JAグループ神奈川2021.12
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5 JAグループ神奈川全農かながわ県学校給食に多収性米「ほしじるし」を出荷事業ポートフォリオの最適化で生産者の手取り向上を 農産販売課では県内生産者の手取り向上に向け、新しい品目の作付提案など経営のサポートを行っている。その中で県学校給食用に出荷している多収性米「ほしじるし」について紹介する。 「ほしじるし」とは、農林水産省委託プロジェクト「低コストで質の良い加工・業務用農産物の安定供給技術の開発」の成果で、農研機構が2014年に品種登録したコメである。玄米の外観品質はやや劣るものの、多収で倒伏しにくく、立毛乾燥ができるといった特徴を持つ。味は「コシヒカリ」に近い良食味とのこと。 全農かながわでは種子の供給が終了した「さとじまん」に替わる品種として、また、過去に県の奨励品種に選ばれ、特A評価の獲得実績もある「はるみ」や現在の奨励品種「てんこもり」と作期を分散して栽培できる品種として「ほしじるし」を提案している。 JAさがみの生産者・池上貴明氏はその提案に賛同した組合員の一人である。池上氏は1人で自作面積5haのほか、受託面積15haを抱える地域の米づくりの担い手だ。受託面積が年々増加する中で池上氏自身の作業過多や、JAライスセンターの集荷対応過多によるオーバーフローが課題となっていた。 「ほしじるし」の出荷先は神奈川県学校給食会である。地場比率向上の観点から県産米の出荷要望があるものの、現時点ではその需要を満たしきれていない。米の相対取引価格が各地で下落している一方で、神奈川県では県産米のニーズがまだあるといえる。 そこで令和元年12月、池上氏に「ほしじるし」の契約栽培を提案したところ、これに賛同。翌年、60aで作付をスタートした。その年の秋の反収は10.5俵。全量JA、全農を通して県学校給食会に出荷した。 2年目となる令和3年産は前年比250%の150aで作付し、反収は9.8俵となった。今年は試験的に条件を変えて栽培した圃場もあったとのこと。池上氏は「『ほしじるし』は台風に強く、労力が分散できることはもちろん、茎が太いので除草剤の使用量も減った。立毛乾燥ができるので乾燥に使う燃料費も下がった。販売先も安定していて、農家にとってこれ以上うれしいことはない。作業が分散された分、受託できる余力もできたので、今後は作付面積をさらに増やして1人でも回していける仕組みを作っていくことが目標だ」と話す。 今後とも農産販売課では県内の稲作の大きな課題である「担い手への農地集約による負担増」、「学校給食用米の不足」の解決に向けて、生産者に有意義な提案をしていく方針だ。Instagram、Twitterでご活用ください!「#withかながわ農業」でつながろう JA全農かながわでは先月の「神奈川 6種の彩りハーバー」の発売に合わせ、コミュニケーションプロジェクト「#withかながわ農業」に取り組んでいます。 InstagramやTwitterなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上でハッシュタグ「#withかながわ農業」を用いて県内農業にまつわるエピソードや生産者への応援コメントを募集し、食と農にまつわる産地内外のコミュニケーションの促進を図ります。今年度の成育状況を確認する池上氏(右)

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