。その後も、込み合ってきたら、生育の悪い株を間引きます。最終的な株間は小カブで10~15cm、中大カブで20cm程度にします(図3)。

[追肥・土寄せ]間引き後は株元へ土寄せして、株のぐらつきを防ぎます。中大カブでは、最後の間引き後に1平方m当たり化成肥料30gを株元に与え、土寄せします。

[病害虫防除]アブラムシには、マラソン乳剤など、アオムシ、コナガにはゼンターリ顆粒(かりゅう)水和剤(BT剤)などで防除します。なお、栽培床に寒冷しゃをトンネル状に掛けたり、不織布のべた掛けをすれば、害虫の侵入を防ぎ、風雨から幼苗が守られます。

[収穫]小カブは直径が5cm程度、中大カブは10~15cmが適期で、早く育った株から収穫します。遅くまで置いておくと肥大が進み、す入りや裂根することがあります。

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レタス サラダ野菜の王様

レタスの生育適温は、15~20度と冷涼な気候が良く、日が長くなる季節(春夏)にとう立ちします。一般地では栽培しやすい作型は、8月中下旬まき、11~12月取りです。栄養成分には、カロテン、ビタミンC、葉酸、カリウムなどを含む低カロリー食品として、サラダの主役です。

[品種]早生系では「ラプトル」(横浜植木)、「ユーレイクス」(みかど協和)、中生系では「シスコ」(タキイ種苗)などがあります。

[育苗]小型ポットでは5~6粒の種をまき、本葉2~3枚までに1本に間引き、本葉4~5枚まで育てます(図1)。発芽までは灌水(かんすい)は十分行い、まき床に新聞紙で覆うなど、土の乾燥を防ぎます。育苗中は、日よけのトンネルやよしずを掛けて強い日差しを避けます。

[畑の準備]植え付け2週間前までに、1平方m当たり苦土石灰100gを散布して、よく耕しておきます。次に、植え付け1週間前までに化成肥料(チッソ、リン酸、カリウム各成分10%)150g、堆肥2kgを施し、幅90cmの栽培床を作り、平らにならしておきます(図2)。

[植え付け]栽培床を平らにし、黒のポリマルチを張り(図3)、本葉4~5枚の苗を、条間30cmの3条、株間30cmに植え付けます(図4)。

[追肥]追肥は、結球し始めた頃に、株間のマルチに指で穴を開け、1平方m当たり化成肥料50gをまき、薄く土を掛けておきます。

[病害虫防除]植え付け後に地際で茎が切られていたら、ネキリムシを疑ってよいでしょう。株元を浅く掘って虫を探します。ヨトウムシには、BT剤(トアロー水和剤CTなど)で防除します。

[収穫]葉が巻き、球を押してみるとやや弾力がある頃がおいしい。切り口から白い乳液が出るので、布などで拭き取ります。

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キャベツ 病害虫の予防を万全に

キャベツは冷涼な気候を好み、生育適温は20度前後ですが、初期は高温や低温に強い野菜です。一般地では夏まき秋冬取りが最も作りやすい時期です。

[品種]サラダ、煮物などに万能の品種が主流で、病気に強い品種を選びましょう。秋取りに適した早生品種の「初秋」(タキイ種苗)、「新藍」(サカタのタネ)は葉が柔らかい良食味品種です。冬取りには中晩生種で甘味のある「彩音」(タキイ種苗)、「冬藍」(サカタのタネ)もお薦めです。

[栽培期間]一般地では、早生種は7月上旬~下旬に種まきし種まき後90日程度、中晩生種は7月下旬~8月中旬に種まきし120~150日で収穫できます。

[苗作り]少量の苗を作るには7.5~9cmのポリポットを使うのが便利です。1ポット当たり3~4粒まき、本葉2~3枚で1株になるよう間引きます。苗作りの期間は30日程度で、寒冷しゃなどで害虫の飛来を遮断します(図1)。

[畑の準備]畑1平方m当たり苦土石灰100g程度をまき、よく耕します。畝幅70~80cm、深さ20cmの溝を掘り、この溝1m当たり堆肥1kgと化成肥料(NPK各成分で10%)100gを施し、土とよく混ぜて畝を立てます(図2)。

[植え付け]本葉5~6枚の頃、株間40cm程度に植え付けます。このとき、植え穴を掘り、穴に十分水やりして、活着をスムーズにさせます(図3)。

[追肥]本葉10枚の頃、株の周りに化成肥料を1株当たり10gくらいまいて、株元に土寄せします。2回目はその20日後に同量を畝の両側にまき、土寄せをします。

[病害虫の防除]ヨトウムシ、コナガ、アブラムシが多いので、オルトラン水和剤などで駆除しますが、生育初期はネット栽培で予防しましょう。葉先にくさび状の病班を示す黒腐病にはZボルドーなどで予防します。

[収穫]球が肥大し、やや堅く締まってくれば収穫期です。

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  • 【訂正とお詫び】
      5月号のイラストに誤りがございました。お詫び申し上げます。
       誤  図2 種まき
       正  図2 畑の準備

     

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エダマメ 肥料は控えめに

大豆を未熟のうちに収穫するのがエダマメ。タンパク質、ビタミンA、Cを多く含み、ビールのおつまみとして夏の栄養補給に最適です。

[品種]一般には早生品種を使い、「おつな姫」(サカタのタネ)、「サッポロミドリ」(雪印種苗)などがあります。風味の良い茶豆では「湯あがり娘」(カネコ種苗)など、黒豆も人気で「濃姫」(タキイ種苗)などがあります。

[畑の準備]種まき2週間前に1平方m当たり苦土石灰100gを散布し、よく耕しておきます。1週間前に化成肥料(NPK各成分で10%)100gと堆肥1~2kgを施し、よく混ぜ込んでおきます。その後、畝幅70~80cm、高さ5cm程度の栽培床(ベッド)を作り、黒色のマルチを張ります(図1)。

[種まき]地温が15度以上になった頃からが種まきの適期で、一般地では遅霜の恐れがなくなる4月下旬~5月となり、6月以降では害虫の被害を受けやすくなります。条間45cm2条、株間30cm、1カ所に3~4粒まきます(図2)。鳥害を防ぎ発芽を良くするために、不織布のベタ掛けが有効です。本葉2枚の頃、生育の劣る株をはさみで根元から切り取り、2本立ちにします。

気温が低い時期や鳥害を避けるためには育苗する方法もあります。この場合、直径7.5~9cmのポットに3~4粒まき、初生葉がそろう頃に間引いて2本残し、本葉2枚頃まで育苗します(図3)。

[病害虫の防除]高温期にはカメムシ類が発生し、さやに付くと落下します。開花期にスミチオン乳剤、トレボン乳剤などの登録農薬で防除します。

[収穫]さやが膨らんで、指で押さえるとはじけるようになれば収穫期で、開花後から30~35日です。株ごと引き抜いて収穫します。 収穫適期は3~5日と短いため、同じ品種なら時期をずらして2~3回に分けて種まきすると、長く収穫を楽しめます。

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色鮮やかなサラダを楽しむ リーフレタス

レタスの仲間の結球しないタイプで、和名をチリメンチシャといい、赤葉品種はサニーレタスの名でもおなじみです。さまざまな品種があり、カラフルなサラダが楽しめます。

[品種]葉が赤い「レッドファイヤー」(タキイ種苗)、「レッドウェーブ」(サカタのタネ)、とう立ちの遅い「晩抽レッドファイヤー」(タキイ種苗)、緑の「グリーンウエーブ」(タキイ種苗)などがお薦めです。焼き肉を包んで食べる「チマサンチュ(青葉種)」(タキイ種苗)も家庭菜園向きです。

[栽培期間]発芽と成長の適温は15~20度なので、夏と冬の栽培は困難です。また、5~6月の長日期(1日のうち昼の時間が長い季節)は花芽ができ、とう立ちしやすくなります。そのため、種まき適期は3~4月と9月です。

[苗作り]小型ポリポットや連結ポットに1カ所4~5粒をまき、その後間引きして本葉4~5枚の苗を作ります。この種は好光性なので、暗黒下では発芽しにくい性質があり、種には土を薄く掛けます(図1)。まいたら新聞紙で覆い、その上から灌水(かんすい)すると、土の乾きも少なく、強い日差しからも守られます。

[畑の準備]幅80~90cmの栽培床に1平方m当たり苦土石灰100gをまき、土とよく混ぜておきます。植え付けの1週間前に、元肥として化成肥料(N:P:K=10:10:10%)100g程度と堆肥2~3kgを施します(図2)。平畝を作り、黒のポリマルチを張ります(図3)。リーフレタスは葉の間に土が入りやすいので、ポリマルチをして、葉が汚れないようにしましょう。

[植え付け]条間、株間とも25~30cmを取れば、300gほどの大株になります。株間を15cm程度にして小株から収穫を始めることもできます(図4)。

[管理]生育期間が短いので追肥は不要です。また、アブラムシなどが発生しますが、比較的病害虫の少ない野菜です。

[収穫]リーフレタスは若取りがおいしいので、利用に応じて順次収穫します。下葉をかき取りながら、長く収穫を楽しんでも良いでしょう(図5)。

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長ネギ 小まめな土寄せで軟白を長く作る

ネギの原産地は中国西部といわれ、中国では2000年以上の歴史があり、日本でも最も古い野菜の一つです。特有の臭気はアリシンで、食欲を増進させる働きがあります。長ネギ(根深ネギ)は土寄せして根元に近い部分を30cm以上に軟白します。

[品種]「金長」(みかど協和)、「元蔵」(武蔵野種苗園)など、新しい品種では「夏扇4号」(サカタのタネ)、「龍翔」(横浜植木)などが定評があります。

[栽培時期]春彼岸ころに種をまき、夏に植え付け、晩秋から冬に収穫する春まき栽培が一般的です。

[苗作り]苗床となる場所に前もって、1平方m当たり苦土石灰100gを散布して耕しておきます。次に、畝間70~80cmとして、くわ幅の浅い溝を作り、ここに溝1m当たり化成肥料(N:P:K=10:10:10%)100gと堆肥1kgを施し、溝の土とよく混ぜておきます(図1)。

種は溝の全面に1~2cm間隔になるようにばらまきし、覆土は1cm程度にします。芽が出そろったら込み合う部分を間引き、1カ月ごとに溝1m当たり化成肥料20~30gを追肥します。30~40cmくらいに育ったら、苗の完成です。

[植え付け]春まきでは6~7月が植え付け期です。耕した直後では植え溝が崩れるので、平らにならした後、しばらくして溝を掘ります。畝間は90~100cm、溝は幅15cm、深さ20cmに掘り下げます。苗は5cm間隔に溝に並べて立て、根元に少し土を掛け、その上にわらや腐葉土を5~10cmの厚さに入れます。このときには化成肥料は与えません(図2)。

[追肥・土寄せ]植え付け1カ月目から1カ月ごとに3~4回畝1m当たり化成肥料を50gまいて土寄せし、軟白部の長さ30cmを目標にします(図3)。

[収穫]最後の土寄せ後1カ月程度で収穫できます(図4)。

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アスパラガス 十分な土作りをして植え付ける

グリーンアスパラガスには、疲労回復を早めるアスパラギン酸と高血圧を予防するルチンを多く含みます。早春に苗を植え付けて翌年から収穫できます。

[栽培時期]永年性なので、一度植えると7~8年同じ畑で栽培できます。一般には、2~3月に園芸店で苗を求めます(図1)。1年目は収穫しないで、根株を十分養成して翌年から収穫を始めます。種から育てるときは3~4月にまき、1年間株を育成し、早春に苗を植え付けて翌年から収穫します。

[品種]太い若茎がたくさん取れる「シャワー」(タキイ種苗)、「ウェルカム」(サカタのタネ)など。

[植え付け]畑に1平方m当たり苦土石灰200gをまき、よく耕しておきます。次に、畝幅120cm、深さ30cm、幅30cm程度の溝を掘り、この溝1m当たり堆肥2kgと化成肥料(N:P:K=10:10:10%)100gを与えます。苗は株間40cmに植え付けます(図2・3・4)。

[管理]茎葉が繁茂すると倒れやすくなるため、株の両側にひもを張ります。追肥は、生育の盛んな6月と芽の動く前の2~3月に、畝の肩にそれぞれ畝1m当たり化成肥料50gを与えます。

[病害虫の防除]梅雨期と秋雨期の茎枯病が大敵で、茎と枝に紡すい形の病斑を生じ、進行すると茎が枯れ込んでしまいます。「Zボルドー」や「ダコニール1000」などで防除します。また、地上部が枯れる晩秋に、茎を地際から刈り取り、焼却して予防します。

[収穫]茎が伸びてきたら、先端が開く前に草丈30cm程度で地際から切り取ります。早春の1カ月間初物を楽しみ、その後一時収穫を中断し、1株に数本の茎を成長させます(立茎栽培という)。この数本の茎に働いてもらい、夏から秋まで次々に出る若茎を順次収穫します。

[種から育てる場合]3~4月に土作りを済ませた育苗床に20cm間隔に溝をつけて、株間15cm、1カ所2~3粒の種をまきます。草丈10cm程度のときに間引きし、1本立てにします。苗の養成中に2~3回、化成肥料を1平方m当たり50g程度を追肥します。数が少ない場合は、ポットにまいて苗を育成しても良いでしょう。

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ダイコンのトンネル栽培 とう立ちの遅い品種を選ぶ

トンネル栽培は晴天日には気温が外気より高く、日中の気温を生育に適切な温度(15~25度)に少しでも長く保つことができます。さらに、20度程度の高温はダイコンのとう立ちを打ち消す働き(脱春化という)があります。このように、トンネルとマルチの利用は生育促進と、とう立ちを回避する効果があります。

一般地では、種まきは2~3月、収穫期は5~6月となります。

[品種]「天宝」(サカタのタネ)、「つや風」(タキイ種苗)はとう立ちが遅く、低温でもよく太る肌のきれいな品種です。「大師」(タキイ種苗)はやや短根ですが、密植ができます。

[トンネルの作り方]支柱の長さは、床幅70~80cmでは、挿し込む長さを加え、200cm程度の長さが必要です。トンネルフィルムは、支柱の長さと同じ程度の幅を使い、マルチフィルムは、農ポリの穴開きで雑草防止には黒を選びます。トンネルの土台となる支柱を60cm間隔に挿し、フィルムの裾は土で埋め、フィルムの上に押さえる支柱を挿し込むなど耐風性を工夫しましょう(図1)。

[畑の準備]種まきの2週間前に1平方m当たり苦土石灰100gをまいて畑を深く耕して、土を細かく砕きます。1週間前に化成肥料(N:P:K=10:10:10)150g程度と完熟堆肥1~2kgを施用します。

[畝立てと種まき・間引き]幅70~80cmの栽培床(ベッド)を作り、マルチフィルムを早めに張って地温を上げておきましょう(図2)。条間45cm2条、株間27~30cmとし、1カ所4~5粒をまいて、1cm程度の覆土をします。1回目の間引きは本葉1~2枚までに、2回目は本葉4~5枚の頃しっかりした株を1本に残します。

[トンネルの換気方法]日差しが強くなるとトンネル内は30度を超えるため、換気します。穴開きフィルムを使うと、換気の手間が省けます。穴なしフィルムでは裾を気温に応じて開閉するか、またはフィルムに穴を開け、次第に穴を増やして換気量を大きくします(図3)。3~4月はさらに気温が上がり、葉が茂ってトンネルの中が窮屈になる頃にはトンネルを剥ぎます。

[収穫]首の太さが8cmくらい、重さ1kgぐらいが収穫適期です。若取りして、葉も利用しましょう。なお、とう立ちが進むと芯が堅くなりますが、花茎(とうの長さ)が10cm程度なら問題ありません。

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四季の花づくり
楽しみを胸に本格作業
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本格的な花壇作業の時期になります。

秋まきした草花苗は、日中には防寒用の覆いや保温施設内に外気を通わせて、締まったものにして、植え広げて細根を増やすよう努めます。

草花の種まきは、ソメイヨシノ桜の開花時期を目安にします。気温が低いとか、霜の心配がある所などで、少しでも早く花を見たいのなら、桜が咲く時期まで待たず、鉢に種子をまいて室内やフレーム内に置き、発芽させてしばらく育てて、花壇に植えるとよいでしょう。球根草花は4月になってから植え付けるのが一般的ですが、室内やフレーム内で植えて養成して、花壇に植え出せば早く花が見られます。この早まきの手法と普通時期の種まきの物を組み合わせれば、花を楽しむ時期の幅が広げられます。

宿根草の株分け、植え付けの時期は、春の適期になります。

真夏の7~9月ごろ長期にわたって、次々とにぎやかに花を咲かせ続けてくれるクサキョウチクトウ(オイランソウ、宿根フロックスとも呼ぶ)など宿根草は、植え付けて3~4年もすると根株が増えて密生してくるので、株分けし、植え替えるようにします。根際に芽が付く宿根草では、芽が土の上にわずかに顔を出したころに、株分けをすればいいでしょう。株分けは3~5芽を付けて行います。

宿根草花では、5月に豪華な開花を期待していたシャクヤクが、つぼみのまま黒ずんで咲かなかったことはありませんか。褐斑(かっぱん)病や灰色かび病に侵された可能性があります。3月に芽が出てきた後、つぼみが大きくなるまで2週に1回くらい、薬剤散布をして防ぎましょう。また、芽が動きだす前に施す「芽出し肥え」も大切です。

一足早く動きだす宿根草
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立春を過ぎると、わが国のどこでも、気温は上昇期に転じます。草花も反応し始めます。まず、日本の山岳地帯の湿地が生まれ故郷であるサクラソウが2月上旬に動き始め、やがて多くの宿根草が根の活動を活発にします。そのころ、サクラソウは芽分け・植え替えをし、宿根草は元肥を施します。サクラソウの芽分けでは、古根に付いている大きな芽や中程度の芽を植えます。小さい芽は花が咲きません。でも、捨ててしまうのはもったいないので、養成して親株にしましょう。2月末に宿根草に与える肥料は、元肥になるもので、長く効いてくれる有機質を施しましょう。野菜や果実のくずでも大丈夫です。溝を掘って施し、土を掛けておきます。

3月になると、春花壇の作業が本格的に始まりますが、植え付けの1カ月くらい前の今月には、地ごしらえなど、準備をしておきましょう。

草花は、種子をまいても、苗や球根を植え付けても、まず根を伸ばしてくれて、水や養分を吸い上げることが、花を咲かすスタートになります。その根がよく伸びてくれるようにするには、土が大切になります。根が養水分を吸い上げるには、エネルギーが必要になります。人間はじめ動物が水を飲んだり、食べ物をかんで飲み込んだりするのに、何がしかの力が必要なのと同じことではないでしょうか。そのエネルギーを生み出すには、光合成で作ったでんぷんと、根の周りにある空気に含まれている酸素とを結び付けてエネルギーをつくり出します。ですから、根の周り、つまり、土が空気を十分に含めるようにしてやることが、非常に重要になります。

こんな土を作るには、冬の間の天地返しのような深耕が効果をあげますが、これをやっていなければ、シーズン直前の地ごしらえの折に、少し深めに耕して、堆肥や腐葉土など有機物も十分に入れて、ふっくらした土にしておきましょう。地ごしらえでは、石灰も施しておきましょう。

この時期、年間計画に思い巡らせよう
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秋まきで育ててきた苗物には水やりをしますが、まだ地上部に顔を出していない球根類も、土の中では盛んに根を活動させていますので、水やりを忘れないように。土の表面が白く乾いてきたら、たっぷりとやっておきます。午前中の気温が上がるころに、やっておくのがよいでしょう。

真冬の花壇の作業はそれほど多くはありません。この時期に花壇の土の若返り作業と今年の花壇づくりの構想を練っておくのはどうでしょうか。

花壇の若返り作業は、春咲き草花の苗や球根などの植わっていない、空いた花壇を深く打ち起こすものです。深さ30cmほどにスコップやくわで深い所の土を掘り起こし、表面の土をひっくり返して下層にしてやるのですが、かなりの重労働ですから、作業の少ない時期に、少しずつ進めたいものです。こうすることで、下層の土が冬の風雨にさらされて酸素を含み、また土中に潜んでいる病害虫に太陽光を当てて、密度を減らす効果も狙います。天地返しとか寒ざらしともいいます。打ち起こした後は、消石灰をまいておきます。酸性土壌の矯正のためです。雑草の根は取り除いておきたいのですが、土そのものは、このまま置いておいて、次の種まき作業、定植作業の準備のとき、細かく砕きます。

花壇づくりの構想を練っておくと、適期の作業実行に役立ちます。これも比較的暇なときにやっておくとよいでしょう。何月にはこの花、翌月にはあの花という、およその開花期を並べて、年間の花暦を作り、種まきどきを添え書きしておいて、園芸店やJA、また、種苗会社の通信販売で種子を求めて用意すれば、作業が遅れずに進められるでしょう。

菊は、霜よけをする、好天の日中にはよく日に当てるなどの冬至芽の管理が中心ですが、水不足で枯れることがありますので、十分な水やりが大切です。

ハボタン、フクジュソウで日本の冬を
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冬を代表する草花として花壇を飾ってくれるフクジュソウは11月から2月までが植え付け適期です。花が咲く時期に植え付けても大丈夫、という草花です。植え付け場所は、冬には日当たりが良く、夏には日陰になるような、落葉樹の枝先の下あたりが最適です。12月になると、園芸店などで、根株が売り出されます。すでに植え付けてあるものは、4~5年経っていれば、株分けして、植え付けます。あまり長年、植えっ放しにしていると芽が小さくなってきます。

フクジュソウといえば、元旦草という別名があることで、正月の床の間や窓辺を彩ってくれる花をイメージしますが、普通に育てると、旧暦の正月、つまり新暦では2月ごろが開花期です。園芸店などでは正月用の鉢物として売り出されますが、温度調整をして、新暦の正月に咲かせられるように育てたものです。

冬の庭に欠かせないハボタンが葉色を増してきますが、植え付け時期です。定植場所には、肥料を施しません。キャベツの仲間ですが、寒さや風当たりがあまり強いと早く傷みますので、こうした所への植え付けは避けたいものです。自家で種子をまいて苗づくりをしてくると、どうしても苗に大小が出来てしまいます。同列に植えるなら、大株は少し深めに植えます。

太平洋側の地域や瀬戸内地方など降雨の少ないところ、それに、防寒をしている苗を植えてある場所などは、水不足になりがちです。また、地表面には顔を見せていない球根や宿根草の植え付け場所でも、根部は活動していて、水分を求めています。こうした所には、地表面が白く乾いたら、午前中にたっぷりと水やりをしておきましょう。

水栽培の球根は、容器の底に届くほどに根が伸びてきているでしょうから、そろそろ0度近い場所に置いて、寒さに当てるようにしましょう。2月ごろまで、十分な寒さに当てないと、良い花は咲きません。

ユリの植え付け時期
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球根の多くは10月中に植え終えるのが良いですが、まだであれば早めに植えましょう。ただ、耐寒性の強いユリは今月が植えどきです。ユリは今月が植えどきです。ユリは球根の上の茎からも「上根」と呼ばれる根を出し、栄養を吸い上げる重要な役目を担いますので、一般の球根より球根一つ分、深植えにします。この上根は茎が土で覆われていないと出ないので、深植えにするのです。

秋まき草花の苗は、11月上旬には花壇に定植しておきます。ハボタンは気温が下がって寒さを感じるくらいになると、葉が色づき始めるので、このころを定植時期の目安にします。他の草花の定植花壇は、肥料を施しておきますが、ハボタンの植え付け場所だけは肥料を施しません。葉の色づきを悪くしないためです。今植わっている秋咲き草花がまだ、よく咲いていて、苗が植え付けられないときは、育苗ポットに植え替えておき、秋咲き草花が終わり次第、すぐに植え付けられるようにしておきましょう。

ヒヤシンスなど球根草花の水栽培は、水温が15度を下回るような陽気になったら始めましょう。根の伸長に光はいらないので、発根部から下の部分の容器を黒い布、アルミホイルなどで覆うか、冷暗な部屋の隅に置くようにしましょう。

サフランが開花する時期になりますが、花が咲かない物があるかもしれません。これは多くの場合、新球根がよく育っていなかったことが原因です。サフランは花が咲いた後、新球根を付け、これが育って芽を出し、また初冬に再び花を咲かせるのですが、新球根が小さいと花を付けません。そこで、新球根を大きくしてやるためには、前年の球根植え付け時に、肥料を十分に施しておくことが重要です。また、水栽培やミズゴケでの栽培では、使った球根には肥料を与えませんので、来年もこの球根を使うのでしたら、肥料を施した花壇などに一度地植えにして、球根を養成しましょう。

秋、花壇作業は手際良く
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高かった気温、地温が下がり、草花の種子、球根は発芽、発根には好適時期です。寒い時期を越えて、春に花を咲かすわけですから、寒さが来る前に、十分に根を張らせ、水分をしっかり吸い上げる態勢を整えてやるのがポイントです。

秋まき草花の発芽には15~20度くらいが適していますが、急激に気温が下がっていく秋のまきどきは案外短いので、手際良くまきましょう。一方、球根は寒くなるまでに根を伸ばせればよいので、11月上旬まで植え付けられます。植え付け場所は3週間ほど前に、酸性を矯正し、有機質、元肥を入れて、準備しておきます。

球根は水栽培で楽しむことも多いのですが、こちらは水生の病原菌との戦いがあります。病原菌が繁殖しにくい水温、15度以下になってから取り組む方が得策です。それでも12月までには根を十分に伸ばしてから、強い寒さに当ててやる必要がありますので、あまり遅く取り組むと、根が十分に伸びないうちに寒さが来てしまうことになります。留意してください。発根、根の伸長には光はいらないので、栽培容器は部屋の隅などの暗い所で管理して大丈夫です。根がしっかり伸びてからは明るい所で管理します。

ハボタン、パンジー、デージーなど、夏に種まきし、苦心して育ててきた草花は、小苗になっているころです。仮植えし、丈夫な細根を多く出させて、冬を越せる体力を備えた丈夫な苗に育て上げましょう。植え替え時には、根を半分か3分の1くらいに切って植えても大丈夫です。定植する花壇もなるべく早く、酸度矯正、元肥施用して、地ごしらえをしておきます。ハボタンは涼しくなってくると急激に大きく伸び始めますので、株間を少し広めに取って植え付けましょう。葉が込み合って株間が詰まってしまうようなら、下葉をかき取って、風通しを良くしてやりましょう。

秋の種まきは適期が短い
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秋まき草花のまきどき、秋植え球根の植え付けどきに差し掛かります。

種まきは、お彼岸を目安にしますが、秋は急激に気温が下がっていきますので、春まきよりも適期が短いと考えましょう。急激に気温が下がるので、種まきが遅れると根張りが悪くなり、生育スピードが鈍って、冬の寒さでダメージを受けてしまいます。これを逆手に取って、アサガオを9月にまいて、日当たりの良い所で育てると、短日と生育の遅延で、小さな草丈のアサガオの花が見られます。花は大輪にはなりませんが、晩秋のアサガオという、面白い風景になります。

ユリ、サフラン、フリージア、オキザリスなどの球根は9月中に植えましょう。植え付け場所の準備は早めにしておきます。サフランなどを室内で観賞するなら、霜が来るまでは、戸外で寒さに遭わせてから室内に取り込みます。

チューリップ、スイセン、ヒヤシンスなどは10月に植え付けます。このための植え付け場所を、9月に元肥施用など地ごしらえしておきましょう。

宿根草は株分け、植え替え時期です。シャクヤクは宿根草ですが、何年も植えっ放しにしておくと、出てくる芽が痩せて、花が咲かない株になってしまいますので、3年に1回くらい株分けをしてやりましょう。10月に根が伸びる時期の前に掘り上げて、株分けをします。十分な堆肥を入れ、化成肥料を少々加えて土づくりをして植えます。来年は良い花が咲くでしょう。

菊は、10~11月咲きが、つぼみが見え始める時期になりますが、最上部の大きく咲かせるつぼみ(心蕾<しんらい>)とその下の四つを予備芽として残す以外の脇芽は摘み取ります。予備芽は心蕾が何かの原因でなくなった場合に備えておくのですが、10月初旬まで付けておきましょう。つぼみが見え始めたらしおれさせないよう、水を十分にやります。支柱は早めに立てておきましょう。

水やり、ハダニ対策に留意を
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日照りが続けば、花壇の草花は青息吐息でしょう。土の表面が白くなったら、たっぷりと水やりをしましょう。鉢植えは、花壇に比べて土の量が格段に少なく、鉢の周りから熱が押し寄せるので、毎日水やりをしなくてはならないくらいに乾きます。この時期、代表的な草花はアサガオですが、特に大輪種は、夕方涼しくなってからの冷たい水での水やりは避けます。くみ置きの水を午前中に掛けてやりましょう。

乾燥する時期はハダニが増える時期でもあります。ハダニは葉裏に付いて、吸汁しますので、葉が薄くなり、少し透けたように白っぽい筋が見えます。こういう状態が多く見られるようなら、ダニ防除剤を使って退治します。ハダニは湿潤状態に弱いので、葉裏に水を掛けてやるのもよいでしょう。

サルビア、ダリア、マリーゴールド、早く咲いたコスモスなどは草丈の半分か3分の1くらいに切り戻して、再び出てくる茎に花芽を付けるようにして、秋の開花を楽しみます。切り戻しの後、肥料を施して、力をつけてやりましょう。

ダリアは茎が中空で、中に雨水などがたまると腐敗の原因にもなりますので、節のすぐ上で切り戻します。

パンジーは9月にまくのが普通ですが、早くまくと11月から開花が期待できます。鉢などに8月中に種まきをし、覆土しないで、洗面器などに水を張って鉢を漬けて、下から水を吸わせます。水分の蒸発を防ぎ湿度を保つため、発芽するまで新聞紙を掛けて涼しい場所に置きます。4~5日で発芽するので、新聞紙の覆いは取り除きます。いつまでも光を制限していると徒長してしまいます。本葉3枚くらいで3~4cm間隔に植え広げ、この間隔でも込み合うくらいになったら定植します。

10~11月咲きの菊は、支柱を立てて出蕾(しゅつらい)に備えます。

パンジーの種まきはいかが
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7月から8月にかけては水やりと草取りが重要な作業です。

水やりは涼しい午前中にたっぷりとやっておきましょう。

夏季の花壇は「雑草との闘い」といえるほど、雑草の旺盛な生育と草取りの競争になります。雑草を1本も残らず取り除こうなどと考えるとうんざりしますが、「草丈の高くなったものを取り除く」という程度に考えれば、気楽ではないでしょうか。

真夏に種まきするものは多くありませんが、今ではほとんどが園芸店やホームセンターで、苗を買ってきて植えることが多くなったハボタンやパンジーは真夏にまくことができます。ハボタンは、いつまいても発芽しますが、葉が色づく晩秋から初冬に程よい大きさにするには、七夕ころにまくとよいでしょう。また、パンジーは暑い中での種まきは発芽が良くないのですが、早くまけばまくほど花が早く咲くので、箱や鉢に種まきして涼しい風通しの良い場所で管理したり、冷房の効いた部屋で発芽させたりするとよいでしょう。パンジーの種子は小さいので、種まき後の箱や鉢の水やりは、それらより大きい容器の中で、底から吸水させます。

菊は、8~9月咲きには支柱を立てるか摘心をし、草丈を低くして倒れない工夫をしてやり、10~12月咲き品種では、枝数を増やすために摘心をします。11月開花の大菊は、7月中~下旬に9号くらいの大鉢に定植します。大菊では、早ければ7月にも、つぼみに似ているが花にならない柳のように細い柳芽が出てきますので、摘み取ってしまいます。下の節から側枝が出てきますので、ここから花を咲かせます。7~8月は気温が高く、鉢はむろんのこと、花壇もよく乾きます。この時期は菊が最もよく成長する時期でもあります。水を十分にやりましょう。日中にはしおれていても、夕方や夜には回復しているようにします。

草花の増殖に好適期
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春の花は時期を過ぎ、夏に花を咲かせる草花の苗が出番を待っている時期ですので、春花壇を飾った草花は後片付けをし、後に控えた苗物のために夏花壇の準備をしましょう。春花壇の跡地は、消石灰を1平方m当たり100g程度入れて土を中和して、同200gほどの緩効性化成肥料とバケツ1杯の腐葉土を施しておきます。

球根草花は掘り上げますが、チューリップは地中の温度が上がると根が枯れ、葉が黄色になってくるのでそれを目安にし、他の種類の球根も、曇雨天が多くなり光合成能力が落ちる梅雨時期の前に掘り上げましょう。掘り上げた球根は日陰でよく風乾してから、涼しい場所で貯蔵します。スイセンは3年置きに掘り上げればよいのですが、今年花が咲かなかった株は、一度掘り上げて貯蔵し、来期には大きい株は開花を期待して植え付け、小さい株は来期を養成期間として大きな球根に育て上げるとよいでしょう。

ハナショウブやジャーマンアイリスが開花を終え、株分け・植え付け時期になります。株分け・植え付けは、一般的には2~3年置きですが、毎年の方が育ちが良くなります。時期は花が終わった直後です。植え付け場所の土は酸度を矯正しておきましょう。暑い時期での植え替えですので、植え付け株の葉は3分の2か半分くらいに切り詰めて、水分蒸散を抑えて、しおれを防ぎます。

菊は、前号で記したように日長時間に敏感な植物で、品種によって開花時期がはっきりしています。植え付け時期を早めても遅くしても、時期が来れば、草丈が長くても短くても花が咲きます。そこで、ほどよい草丈で花を見るために、開花予定の3カ月半くらい前の定植を目安にしましょう。一方、挿し芽の発根温度は18~20度で、発根に必要な日数は2~3週間とされています。このことから、挿し芽は開花時期の4カ月ぐらい前にするのがよいでしょう。6月は10月咲きが定植、11月咲きが挿し芽の時期になります。

まき時になる高温好みの草花
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5月は、草花の挿し芽には好適な時期です。

短日植物の菊は日長時間に敏感で、11月開花の大菊はどんなに早く挿し芽しても11月の日長時間にならないと花芽は作られず、花は咲きません。早く定植すると背が高くなってから開花時期になり、遅く定植すると草丈の短いうちに開花期を迎えてしまうことになります。

程よい草丈で花を付けさせる目安として、開花時期の4カ月前に挿し芽して、3カ月半くらい前に定植するとよいでしょう。ですから10月咲きの品種は、5月に挿し芽して6月に定植します。11月咲きは5月、親株を摘心して、側枝数を多くし、挿し芽用穂木を増やしておきます。

アサガオ、ヨルガオ、ペチュニア、ケイトウなど高温で発芽する草花はまき時です。春まきの草花は多くが短日性で、夏至を過ぎて日が短くなる時期でないと花は咲きません。春まきの草花を少しずつまき時をずらしてまけば、草丈の違う姿が楽しめるでしょう。

チューリップは、地温が高くなると根が枯れてきて、葉は黄ばんできますので、この時期が球根掘り上げのタイミングになります。チューリップは植え付けた球根が開花のために使われてなくなり、毎年新しいものができます。新球は大小があります。大きい球根は花を咲かせますが、小さい場合は翌年には花は咲かず、葉しか出ません。しかし、来年1年養成して大きくしてやれば、花を咲かせる球根に育ちます。

サクラソウ(ニホンサクラソウ)はそろそろ花が終わりますが、この後、地際に芽のような新しい根茎ができてきます。この新根茎は乾燥に弱いので、土を掛けて保護して育て、良い株にしてやりましょう。これを増し土といい、サクラソウ栽培では重要な作業です。新根茎が見えたら、なるべく早く増し土作業をします。掛ける土は2~3cmの厚さでよいのですが、雨で流されたら、時々掛け直します。

種まき、植え付け本格化
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4月も草花の種まき時期です。それでも遅霜の心配される地域や、アサガオ、サルビアなど高温を好む物は、種まきを5月まで待ってもいいでしょう。特にアサガオは、日照時間15時間以下にならないと花芽ができないとされていますので、少々種まきが遅れても、生育期間は十分にありますので、ゆっくりまけます。高温を好むこれらの草花は、霜の当たらない場所があれば、そこに種まきをしたり、室内でまいたりして、育苗し大きくしてから植え付ける手もあります。気温が上がってくる時期ですので、意外に早く苗が込み合いますので、注意しましょう。

3月に早まきした草花はそろそろ株間が込み合ってきますので、頃合いを見計らって、定植します。

球根は芽が出ていようといまいと、中旬くらいまでに植え付けましょう。チューリップやスイセンなど秋植えの球根草花は、花が終わったらすぐに花殻を取り除き、球根への負担を少なくしてやります。その後、葉が緑色を失うころになったら、掘り上げます。スイセンはかなり長い間、緑の葉を付けていますが、それでも梅雨入り近くには掘り上げましょう。球根草花以外でも花殻は取り除くようにしましょう。雨がたまって花殻が腐ると病原菌が増殖して、病気のもとになります。

菊は親木作りのために植え替えておいた冬至芽が芽を伸ばし始めたら、挿し穂を増やすため摘心します。まだ冬至芽を植え替えていない場合には、早めに4号くらいの鉢に植え付け、親木作りをします。この株から芽が伸び始めたら、摘心して側枝を出させます。摘心は下葉5~6枚をして先端部を摘み取ります。側枝に本葉5~6枚以上出たころ、これを切り取り、先端の生長葉とその下の本葉2~3枚を付けて挿し穂にします。これが、秋に花を咲かせてくれる株になります。

今から菊作りを始めようとする人は、種苗会社や苗物店で苗を、4月中に購入しましょう。