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高齢者の農作業はここに注意

 

佐久総合病院名誉院長●松島松翠

高齢者の農作業はここに注意(画像)


 現在、日本の農業の多くは高齢者が担っています。農業機械化も進み、高齢者が機械を扱うことも多くなってきて高齢者の事故が増えてきました。特にこれは80歳以上に多いといわれています。

 まず一般の農作業の場合、肥料などの重量物の運搬の問題があります。20kgの肥料袋を一輪車から降ろそうとして転倒し、背骨の圧迫骨折を起こした62歳の女性の例があります。通常「人力だけで取り扱う場合は、体重の40%以下、さらに女性の持ち上げ能力は男性の60%」とされています。20kgの肥料ならば小分けにして袋に入れ直すことが必要です。

 高齢者の農作業では、滑って転倒することが多いので、頭を保護するためにヘルメットや滑らない安全靴を着用するのが望まれます。これは農作業時の最低のスタイルです。

 さらに果樹農家では、高所作業が多くなります。脚立やはしごからの転落事例は多くあります。農作業現場では、きちんとした水平面に脚立を設置できる場面はほとんどありません。必ずでこぼこがあり、四脚、あるいは三脚の全てを同一平面に置くことはほとんどありません。産業衛生の分野では、「1mは一命(いちめい)取る」といわれます。つまり、わずか1mの高さからの落下でも一命を失うことがあるということです。

 最近は機械化による事故も増えています。最も多いのは草刈り機によるもので、次いでトラクター、軽トラ、コンバイン、チェーンソーの順です。高齢者はこのような農機具を使用するときは、万一のときのことを考えてどんなに近い場所であっても、必ず携帯電話を携帯することが重要です。

 それから服装のことですが、手拭いを腰にぶら下げたり、首に巻かないこと。つまりヒラヒラした物があると、場合によっては農機具に巻き込まれて、大けがをすることがあるからです。

<資料:JA広報通信>

海外旅行と感染症

 

佐久総合病院名誉院長●松島松翠

海外旅行と感染症(画像)


 海外旅行中の症状として、最も多く見られるのが「下痢」で、旅行者の30~50%が経験しているといわれます。これを「旅行者下痢症」と呼んでいます。

 主に東南アジアやアフリカなどの熱帯や亜熱帯地域に旅行した場合、起こりやすいといわれます。病原体で多いのは、日本でも食中毒の原因になる大腸菌やサルモネラ菌で、その他に数は少ないのですが、赤痢菌やコレラ菌もあります。いずれも旅行先での水や食べ物を介して経口感染します。

 欧米諸国などの衛生管理が行き届いている国では、まずその心配はありませんが、ホテルから外へ出て、屋台などで自由に飲んだり食べたりするときは気を付けなければなりません。

 予防上の注意としては、旅行中は生水、生もの、生野菜には一切手を出さないことです。水道水も駄目で、水はきちんと瓶に入ったミネラルウオーターにします。うっかりしがちなのは、ウイスキーの水割りやジュースなどに入っている氷です。あらかじめ氷は不要と告げ、入れないようにします。

 生の野菜は洗ってあっても、その洗う水自体が汚染されている可能性があり、従ってサラダは避けた方が無難です。また果物も自分で皮をむいて食べるのは構いませんが、すでに皮をむいてある場合には手を出さないことです。

 屋台などの食べ物は、食べ物自体には火が通っていても、器に雑菌が付いていることがあります。また生の魚介類や生肉には細菌や原虫がいたり、ウイルスが付いていることがありますので、手を出さないことが無難といえましょう。

 食べ物以外では、蚊に刺されてデング熱などに感染することがあります。しかしこれは蚊が多い夏の話で、秋から冬にかけては心配いりません。

<資料:JA広報通信>


子どもの湿疹

佐久総合病院名誉院長●松島松翠

子どもの湿疹(画像)

 一口で子どもといっても、赤ちゃん、乳幼児、小・中学生など、年齢によって皮膚の病気の出方も違います。

 新生児~乳幼児に多いのは湿疹・皮膚炎です。湿疹も皮膚炎も、外見上は区別がつきません。外部からの刺激によるものが皮膚炎で、原因がはっきりしないものを湿疹と呼んでいます。

 新生児~乳幼児に多く見られるものに、「脂漏性(しろうせい)湿疹」というのがあります。皮脂の分泌が多い頭皮や顔にできる、カサカサした湿疹で、赤みとかゆみを伴います。ひどくなると黄色いかさぶたで覆われることもあります。勝手に薬をつけないで、治療は医師に任せましょう。

 接触性皮膚炎(おむつかぶれ)も、おむつを着ける新生児~乳幼児によく見られ、尿や便に含まれるアンモニアや酵素などが原因となって起こる炎症で、おむつの部位に一致して赤みやただれを生じます。対策としては、おむつを長時間着けたままにせず、頻繁に交換して清潔を保つこと、炎症部位は決してこすらず、ぬるま湯に浸したガーゼなどで、そっと汚れを取り除きます。

 乳幼児に多い皮膚病に汗疹(あせも)というのがあります。大量の汗をかき続けると、汗の出口が詰まり、外へ出られなくなった汗は、表皮から漏れ出し、炎症を起こします。炎症が起こった状態が「あせも」です。「あせも」ができやすい場所は首回りや脇の下、膝の裏や肘の内側、おなかの周辺や足の付け根などです。女性ならば乳房の下もあります。

 あせもは予防が第一です。汗をかいたら水でぬらしたタオルですぐに拭き取り、通気性・吸湿性の良い服を着ます。たっぷり汗をかいたからといって石けんをたっぷり使って、ナイロンタオルでゴシゴシ洗うのは禁物。皮膚の防御機能が弱まって炎症が起きやすくなります。

<資料:JA広報通信>


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