1. ホーム >
  2. 家庭菜園

家庭菜園

四季の花づくり

真冬、水を忘れないで

イラストわが国の寒さは、1月下旬から2月初めを底として、和らいでいきます。まさに立春のころから、春に向かい始めます。草花など植物は、これまでより動きが活発になってきます。真冬でも、球根は根が活動していますので、水やりをしなければなりませんでしたが、宿根草も、そろそろ根が活動を始めます。一年草も、冬中より、はるかに生育速度を速めてきます。人間の体には、まだまだ寒く感じるころながら、植物は水を要求してきますので、水やりには気を配りましょう。土の表面が乾いたら、たっぷりとやっておきましょう。できれば、晴天の日にやるようにします。
根の活動が始まった宿根草では、肥料を施します。これからの体力づくりと体力維持のためですから、長く効き目を現す有機質を主体に、スタートダッシュに役立てる化成肥料も組み合わせて施します。有機質といっても、数株の宿根草を植えている花壇くらいなら、台所から出る野菜くず、果物の皮でいいでしょう。株の周囲に溝を切って施し、土を掛けておきます。
3月後半には、桜(ソメイヨシノ)の開花を目安に、草花の種まきが始まります。種の手配と地ごしらえをしましょう。
地ごしらえは、植え付けの1カ月前くらいに済ませておきます。1平方m当たり100gの石灰を振り、腐葉土など有機物を1平方m当たり普通のバケツ1杯分と緩効性肥料(ゆっくり効く肥料)を所定量を入れて、深さ30cmくらいに耕して混ぜておきます。  

  

ハボタンにもう「一花」期待

イラスト冬の花壇を飾ってくれたハボタンや旧正月の窓辺に愛らしい花を見せてくれたフクジュソウなどは、2月末ごろになると、とう(花茎)が立ったり、花が終わったりする時期になります。今年のお役は御免という状態ですが、ハボタンはもう「一花」咲かせ、フクジュソウは来年に向けて、「英気」を養ってもらいましょう。
ハボタンはキャベツと同じ植物が祖先とされています。そんな祖先から、葉の色や広がり方に注目して改良したものですので、キャベツと同じように、2月後半になって、気温が上がってくると、とう立ちし、花が咲きます。花が咲いて種子ができると枯れてしまいます。ですから、一般的には、この状態になるころには、引き抜いて捨ててしまいます。でも、種子を付けないようにしておくと宿根草のように長生きするようになります。とうが伸び切ったときか、蕾(つぼみ)ができたところで、花茎を切り捨ててやると、やがて、枝が出てきて、変わった姿のハボタンの株になってきます。踊りハボタンとか枝ハボタンとか呼んでいます。二年子ハボタンと呼ぶ人もいるようです。
一方、旧暦の正月ごろに咲くので、「元日草」という異名もあるフクジュソウは、鉢植えで楽しんだものは、捨ててしまわないで、来年も花を咲かせてくれるよう、養生してやります。フクジュソウは寒さには強いのですが、暑さには弱いので、2月末ごろ、落葉樹の下に植え直しておきましょう。鉢植えのまま埋めておいてもいいでしょう。
他の宿根草より早く芽が動きだす日本サクラソウは、2月初めが植えどきになりますので、注意しましょう。
春先には、春の花壇作業が始まりますので、3月半ばからは、地ごしらえなど植え付け前の準備をしておきましょう。  

  

花壇の若返りに荒起こしを

イラストこの時期、種をまいたり、苗を植え替えたりなど、直接草花に触れる作業はほとんどありませんが、次のシーズンに草花をよく咲かせるための作業があります。宿根草や球根などを植えていない、空いた場所を深く耕す「荒起こし」という作業です。
この冬の間にやる荒起こしは、何度も草花を植え付けているうちに、土が空気や水を保持しにくい構造に変わってしまっているものを、ふっくらした構造に戻したり、地中深くに潜んでいる病害虫を日光や寒風にさらして、退治したりする効果があります。良い花を咲かすために、頑張ってくれた土の元気を取り戻すための作業です。植物は栄養や水分を根から吸い上げるのですが、新しい根がその役目を果たします。土が軟らかくて、空気がよく含まれていると、新根が出やすく、伸びやすいものです。
普段の植え付け前の準備で耕すときより深く、30~40cmくらい起こしましょう。つらい仕事になりますが、「良い花を咲かすために」と考えて、実行してみてください。面積が広ければ、厳寒期中に、気の向いたときにやりましょう。起こす前に、消石灰をまいておきます。
すでに植えてある苗物や球根には、水やりを忘れないようにしましょう。球根は芽が地上部に出ていなくても、根はすでに伸びて、水を求めています。花壇の土の表面が白くなったら、たっぷり水を掛けておきます。
日本サクラソウは根が動きだすのが、他の草花より早い時期からになりますので、植え付けてから年数がたつ株は、今月から来月中旬までに株分け、植え替えをします。  

  

植え忘れ球根でミニ作り

イラスト寒冷地以外では、まだ球根を植え付けることができます。植え忘れたものがあれば、少し浅めに植えてマルチをしておきましょう。良く言えば晩植えですが、この手をスイセンに使ってみてはどうでしょうか。スイセンは、開花後も葉を伸ばし続けます。伸び過ぎて葉は倒れやすくなります。見苦しいので、葉を短く刈ることもあるでしょう。これから2月くらいまでに植えると、低い草丈で3、4月に開花期を迎えます。
ハボタンの定植時期になります。気温は下がり、育苗してきたハボタンは、もうおおかたの地方で、葉が色づいてきているのでしょう。色づいてきたら、定植の時期です。寒さに強いサンゴ系、丸葉系(東京系)は少し風の当たる場所でもいいのですが、ちりめん系のように寒さに弱い系統は南面に植えましょう。定植場所には、肥料はやりません。
寒い時期ですが、育苗中のものや球根などへの水やりを忘れないようにします。地上部の見えない球根や成長を止めているように見える苗も、根は活動していますので、土の表面が白く乾いてきたら、たっぷりとやっておきましょう。
これから冬の期間の作業で、ぜひやっておきたいのは、土を若返らす作業です。
草花を栽培する土は、水や空気をふっくらと抱き込めるものが良いのですが、草花の栽培を何回も繰り返していると、やせてきます。一見、隙間が多くあるように見えても、植物の根にとって都合の良いような形にはなっていないのです。これを、ふっくら状態に戻すには、耕すのが一番です。草花を植え付けるよりもさらに深く、地面から30~40cmの所から下から持ち上げるようにします。これを「天地返し」といいます。重労働ですが、花壇の作業が少ない時期に、ゆっくりとやっておきたいものです。  

  

寒さに強いユリ、今からが植えどき

イラスト多くの球根は10月中に植え付けるのがよいのですが、ユリは10月下旬から11月に入ってからが植え付け時期です。ユリは暑さには比較的弱いものの、寒さには強いからです。植え付け場所も、夏には風通しが良く涼しい場所を選びましょう。なかでも、オトメユリ、カノコユリ、ササユリ、タケシマユリ、ヤマユリやこれらを親にして交雑したユリ類は、西日が長時間当たらない場所に植えましょう。生育だけでなく、花の色も鮮やかさが違います。
ユリは生育期間が長いので、植え付け場所に施す元肥は、有機質肥料を入れて、長く肥効を保つようにします。球根を植え付ける深さは、一般的に球根の高さの2倍の土が掛かるようにしますが、ユリは3倍の土が掛かる深さにします。球根の下に伸びる下根の他に、球根から伸びた茎にも上根といわれる根が出てきて、吸肥など重要な役割をしますし、深く植えることで、地温の変化、特に夏の地温の上昇に影響されにくくなります。これが、ウイルス病の予防にもつながります。
気温が15度を下回る日が多くなった地域では、ヒヤシンスなどの球根の水栽培を始めましょう。球根が支えられるような容器に球根を置き、初めは発根部に着く位置まで水を入れますが、根が伸びるに従って、徐々に水位を下げ、根が容器の底に着くくらいになったら、水位は容器の3分の2か半分程度にして、根に酸素が供給されるようにします。根の伸長に光はいりませんから、容器を置く場所は部屋の隅など、暗くて冷たい所で十分です。
ハボタンは寒さに反応して葉が色づいてきますが、そのころが、定植の適期になります。追肥はせずに、30cm間隔ぐらいに植え付けます。色を見て、バランス良く植え付けましょう。  

  

種まき、植え付け・・・春が楽しみ

イラスト

来春の開花を期待しての作業時期になります。
秋まき草花の種まき時期を迎えます。気温が15~20度で発芽しやすいものが多く、春まき種よりは少し低温で発芽するのですが、この時期は急激に気温が下がっていきますので、遅れると発芽しにくくなったり、その後の生育が遅れたりします。寒くなるまでにしっかり根を張り、ある程度の大きさに育てて、冬越しに耐える体にしておきましょう。
秋植え球根も植え付け時期です。秋植え球根は、涼しくなると発根するものですので、あまり早く植えなくても大丈夫です。しかし、植え付けがあまり遅くなると、根が十分に伸びないうちに寒さを迎えてしまいます。10月中旬から11月上旬が適期でしょう。
球根の水栽培は、気温が15度を下回るようになったら、始めましょう。もう少し気温が高い時期から始めてもよいのですが、水温が高いと、栽培容器の中の水に雑菌が発生しやすくなります。根を伸ばすのに、光は必要ありませんので、栽培容器は暗い所に置きます。年末までに、栽培容器いっぱいに根を張らせておいて、戸外の0度に近い厳しい寒さに遭わせるようにしてやります。秋植え球根ですので、寒さに遭わないと花芽ができず、花を見ることはできません。
ガーベラ、シャスタデージー、アルメリアなど宿根草は株分けをします。また、挿し芽にも好適な時期です。雑菌の少ない川砂に挿して、水を十分にまいてやれば、簡単に発根します。
7月に種まきしたハボタンの苗は、10月になって涼しくなってくると、急激に大きくなり始めます。株間を十分に取って定植してあっても葉がいっぱいになるようだったら、下葉をかき取って通風を良くしてやります。生育の調整にもなります。  

  

冬花壇の彩り、今から準備

イラスト

干天続きの季節です。花壇の水やりが欠かせません。地表面が白く乾いたら、たっぷりと水を掛けておきましょう。アサガオやコスモスは、まだ種まきができます。草丈が低いうちに花が咲きます。ダリア、サルビア、マリーゴールドなどの他、早く咲き終わったコスモスは、8月上旬に、草丈を半分か3分の1程度に切り戻して、秋に再び花を咲かせましょう。
冬の花壇はどうしても彩りが乏しくなります。そんな花壇に、にぎわいを求めるには、真夏から準備をします。秋まき草花のうち、デージー(ヒナギク)、パンジー、寒咲きカレンジュラなどを、なるべく早くまいて、早く咲かすのです。
デージーの種まきは8月から10月ころまでできますが、早くまけば12月ごろから咲きます。降霜の心配がある所では霜除けをしてやります。
一般的には9月下旬に種まきのパンジーも、今月まけば、早く花を咲かせてくれます。ただ、パンジーは高温だと発芽が良くないので、箱や鉢に種まきをして、風通しの良い所に置き、涼しくしてやります。
これらのほかに、カレンジュラといった名前で売られているキンセンカの仲間があります。キンセンカは、寒さには比較的弱いのですが、これらは寒さに強いものです。
また、冬の定番・ハボタンは、一般的には7月上中旬にまきますが、今からでもまけます。ハボタンはキャベツの仲間で、種まきはいつでもできます。七夕ころにまくものより小振りにはなりますが、8月上中旬にまいてみましょう。
これらは、本葉が2、3枚になると株が混み合ってくるので、3~5cm間隔に植え広げ、さらに混み合ってきたら、定植します。何回も移植することで、細根が多く出て、丈夫な苗に育ちます。特にハボタンは本葉7、8枚のときにも植え広げてやるのがよいでしょう。  

  

せっせと草取り、水やりを

イラスト

気温が高くなるとともに、雑草の生育は旺盛になり、いつの間にか大きくなっていて驚くものです。7月ともなると、暑い中での作業がおっくうになり、つい草取りを怠りがちになります。特にスギナやドクダミなど地下茎がよく伸びるものには手を焼きますが、とにかく、せっせと取り除くことです。葉が出てきたら、小さいスコップなどを差し込んで茎を切り、抜いて除きます。イタチごっこのように葉を取り除いて、根への養分の供給を断ってやることで、株を弱らせて、枯死に追い込んでいきましょう。
気温の上昇で、土はすぐに乾くようになります。花壇の土の表面が白く乾いたら、たっぷりと水やりをします。鉢物は、土の量が少ない上に、周りからも熱が加わりますので、花壇の土よりも乾きやすいものですから、留意しましょう。
どんなにしっかりと水やりをしても、夏の日中には、草花の多くは葉がなえて見えますが、これは、植物が葉からの水分の蒸散を抑えるために、気孔を閉じるからです。夕方、気温が下がってくれば、葉はピンとしてきます。
サルビア、マリーゴールド、ベゴニア、ダリアなどは、花付きが悪くなり、草姿が乱れてきたら、思い切って半分か3分の1くらいに切り戻して、秋にもう一度花を咲かせます。
彩りの少ない冬の花壇を飾ってくれるハボタンの種まきは七夕のころから始めます。鉢植えで楽しむなら、1カ月くらい後に種まきすればいいでしょう。でも、種まきがあまり遅く、9月以降にもなると、植物体が小さいうちに低温期に入っていくので、色づきしにくくなります。3カ月くらい先に定植しますが、それまでの間に、本葉3枚くらいのとき、7~8枚のときなどに2回ほど植え広げて、強い良い苗に仕上げましょう。  

  

アサガオを早く咲かす

イラスト

パンジーが間延びしたように花茎を伸ばすなど、春花壇を飾ってくれた草花は、花を終えたり、姿を乱したりしてきます。次の夏花壇に備えて、一年草や雑草を引き抜き、片付けをしましょう。チューリップ、スイセン、ヒヤシンスなど春に咲かせた球根は掘り上げて、陰干しをして貯蔵します。球根の掘り上げは、葉が枯れ始めるころにしますが、曇雨天が多くなる梅雨に入る雨には終えます。花を終えた後、残った葉で、しっかり光合成をさせて、栄養分を球根にためさせるためです。スイセンは、毎年、新しい球根が中心部にできて増えていき、4年目には一番外側の球根は皮だけになりますので、植え付け4年目ごとに掘り上げるようにします。小さな球根は、翌年植えても、ほとんど花は咲きませんが、植え付けて、大きくすれば、花を咲かせますので、養成して再来年を期待しましょう。
片付けの終わった花壇は、消石灰をまいて土の酸性を中和し、有機質や化成肥料を入れて、耕して、地ごしらえをしておきます。
春まき草花は、日長が短くなると花を咲かせるようになります。例えば、夏の草花の代表、アサガオはどんなに春早く種まきしても、夏至を過ぎないと花が咲きません。それを、早く咲かせる方法があります。子葉が開いたころ鉢植えにしておき、毎日夕方5時から朝8時まで段ボール箱をかぶせ続けて、日長時間を9時間にしてやると、本葉が3枚で花が見られます。
暑さの中でも発芽する草花、マリーゴールド、サルビア、ケイトウなどは、まだ種まきできます。  

  

アルカリ土を好むドイツアヤメ

イラスト

3月末から4月にまいた草花は、株間を今までの2倍くらいに植え広げておき、本葉5~6枚になったら、花壇に植え付けます。発芽に高温を要するアサガオやヨルガオ、コリウス、ハゲイトウなどは、5月になって気温が高くなってから種まきをするのがいいでしょう。土の矯正、有機物など元肥施用といった花壇の準備は植え付けの3~4週間前には終えておきます。
サクラソウは花が終わるころに、株元の新芽が出てきます。これをそのままにしておくと、干からびて、来年の花のもとがなくなってしまいますので、土を掛けて、守っておきましょう。サクラソウを連年咲かせることができない原因の多くは、この管理が確実にされていないことによります。
アヤメ、アイリスの仲間は、花が終わると株分け、植え替えの時期になります。花がしおれて醜い花の姿になったら花殻は取り除いてしまいましょう。種子ができると、株を弱らせてしまうからです。
植え付け後3年たった株は株分けをし、植え替えしますが、分けた株を植え付ける場所は、ドイツアヤメ(ジャーマンアイリス)では、留意が必要です。他のアヤメよりアルカリ性の土が適していますので、植え付け場所の調整をしっかりやりましょう。一般的な花壇の土の矯正は、1平方m当たり100~150g程度の消石灰を施しますが、ドイツアヤメの植え付け場所では、1平方m当たり300gくらいを入れてやります。また、乾燥には強く、水はけの悪い場所を嫌いますので、高あぜにして、植え付けるのがよいでしょう。

  

地ごしらえ早めに、種まきゆっくり

イラスト

気温が高くなり、種まき、植え付けなどなど、いろいろ作業ができる時期です。
宿根草や球根類は、根がもう動きだしていますので、早めに植え付けます。これらは、来年も花がよく咲くよう、有機質など元肥をしっかり施して、植え付けます。
種まき時期を迎える春まき草花は、多くのもので発芽適温が15~20度ですので、今月中には、多くの地域で、まきどきになるでしょう。徐々に、気温が上昇していく時期ですので、慌てず、ゆっくり待ってまきましょう。桜の花見を楽しむころからで大丈夫です。ただ、「八十八夜の別れ霜」ということわざがあるくらいに、5月初めくらいまで、晩霜の心配のある所では、発芽後、霜に遭わないように保護をしてやります。霜は、風のほとんどない夜に降りますので、そんな天気予報のときには、ちょっとした覆いをしておきましょう。
アサガオ、ヨルガオ、サルビアなど、発芽に比較的高い温度を要するものは、20度を超す時期になってからまけばいいでしょう。
種まきはゆっくりでいいのですが、1、2度移植した後に定植する花壇は、3~4週間前に、酸度の矯正、元肥施用をして、早めに地ごしらえをし、準備しておきます。
最近、ルコウソウなどアサガオの仲間・ヒルガオ科の植物が、農作物を栽培している畑に入り込み、雑草化して、手を焼く面積が増えており、問題になる事例が多くなっています。団地住まいの人が、引っ越しなどで、栽培土の処分に困り、近くの農地に捨てて、その中に、前年の夏秋期にできた種子が混じっていて、広がってしまうという例も多いようです。栽培後のことも、種まきどきから考えておきたいものです。

  

花壇準備は早めに、種まきはゆっくり

イラスト

先月の立春過ぎから、徐々に気温が上がり始め、今月は本格的に春の気配をうかがわせる陽気になってきます。花壇作業も本格化する季節です。
今月下旬から来月には、植えつけ時期になる草花が多くなりますので、植えつけ前に、早めに花壇の準備をしておきましょう。消石灰や堆肥を入れ、耕しておき、土を落ち着かせます。
霜の心配のない所では、秋まきで育ててきた苗場の霜よけを取り外しましょう。寒さにも当てて、締まった丈夫な苗に仕上げてやるためです。暖かくなって、苗は急激に成長を速めてきますので、植え広げもやります。植え広げは、新根を出させるとともに、株間の風通しと日光の当たり具合を良くし、丈夫な苗作りを助けます。
すでに植わっている菊、ガーベラなど宿根草は芽が動きだします。芽が動きだす前に、株分けや芽分けをして、植えつけます。植えつけたら3~4年はそのままの場所で育てるわけですから、株間は少し広めに取るのがよいでしょう。植えつけ後は根づくまでは水をたっぷりとやり、根づいたら、土の表面が白く乾いたらやる程度にします。
植え替えをしない宿根草には肥料をやります。今年一年の力を蓄えるものです。
春まき草花の種まきは、「桜の咲くころ」が目安です。これより後の方が安全ですので、春の種まきはのんびり構えていても大丈夫です。
少し気温の低い地域でも、早く植えつけたければ、球根や種子を鉢やプランターに植えたり、まいたりして、室内に置けば、早く芽を出しますので、それを花壇に植えます。開花期も早めることができます。

  

本格的な花壇作業が始まる

イラスト

昨年末ごろから冬の寒さに当ててきた水栽培の球根は、立春を過ぎてから、室内など暖かい、日当たりの良い場所に移すと開花が早まります。花壇に植えてある球根類も、ビニールトンネルを掛けてやると、開花を早められます。
立春を過ぎると気温は徐々に上がり、2月下旬にはかなり暖かさを感じるようになりますが、宿根草はいち早く感じ取り、根の活動を活発化します。根を伸ばし、春の芽出しの準備を始めるわけですから、このころから3月にかけて元肥をやりましょう。株元から少し離れた、根の先端辺りに、環状に浅い溝を掘って、施します。今年一年の栄養を施すのですから、ゆっくり効き目を現す有機質や緩効性肥料をやります。もちろん両方をやっておけば、効果は高いでしょう。有機質は、野菜くず、果物くずでもいいでしょう。この元肥を施しておかないと、来年の芽を作る力が弱くなる可能性がありますので、必ずやっておきます。
春植え草花を植える花壇の準備は、植えつけの1カ月くらい前に始めましょう。大きな塊の土を細かく砕き、消石灰や堆肥を入れて、深さ30cmくらいまでの土と混ぜ合わせておきます。消石灰は1平方メートルに100~200gを、堆肥はバケツ1~2杯を入れておきます。こうしておいて、花壇のあの部分には何を植える、こちらにはこんな花を植えつける、などと、およその構想をして、思いを巡らすのも楽しいことです。
鉢植えで花を楽しんだフクジュソウは、木の樹幹下など夏に木陰になる所で、地植えに戻して養成し、年末まで置きます。

  

徐々に進めよう荒起こし

イラスト

今月は、草花の植えつけ、植え替えには、年間で最も不適当な時期ですので、ほとんど作業はありませんが、普段できない荒起こしのような作業を、この時期に終えておきます。
草花の育ちが良くなる、ふかふかの、いわゆる団粒構造の土にしてやるために、冬季のうちに、花壇を深く耕しておきます。前回に書いた荒起こしです。春の種まき、植えつけのための準備までは、荒く起こしておくだけで大丈夫です。大変な作業ですので、少しずつ進めましょう。酸性になって疲れた土の再生も期待しての荒起こしですので、起こす前に消石灰を100~150gまいておきましょう。
冬とはいえ、草花の根は活動しています。花壇の地表面が白く見えるようになったら、水をタップリとやりましょう。地表が凍る地域もあるでしょうが、朝10時ごろから午後1、2時までにやりたいものです。
また、寒い地方では、秋に植えたばかりの宿根草や球根が、霜で持ち上げられることがありますので、株を押しつけて、持ち上げられにくくする工夫も大切でしょう。
こうした作業のない時間を利用して、今年の花壇の植えつけ計画を考えてみるのもいいでしょう。年中、花壇のどこかで花が咲いていたり、色合いの良い葉をつける株があったりするように考えて、種まきや植えつけの計画を立てておけば、作業が遅れずに済ませられて、花壇のにぎわいが楽しめるのではないでしょうか。

  

水やりを忘れないように

イラスト

今月は、植え遅れた球根の植えつけ、これまで花壇を飾ってくれ、枯れた草花の片づけなど、残務整理のような仕事があります。早々に終えましょう。
すでに植えつけてある球根や苗には、水やりを忘れないようにします。特に、芽が地面から顔を出していないものでは忘れがちですので、神経質になる必要はありませんが、心しておきましょう。草花の根は、寒い冬でも活動をして、やがて訪れる温度上昇期に備えて、体力養成をしています。地表面が白く乾いたら、たっぷりと、水をやります。
花壇の土は、何度も草花を作っているうちに、だんだん目の詰まった硬い土になり、草花の生育を悪くしてしまいます。草花の生育のために好都合の土は、空気や水や肥料をたっぷりと含むことのできる、ふっくらとした構造。土の粒と粒の間にすき間がある団粒構造です。
根は伸びるのに光は必要ありませんが、水と空気が必要です。また、地上部のためには土が含む肥料を吸い上げますが、それが水と共に、根の近くにあることが大切です。空気や水が含まれた軟らかい土の中で、根を十分に伸ばし、その伸びた根に栄養分をよく吸収させて、地上部をしっかりと成長させるわけです。
そんな団粒構造になった土をつくるには、耕してやることが大切になります。耕し方は、いつもの植えつけ時よりはるかに深く、30cm以上にします。下層の土を、ひっくり返して、上層の土を持ってくるやり方で、荒起こしといっています。それがやれるのは、花壇の空きが多く、作業も少ない、冬場です。春の作業が始まる2月、3月までの期間を利用して、少しずつ進めましょう。

  

葉が枯れ始めたら掘り上げ

イラスト

来春の花壇を飾る草花苗、球根などの植えつけは、ほぼ終わりに近づいていますが、まだ植えていない球根は早めに植えておきましょう。アガパンサス、ガーベラなどの株分け、マーガレット、ゼラニウム、ナデシコ、カーネーションの挿し芽もまだできます。あまり気温が低くなると根が伸びませんので、注意してください。
ハボタンは、冷え込んでくると色づきますが、このころ花壇に植えつけます。寒さに強い植物ですが、北風が吹きすさぶような場所では、傷みも早くなります。やはり、北風の当たらない、暖かい場所がいいのは当然です。窒素肥料があると、色づきが悪くなりますので、植えつけ場所に施さないようにします。
ダリア、グラジオラス、カンナ、アマリリス、カラーなどの春植え球根は掘り上げ時期になります。春植え球根の中には、秋に球根が肥大するものがありますので、霜などで葉が少し枯れだしたら、掘り上げましょう。
グラジオラスは地上部を切ってもいいし、束ねるために、ある程度の長さの地上部をつけておいてもいいのですが、球根の下部にくっついている木子(きご)は離して、凍らないような所で貯蔵します。ネット袋に入れて、風通しの良い日陰につるしておくといいでしょう。離した木子は紙袋などに入れて、室内で貯蔵します。
ダリア、カンナ、カラーは極端な乾きを嫌いますので、湿らせ気味にしたもみ殻、おがくず、バーミキュライトなどで貯蔵します。
ヒヤシンス、チューリップ、クロッカスなど球根の水栽培をするなら、水温が15度以下になる時期から始めます。水栽培専用の容器を求めてもよいし、1L入りの牛乳やジュースの紙パックでも工夫すれば使えます。最上部の口部分に、ミカンや野菜のネット袋を張って、球根がパック内に落ちないように支えます。

  

気温の低下が急激、遅れずに作業を

イラスト

秋まき草花の種まき、秋植え球根、草花苗の植えつけ、宿根草花の挿し芽、株分け、植え替えなど、来春の花壇のにぎわいを期待しての作業がめじろ押しです。秋まき草花の発芽適温は、春まき草花より少し低い15~20度くらいですが、秋は気温が日々急激に下がり発芽適温を外しやすいので、早めに取り組みましょう。
一方、球根は秋の涼しさによって発根を促し、寒冷期になる前に根を十分に伸ばしておき、冬の寒さに遭うことで花芽をつくります。そのため植えつけは、種まきをする種類より遅くても大丈夫です。それでも11月上旬くらいまでには終えましょう。
9月に種まきをして育苗中の草花は、上・中旬に植え広げておき、下旬に花壇へ定植します。1度仮植えすることで細根が多くなり、養水分の吸い上げ能力が増して、厳寒期を乗り切る丈夫な苗になります。
宿根草の株分け、植え替えは今月中に終えましょう。挿し芽は上・中旬にすると今月中には根づきますので、鉢に植え替えてやります。
ヒヤシンス、クロッカスやチューリップなどの球根の水栽培は、気温が高いと水温も高まり病菌が繁殖しやすくなるので、気温が15度以下になる時期になってから始めるのが安全です。
寒くなるまでに根をしっかり伸ばして、0度に近い気温の時期になったら、寒さに当てるようにします。発根、根の伸長に明るさはいりませんので、冷暗な場所に置きます。根の伸長に合わせて、容器中の水は少しずつ減らしていき、根が空気に触れ、呼吸できるようにしてやりましょう。

  

サフランの「早業」を楽しむ

イラスト

秋まき草花の作業シーズンになります。春まきのときと違って、気温が急激に下がっていく時期ですので、作業が遅れないようにしましょう。
種まきは、秋のお彼岸ごろには終えましょう。秋まき草花の発芽適温は15度くらいのものが多いのですが、春と違い気温が下がっていく時期ですので、発芽してもその後の生育が十分でないうちに寒さが来てしまう可能性があります。寒くなる前にしっかり根を伸ばし、体をつくってやります。
今月まいた草花は、来月に植えつけ時期となります。植えつけ3週間前までに、消石灰などで土を中和し、堆肥(たいひ)などを施し、地ごしらえしておきましょう。
球根の植えつけ適期は、今月下旬ぐらいから来月上旬の涼しくなるころです。通常、冬の寒さに遭うことで、来春きれいな花を咲かすのですが、なかにはせっかちな秋植え球根があります。秋咲きサフランです。今月下旬に植つければ、1カ月ぐらい後には花を咲かすという早業を披露してくれます。ただ、植えつける場所には肥料を施し、球根に栄養を十分に補給してやらないと、来年花が見られないことがあります。気をつけましょう。
10月ごろから根を伸ばし始めるシャクヤクは、直前の今月中に株分け、植え替えを終えておきます。毎年植え替える必要はなく、3~5年に1度でよいでしょう。ほかの宿根草の株分けは10月に入ってからでも大丈夫です。
クロッカス、スイセン、ヒヤシンスなどは水栽培できますが、気温が下がり水温が上がらなくなる時期から始めましょう。目安は15度。根が伸びるのに光はいらないので、涼しくて暗い場所に置いて、十分に根を伸ばします。

  

乾燥時は、水やりでハダニ退治も

イラスト

8月はとにかく暑く、乾燥する時期ですので、まず水やりが重要な作業です。一方、乾燥する時期にはハダニが発生しやすくなります。少しくらいの被害なら、植物が枯れることはありませんが、たくさんの葉が吸汁され、白っぽい葉が多くなると、生育は悪くなり、枯れてしまうこともあります。
ハダニは葉裏について、葉の汁を吸うので、その部分が透けて、葉の表からは白っぽい斑点や筋状の斑紋のように見えます。そんな状態のときに葉裏を見ると、赤っぽかったり、黄緑っぽい小さな虫がいます。ハダニは1mm以下の小さなものですが、クモの仲間で足が8本あって、6本足の昆虫とは形が違うので分かります。
ハダニは水に弱いので、大雨や夕立に当たると寄生密度が下がって被害が止まります。そこで、この自然現象と同じ状態を作り出せば、被害を出さずに済むことになります。つまり、水やりのとき、じょうろのハス口(蓮口)を上向きにして、葉裏にも水がよく掛かるようにしてやるといいでしょう。被害がひどいようなら、ダニ防除剤で対処します。
暑い平地では、サルビア、ダリア、マリーゴールドなどは、そろそろ、花つきが悪くなり、草姿が悪くなってきます。8月初旬に、草丈の半分か3分の1くらいのところで、切り戻しておきましょう。肥料も施しておけば、新しい枝が出て秋になってまた、きれいな花が見られます。ダリアは節と節の中間で切ると、水がたまって腐ったり、枯れてきますので、葉が2枚ついた節のすぐ上で切っておきましょう。

  

暑い夏は水やりに気を使おう

イラスト

梅雨が明けると、雨が期待できなくなる一方、強い日差しで花壇の土はすぐに乾くようになります。土の表面が白くなったら、十分に水をやりましょう。花壇でも1日2回、やらなければならないときがありますが、土の量が少ない鉢物はなおさら気を使います。暑さや日差しで鉢土が熱くなっているときに水をやると、根を傷めることもありますので、あまり温度の上がっていない午前中にたっぷりやっておきましょう。午後は、気温が下がってきたころにします。
ただ、アサガオは夜まで水が多く残っていると、つるが伸びて大輪の花が咲かなくなる心配がありますので、午後3時ごろ以降の水やりは控えた方がいいでしょう。真昼の高温時に水をやる場合は、急に冷たい水をやると根の働きを悪くしますので、くみ置きの水をやるのがいいでしょう。
春まきの草花は短日性ですので、今からまくと、草丈が伸びないうちに、花芽ができます。背丈の短いそろいの良い開花が楽しめます。まき残した種があれば、まいてみてはどうでしょう。
ハボタンは七夕ごろにまきましょう。薄まきにして発芽させ、本葉2~3枚と7~8枚のときに植え広げて、秋の定植まで育てます。キャベツの仲間なので、チョウの幼虫が食害します。注意しましょう。
パンジーは、JAなどで売っている苗を買ってきて植えれば簡単ですが、種まきからやってみるのも面白いものです。まく時期が早いほど早く花を咲かすことができるからです。平箱に種をまいて、風通しの良い涼しい所か、空調をしている部屋に置いて発芽させます。室内に置いたもの、発芽したら室外の涼しい場所に出して育てます。

  

豪華な葉で彩るコリウス

イラスト

今月は、気温がかなり上がってきますので、アサガオ、ヒョウタン、ヘチマ、ヨルガオ、ハゲイトウ、コリウスなど高温で発芽する草花のまき時です。発芽に25度くらいの温度が必要なペチュニアは、苗物を買ってきて育てることが多いようですが、種から育てるのでしたら、今月まきましょう。
菊、ベゴニア、ゼラニウムなどは、挿し芽の好適期です。水に入れておいても発根するくらいですが、挿し床は川砂が安全で、やりやすいでしょう。半日陰程度の所に置いて管理します。
サクラソウの花は最盛期から終わりのころになります。咲き終わって、しおれてきた花殻は取り除きましょう。花殻をつけておくと種子を作るのに養分が使われ、株に行く養分が減ってしまいます。花が終わりを迎えるころになると、株元に新しい根茎ができますので、干からびないように、「増し土」という土掛けをしておきましょう。使う土は畑土で大丈夫です。
葉が黄ばんできたチューリップは、球根を掘り上げます。
ハゲイトウと共に、夏の花壇を葉の美しさで飾ってくれるのがコリウス。シソの仲間ですが、キンランジソという豪華な和名があります。シソと同様に高温でぐんぐん伸びますが、草姿を華やかにするには、適度な高さで芯を摘み、側芽を出させることです。
挿し芽をすれば簡単に発根しますので、茎葉が茂ってきたら、切り取って川砂に挿して発根させれば、苗を増やすことができます。秋以降でも10度以上なら生き続けますので、好みの容器に川砂を入れ、挿してみてはどうでしょう。

  

夏の夜を演出するヨルガオ

イラスト

チューリップ、アネモネ、ヒヤシンスなど秋植え春咲きの球根類は、梅雨前に掘り上げておきましょう。スイセンは毎年でなくていいのですが、3年に1回は掘り上げます。どの球根類も花が終わった後も葉が光合成をし、その栄養で球根が肥大しますので、葉が枯れない限り、梅雨入り近くまで活動させてやります。
ジャーマンアイリス、ハナショウブなどは、花が終わったらすぐに株分けします。葉は半分ぐらいに切り詰めてから、1芽ずつに分けます。根づくまで、水は控えめにします。多くの草花は花の咲く前後の植え替えはよくないのですが、アヤメの仲間は花の咲いた直後に、新しい根が伸びるので、この時期が株分け適期になります。サルビアやマリーゴールドなど、暑さに強い種は今月はもちろん、来月初めまでまけます。
そんな中、ほのかな香りを漂わせ、大きな白い花びらが夕風、夜風にゆらりとなびき、あでやかな姿を楽しませてくれるヨルガオをまいてみませんか。夕方から花開いて、夜中に咲き続け朝方にしぼみます。育て方はアサガオとほとんど同じです。アサガオのように、支柱や垣根にはわせてもよいし、あんどん仕立てでもいいでしょう。葉が大きいので、窓下など育てる場所によっては、日よけにもなります。種はアサガオよりはるかに大きく、堅いので、種の表面の一部をやすりなどで傷つけてまきましょう。ヨルガオはアサガオと同じヒルガオ科です。「ユウガオ」の名で売っている種もありますが、かんぴょうの原料にする冬瓜(とうがん)をならせる本来のユウガオ(ウリ科)ではないことを確かめてください。

  

豪華な葉で彩るコリウス

イラスト

今月は、気温がかなり上がってきますので、アサガオ、ヒョウタン、ヘチマ、ヨルガオ、ハゲイトウ、コリウスなど高温で発芽する草花のまき時です。発芽に25度くらいの温度が必要なペチュニアは、苗物を買ってきて育てることが多いようですが、種から育てるのでしたら、今月まきましょう。
菊、ベゴニア、ゼラニウムなどは、挿し芽の好適期です。水に入れておいても発根するくらいですが、挿し床は川砂が安全で、やりやすいでしょう。半日陰程度の所に置いて管理します。
サクラソウの花は最盛期から終わりのころになります。咲き終わって、しおれてきた花殻は取り除きましょう。花殻をつけておくと種子を作るのに養分が使われ、株に行く養分が減ってしまいます。花が終わりを迎えるころになると、株元に新しい根茎ができますので、干からびないように、「増し土」という土掛けをしておきましょう。使う土は畑土で大丈夫です。
葉が黄ばんできたチューリップは、球根を掘り上げます。
ハゲイトウと共に、夏の花壇を葉の美しさで飾ってくれるのがコリウス。シソの仲間ですが、キンランジソという豪華な和名があります。シソと同様に高温でぐんぐん伸びますが、草姿を華やかにするには、適度な高さで芯を摘み、側芽を出させることです。
挿し芽をすれば簡単に発根しますので、茎葉が茂ってきたら、切り取って川砂に挿して発根させれば、苗を増やすことができます。秋以降でも10度以上なら生き続けますので、好みの容器に川砂を入れ、挿してみてはどうでしょう。

  

短日植物の種まきに工夫

イラスト今月は、種まき、植えつけなど、年間で最も忙しい月です。
気温、地温が上がり、安定してきますので、秋の作業のように、あわてることはありません。それでも、宿根草や球根類の植えつけは今月早めに終えておきましょう。球根類が、買い求めた年には花が咲くのに、翌年にはあまり咲かないのは、球根がよく育っていないためです。堆肥(たいひ)など肥料を施し、地ごしらえをして植えつけましょう。花が終わっても葉を大切にして、光合成で養分を作らせ、球根にたくさん送り込むようにします。
種をまく種類は、多くの地域で今月に入れば、いつでも発芽するでしょうから、まいていきましょう。ただ、発芽後の降霜には注意します。霜は、よく晴れ上がった、無風の夜に降りますので、そんな夜には覆いをしておきます。
また、アサガオ、オジギソウ、サルビア、コリウス、ヨルガオなどは、発芽に高い温度を必要としますので、下旬から来月に入ってからでいいでしょう。
草花には面白い性質を持ったものがあります。例えば、植えつけや種まき後、一定の日数がたつとほぼ確実に花が咲く性質です。早咲きコスモスは種まきから約60日で花が咲きます。グラジオラスは植えつけからほぼ100日です。この性質を利用して、何日か置きにまいたり、植えつけると、順次、花を見ることができます。
また、これからまくものは多くが、日長が短くなってから花を咲かせる短日植物ですが、秋咲きのコスモスも短日植物ですので、早くまいても、伸び過ぎて倒れやすくなります。大きくせずに、花を咲かすには7月になってからまくと、まとまりのある姿で花を咲かすことができます。アサガオも、あまり早くまいても、つるが伸びるだけの期間が長くなってしまいます。

  

あなたもチャレンジ! 家庭菜園

余った種子の貯蔵法

まきどきに買い求めた種子、あるいは自家採種した種子は、そのシーズン中に全部は使い切れずに余ることがしばしばあります。
それらの中には、1袋に入っている量が多過ぎたもの、特に高価でありながら袋詰めの量が多いために、まとまった量を買わざるを得なかったもの、容易に購入できない地方伝統野菜や、海外で求めた新・珍野菜など、いろいろあるでしょう。
このような余り種は、無駄にせず貯蔵しておいて来年、再来年にと使うことをお勧めします。
貯蔵の基礎知識として心得えておきたいことは、種子の寿命と、寿命を長く保つための貯蔵条件の二つです。
種子にはタマネギ、ネギ、ニンジン、ミツバのように1年しか発芽年限のないものと、マメ類やナスのように2~4年あるものなどがありますが、いずれにしても年とともに発芽率は低下し、実用上問題となる発芽勢(発芽の整一度)は低くなってしまいます。これは種子が消耗するからです。
この消耗を防ぐための貯蔵条件はまず乾燥状態に置くこと。関係湿度が30%以下にできれば申し分ありません。そしてできれば低温下に置くことです。
実用的な貯蔵方法としては、図のように茶筒やのりの空き缶の中へ、湿気を取り除いた紙袋を、お菓子の防湿などに用いる乾燥剤(シリカゲルまたは生石灰など)と共に入れ、粘着テープで封をしておきます。これを冷暗所に置けばよいのですが、冷蔵庫の野菜貯蔵室あるいはそれ以下の氷結しない低温条件に置けば完璧です。貯蔵に入る前に種子は天日に干し(小粒種子は袋ごと開口して)できるだけ除湿をしておきます。乾燥剤は種子の水分を吸い取ってもなお除湿能力があるよう、多めに入れておくことも大切です。
貯蔵した種子を翌年用いるときには、まく直前に開封することです。開封して水分を吸うと発芽力がどんどん低下してしまうからです。さらに再貯蔵する場合は、乾燥剤の状態を確かめ、吸湿が進んでいるなら新しいのと交換し、すぐに封入するように心掛けましょう。
このように上手に貯蔵すれば、寿命の短かいタマネギでも3~4年は十分使うことができるようになるのです。
 

  • イラスト
  • (1)乾燥剤(シリカゲルまたは生石灰の塊)を入れる

  • (2)種を紙袋に入れて乾燥剤の上に置く
  • イラスト
    イラスト

    (3)缶にふたをしてテープを巻いて密封する
  • イラスト
    (4)冷暗所または冷蔵庫に保管する

連作障害を防ぐ

連作とは、同じ場所に同じ野菜もしくは同じ科に属する近縁の野菜などを続けて作付けすることをいいます。この連作という用語は、他方、異なる野菜や作物を組み合わせて作付けする輪作に対応して用いられるものです。
実際に同じナス科のトマトとナスを、同じ畑に続けて栽培すると、通常の肥培管理をしても生育、収量、品質が劣ったり、病害虫の発生が多くなったりします。これが連作障害です。長年安定した野菜栽培を続けるには、この連作障害を出さないようにすることが大変重要なわけです。
連作障害を起こす原因としては、
(1)土壌病原菌や土壌害虫の加害
(2)土壌の理化学性の悪化による生理障害の発生
(3)植物の根からの毒素による害(いわゆるいや地現象)
(4)その他不明の原因
などが挙げられます。この中で最も原因として多いのは土壌病害で、ナス科野菜、ウリ類、イチゴ、ダイコンなどのフザリウム病(萎凋<いちょう>病、つる割れ病、萎黄病など)やアブラナ科野菜のネコブ病、ナス科野菜の青枯れ病、ジャガイモのそうか病があり、各種野菜のセンチュウなど害虫の被害も大きいです。土壌の理化学性の悪化は、耕盤の形成や酸性またはアルカリ化、肥料過多による土壌溶液濃度の高まりや、養分バランスの乱れなどによる栄養障害の発生によるものです。
連作の害が特に著しいのはエンドウ、ソラマメ、サトイモなどです。また、ナス科、ウリ科、アブラナ科野菜も共通の病害虫を持っているので、障害が出やすいです。
連作障害対策として第一に守るべきことは、発生しやすい野菜は一定期間他の野菜を組み入れ、輪作を行うことです。輪作で空ける年限の目安は、ホウレンソウ、コカブ、キャベツなどは1年、ハクサイ、ハナヤサイ、レタス、インゲンなどは2年、トマト、ナス、ソラマメ、サトイモなどは3~4年、エンドウ、スイカなどは4~5年です。ただし、果菜類で耐病性の台木に接ぎ木したものは連作することができます。
適正な土づくりや施肥を行うことも大変重要です。その他コンパニオンプランツを取り入れたり、積極的に土壌消毒をする方法もありますので、よく検討して対策を講じてください。
  

  • 連作障害の原因となるもの
    ※野菜試全国調査による
    ■土壌病原菌
    ■空気伝染性病害
    ■センチュウ、土壌害虫
    ■土壌の理化学性悪化■植物由来の有害物質 など単粒構造

    連作障害の出やすいもの
    イラスト

  • 連作障害の出にくいもの
  • イラスト

土づくりのポイント

本格的な冬を迎え、家庭菜園は越冬野菜だけとなり、冬の休閑期に入り、空き畑が多くなります。この機会にしっかりと土づくりをし、来年に備えましょう。
野菜の根が健全に伸びるには、(1)水はけと通気性が良いこと、(2)水持ち(保水力)が良いこと、が重要な条件となります。
土には細粒の粘土と、粗粒の砂の割合が異なる団粒構造と単粒構造があり(図参照)、団粒構造にすると孔隙(こうげき)率が高く、空気や水を適度に含み根がよく伸びますが、その状態も数年野菜を作り続けると、痩せて単粒構造となり、孔隙(隙間)が少なくなり根があまり伸びなくなってしまいます。
土を団粒構造にするには、良い粗大有機物(堆肥、緑肥、ピートモス、ココピートなど)を十分に施し、深く耕やすことが必要です。
根が深く広く張るためには深層まで条件を整えることが大切ですが、その目安として、直径8~9mmの棒を畑土に挿したとき、あまり力を入れずに入る作土層が20cm以上あることです。力いっぱいに挿し込んで測る有効土層が60cm以上あれば申し分ありません。これは不十分な場合が多いようですが、深耕することにより改善を図ることができます。
畑起こし、粗大有機物入れの時期は寒冷の冬が最適です。それは他の作業が暇で、畑が空いていることだけではなく、掘り起こした下層の土を、厳しい寒気にさらし風化させることにより物理性が改善され、病原菌や害虫、雑草の種子を死滅、軽減する効果が大きく発揮されるからです。
作業の手順としては、前作の残りかすや病害虫の被害株・残根などをきれいに取り除き、堆肥などの粗大有機物を畑全面にばらまいてから耕運します。深耕する場合には先に畑起こししてから、次の耕運時に堆肥などの粗大有機物を施すのが良法です。耕した土はなるべく表面に凹凸があるがままにしておき、寒気に触れる面を大きくしておきます。
土壌の酸性度も冬の間に調べてpH6.0~6.5程度に調整しておくことが大切です。酸性を改良する消石灰の施用量は砂質あるいは腐植の少ない土壌では少なくてよく、黒ボク土では多くを要するので、施用量を誤らないようにすることが大切です。毎年むやみに与え過ぎると弊害を生じる恐れがあります。
 

  •     単粒構造
    イラスト
  • イラスト
    空気や水が入り込む孔隙(隙間)が少なく作物の根がよく伸びない

  •     団粒構造
    イラスト
  • イラスト
  • 有機質を入れると、空気や水を適当に含むことができ、よく生育できる

    イラスト

  •  

防寒、防風対策

多くの地域では10月中旬から下旬を過ぎると低温のため秋冬野菜、特に軟弱小物野菜は正常な生育をしなくなり、また、それ以降年内に秋まきできる野菜はほとんどなくなります。さらに北風の当たる台地などでは、風のためにいっそう不適な条件になってしまいます。
防寒、防風の一番簡単な手段は、べた掛け資材(不織布)を用いる方法です。保温力は小さいですが、生育中のナバナ、リーフレタス、カリフラワーなどに適します。野菜の大きさ、畑の面積などに応じて図A、B、Cの方法を選択します。
この時期になると低温のため露地状態では種まきできませんが、ビニールやポリフィルムを用いてトンネル栽培にすれば十分間に合い、真冬から早春にかけて良品を収穫することができます。保温力はビニールが優れていますが、ポリエチレンでも十分効果を上げることができます。小松菜、ホウレンソウ、コカブ、シュンギク、春取りダイコンなどが対象です。
発芽して本葉2~3枚になるまでは、トンネルの裾に土を掛けて密閉しておいて構いませんが、生育が進み始めると密閉では日中の気温が上がり過ぎ軟弱化してしまうので、晴天日には換気し、28~30度以上には昇温しないよう管理することが大切です。換気の方法は図1~3に示す通りです。換気穴方式は夜間も換気状態なので、保温効果は落ちます。しかし裾に土を掛けておくので、風に対しては強く、野菜の育ちはやや遅れますが、そろい良く育ちます。
さらに保温性能を高めるためには、トンネル内に穴開きマルチをして種まきしたり、同じくトンネル内の野菜の葉上にべた掛け資材を覆うなど、2通りの方法をうまく併用する場合もあります。
風当たりの軽減と霜よけには、古くから行われていた畝内へのシノ竹立てや、栽培床の北側に、南からの陽光を最大限に取り入れるよう、入射角に合わせてよしずを立てて栽培する覆下栽培など、資材を上手に利用することも考えます。
エンドウなど越冬中の寒風害にやられやすいものは、株元をもみ殻や粗大な堆肥で覆い、風に振り回されないようにしてやるとよいです。
 

  • イラスト

フィルムマルチ、敷きわらの基礎

●マルチとは
 土壌の表面をプラスチックフィルムや稲わら、刈り草などで被覆することを総称してマルチ(マルチングの略)と呼びます。(1)雨による土壌の侵食を防いだり、(2)水分の蒸散や、(3)雑草の防止、(4)地温の調節、(5)肥料の流亡防止・・・・・・など、多くの効果が得られるので、野菜作りには一石五鳥の優れもの、欠くことのできない手段といってよいほどです。
●フィルムマルチ
 ごく薄いプラスチックフィルム(一般の農ポリ、0.02mm厚)を地面に敷くことで、地温の上昇、土壌水分の保持、土壌表面の固結防止、雑草の抑止(黒色など)、それに反射光による害虫飛来の回避(銀、白色など)などに効果が表れます。春夏野菜では、低温期の地温上昇と乾燥防止、雑草防止、あるいは夏の地温上昇抑止(銀、白色)に特に有効です。使用に当たっては、図のようにフィルムの種類と土壌への影響の関係をよくわきまえて、効果を十分発揮させるように扱うことが大切です。秋冬、越冬野菜には地温上昇を優先します。その効果は透明の方がより大きいのですが、雑草抑止には無効です。雑草のことを考えて黒色を使う場合には、土の表面をよくならし、フィルムの密着面をできるだけ広くすることが大切です。植え穴付近は土を覆って穴をふさぎ、地温上昇や乾燥防止の効果を高めるようにしましょう。
●敷きわら
 稲わら、麦わら、刈り草の他にもみ殻、コンポストなど各種の有機物が材料となります。農家でないと材料の調達が難しいものが多くなってきましたが、夏の乾燥を防ぎ、地温の上昇を防ぐ効果はフィルムよりはるかに大きく、また、有機物の増加による土壌物理性の改善、地表付近の根群の増加、水溶性養分が土に移り有効態カリが増加(特に果樹に有効)するなどの副次的効果も期待できます。ただし地温上昇には明らかにマイナスとなるので、低温期には使えません。  マルチはいずれも雨による下葉への土壌の跳ね上がりを防止するので、野菜では病害の発生抑止にも有効なことを付記しておきましょう。

  • 黒色フィルム
    地表面を平らにして、凸凹がないように丁寧にならしてからフィルムを敷く
    イラスト

  •  透明フィルム
    イラスト

    植え穴の周りを土でふさぐ
    イラスト

間引き、整枝、摘葉

畑にじかに種子をまいたり、苗作りで育苗箱にまいたりする場合、通常は厚まきにするため、発芽すると密生状態になります。小さいうちは、密生している方が「共育ち(共存)」の現象で、お互いにかばい合ってよく育つものです。
しかし、そのまま密生にしておくとお互いに「競合(競争)」し合い、全てが軟弱徒長状態になってしまいます。そのため間引きをして適当な間隔を与えてやる必要があります。
間引きは1回で済ませるのではなく、育ちに応じて2~3回行うのが生育にとって合理的です。ダイコンの例は図示した通り、本葉1枚のころと、3~4枚のころ、6~7枚のころと、3回行うのがよいでしょう。1回目は子葉の形に注意し、異常に大き過ぎたり、不整形のものは根が変形したりしやすいので、除外して整った形の株を残すよう注意しましょう。ニンジンは部分的に密生しやすいので、遅れないよう丁寧に間引きすることが大切です。いつまでも込み過ぎていると根の肥大を大きく損ね、形の悪いものになってしまいます。
良質の果実をたくさん収穫したい果菜類は、摘心、整枝、摘葉を適切に行い枝の配置を良くし、各葉に太陽光を十分に与え、果実の付く位置や、着果数に応じた健全な葉数を確保することが大変重要です。
通常主枝一本仕立て(トマト)、主枝+側枝二~三本仕立て(ナス、ピーマン、スイカ、メロン、カボチャ)、主枝+子つる+孫つる(キュウリ)など、種類別の整枝法をよく理解して、時期を逸せず入念に行うことが大切です。
また、茎葉が盛んに伸び、各葉が込み合うようになったら、老化した葉や陰の葉、病害虫にかかった葉は適宜摘葉して、畝内の通風、採光を良くしてやりましょう。
内側に伸び、葉の込み合いをひどくしている側枝は、茎の中ほどから切り取ることも必要です。
なり盛りを過ぎ、弱った株の勢いを回復する積極的な整枝、摘葉法として、これから行うナスの更新剪定(せんてい)を参考までに図に示しました。
 

  •         ダイコンの間引き
    イラスト

  •  ナスの更新剪定と摘葉
    イラスト
    なり疲れが出たら、思い切って枝を切り込み
    摘葉して秋ナス取りを狙う

    イラスト

病害虫の防除と農薬の上手な使い方

病害虫の発生を抑え、健全な野菜を育てるために必要な事項は、(1)病害虫の発生源、感染源を少なくする=これらの生育場所となる周辺雑草を退治し、野菜の残りかすを丁寧に始末する。(2)病害虫を受け付けにくい健康な体の野菜を作る=適期まき、適期植で株間を十分に取り採光、通風を良くし、肥切れさせない。(3)病害虫の感染、飛来を、資材や混・間作、輪栽で回避する=防虫ネットやべた掛け資材被覆、反射フィルムの利用、麦や陸稲を間作して障壁を作る。対抗植物との輪栽(ネマトーダにマリーゴールド、エン麦、ハブ草)、コンパニオンプランツ、共栄植物との近接栽植(トマト、ニラ、ウリ類とネギ)などによる対応。(4)被害の早期発見に努め、機を逸しないで有効な農薬を上手に散布する、などです。
農薬を有効に利用するに当たって大切なことは、病害虫は畑全体に一斉に出るものではなく、初めは部分的に、特定の株や部位に出て、それが何日かすると急に広がってくるので、初期発生の発見に努め、この段階でいち早く局所を重点的に薬剤散布することが肝心です。そうすることによって薬剤の使用回数、量を大幅に節減することが可能です。
発生した病害虫の種類をよく調べ、あるいは専門技術者に判定してもらい、適正な薬剤を求めますが、薬剤により作物ごとの使用濃度、使用可能な回数、収穫の何日前まで使用できるか、他剤との混用の可否などが異なるので、説明書をよく読んで、間違えないよう、十分注意して使用してください。
水和剤、乳剤は必要な水量に薬剤を入れ、展着剤を加え、よく攪拌(かくはん)して用います。必要量は野菜の種類、生育段階により大きく異なりますが、生育盛りのキュウリ、トマトでは1株当たり100~200ml、キャベツ、ハクサイでは約30~50mlぐらいと考えてよいでしょう。
散布に当たっては噴霧機の圧力を十分にかけ、害虫では寄生部、病害では病斑が出始めているところ、雨により土がはね上がりやすい下葉の裏などを重点的に掛けます。初め噴霧口を上向きにして下葉の裏に掛け、次第に上葉に向かい、最後に全体の葉の表面にさっと掛けて仕上がりです。細かい霧が葉の全面に付くのがよく、滴り落ちるのは多過ぎで細部によく付着しません。
   

  •       薬剤別のポイント
            <殺菌剤>
    イラスト

  •        <殺虫剤>
    イラスト

          作物別のポイント
           <果菜の場合>
    イラスト

         <葉根菜の場合>
    イラスト

施肥のポイント

野菜の肥料の吸収は、育ちが進むにつれて多くなっていくので、その吸収に応じられるように、肥料を補給してやります。元肥として与えた土壌中の肥料分は、野菜の吸収により減少し、また、降雨やかん水によって流亡する分もあるので逐次補う=追肥をしなければなりません。
追肥の与え方は、(1)野菜の種類、2)育ち具合、(3)畑の条件などを考えて決めることが大切です。茎や葉を大きく育てるだけの葉茎菜類(ホウレンソウ、小松菜、ニンジン、ネギなど)は、生育の進み具合、葉色を目安に、15~20日置きに2~3回、大きさに応じて増量しながら与えるようにします。果菜類は種類によって性質が異なり、キュウリ、ナス、インゲンなど実止まりしやすいものは、葉茎菜類に準じて、生育が進み、収量が増えればそれに応じて増量しながら数回与えます。
トマト、スイカ、カボチャなどは、果実が確実に着果し肥大するのを見届けてから追肥することが大切です。特に着果しにくい大玉トマトは、振動授粉やホルモン散布により確実に着果させ、一番果がゴルフボール大に肥大してから第1回の追肥をすることが肝心です。その後収量が増えるにつれて施肥量も増やし、全期を通じて3~4回与えます。
畑が乾いた状態のところへ追肥したのではすぐに根に吸収されないので、株の周囲にばらまき軽く土に耕し込んだり、畝の側方にくわで溝を作り肥料をまき、すぐに土を戻し、肥料を埋め込みます。肥料は根が伸出している先の方、溝を掘ったとき根が少し現れる辺りに与えるのが最良です。乾燥続きのときは施肥後にかん水したり、液肥としてかん水代わりに与えるのも良法です。
フィルムマルチをしている場合は、フィルムをめくるか、所々に穴を開けて与えます。雨による流亡が少ないので、施肥量は2~3割減らしても差し支えありません。
追肥に用いる肥料の種類は速効性で扱いやすい化成肥料、肥当たりが少ない油かす(あらかじめ完熟堆肥と混ぜて発酵させておけば最良)、有機配合などがお薦めです。
1回の量は、葉茎菜類は畝の広さ1平方m当たりに化成肥料と油かす各大さじ3~5杯、果菜類は1株当たり各大さじ1~2杯を目安とします。
 

  •       レタスの場合
       ※マルチがある場合
    イラスト

  •       キュウリの場合
    イラスト
    2、3回目は軽く溝を作り、肥料を
    施してから土を畝に寄せ上げる

家庭菜園の日々の管理

春から夏にかけて野菜の育ちは大変早く、日々その姿を変えてきます。その育ち方を知り、適切な管理をすることが、良質野菜、多収の基本です。
管理の狙いは、(1)健全な葉を必要な枚数付けさせ、(2)各葉によく光を当て、(3)根からの養水分を適量与え、光合成を盛んに行わせることです。ちなみに長期に収穫し続ける果菜類では、果実1個当たり、ナス、ピーマンは7~8枚、キュウリは3枚、カボチャでは15枚、スイカでは40~50枚の健全な葉数が必要です。株間を広めに取り、整枝を適正に行うこと、果実が多過ぎれば摘果して制限し、あるいは小さいうちに収穫し、1果当たりの葉数を確保することが重要になるわけです。
次に、各葉に光をよく当てるために、余分に伸びてきた脇芽や、重なり合ってお互いに陰をつくってしまう葉は摘み取ることです。トマトの脇芽は2~3日見ないと残すべき主枝と見紛うほど大きく伸びてしまいます。キュウリの子づる、孫づるは、一日で3~4cmも伸びるのです。育ち盛りには1~2日置きには必ず、見過ごさずに摘み取ってください。病害虫で葉が傷められないようにするのは当然ですが、機能が発揮できなくなった葉は早めに摘除して健全な葉や果実によく光を当てるよう心掛けることも大切です。
肥料のことは次号に譲りますが、水分不足は葉の気孔開度を小さくし、光合成作用を大きく損ねてしまいますので、株元へのフィルムマルチ、盛夏期の敷わらは重要です。水分の吸収量は、晴天と曇天で6~8倍も違うので、天候に応じたかん水の加減が重要です。このことは地下からの吸水がまったくないプランターの管理では特に心得ておかねばなりません。
盛夏の太陽光は強過ぎ、生育に有害となる場合がしばしばあります。強光は高温を伴うので、特に低温性のホウレンソウやチンゲンサイ、シュンギクなど、あるいは秋野菜作りのためのキャベツ、ハクサイなど、幼苗期にはべた掛け資材のトンネルで遮光するのが有効です。害虫回避の効果も発揮できるので、一挙両得のおすすめ技術といえましょう。
 

  • イラスト

  • イラスト

購入苗の上手な見分け方、使い方

春の園芸シーズンに入るとたくさんの野菜苗がにぎやかに売り出されます。自分で育苗することが難しい苗、特に高温性で育苗に数十日もかかる果菜類はこれを買い求めて栽培する場合が多いのですが、ここで大切なのは、良い苗をどのように見極めるかということです。将来収穫する果実のもととなる花芽は苗の中に形成され発達し、花となるからです。適温の下十分な光と根からの栄養、水が与えられ、素直に育った苗を選ぶ眼力を養うことが大切なわけです。
ポイントは図のように葉の大きさ、葉色と厚さ、茎の伸び具合、つぼみのつき具合、病害がないこと、などです。根が健全なことも大変重要ですが、抜き取ってみることはできませんから、良い鉢土が使われ、乾き過ぎたり固まり過ぎたりしていないか、などを調べます。
接ぎ木苗では接合部がきれいに合って、傷口が癒えているか確かめましょう。ウリ類では双葉がしっかりついていることも重要です。この点、トマトやナスは接ぎ方によっては双葉の部分を除いた上方で切ることもあり、目安にはなりません。
売り出されている果菜苗は、一般に小鉢(3号鉢以下)ですので、大変未熟です。早めに買い求めたら自分で4~5号鉢に、良い土を補って植え直し暖かい所で入念に管理(2次育苗)し、トマト、ナス、ピーマンは花が咲くぐらいになってから、十分暖かくなった畑に植え出すようにしましょう。キュウリやスイカ、カボチャはその必要はなく、液肥でも追肥して元気づけて植えましょう。
レタス、キャベツ、チンゲンサイなどの葉菜類は育苗日数が短くて成苗になるので、2次育苗は必要なく、そのまま鉢いっぱいに根が回らないうちに畑に植え出します。葉色が淡いようなら液肥を補って、丁寧にかん水管理して育て上げ、畑に植え出しましょう。
いずれの苗も株元に病痕があったり、茎葉に病斑や害虫がついていたら選外にします。苗のとき1次感染したものは畑での発病が大変多くなり、後で手こずってしまいがちです。とくに害虫は下の方の葉の裏、若い芽の部分に潜んでいますので、要注意です。

  • イラスト

  • イラスト
    土が乾き過ぎたり固まったりしていない

作付け前の畑の準備

桜咲くころともなれば春夏作野菜のための畑作りの始まりです。野菜の生育に適した畑土は、(1)水はけが良く適度の空気を含んでいること、(2)水持ち(保水力)が良いこと、(3)土壌の酸度(pH)が適正であること、(4)病原菌や害虫がいないこと、(5)肥料分に富むこと、などです。(1)~(4)は耕起と堆肥の施用、(5)は上手な施肥によって達成できます。
冬の間に石灰を全面にばらまき耕しておいた畑に、十分な堆肥が確保されているなら早めに畑全面に堆肥をまいて20cmぐらいの深さによく耕し込んでおきます。
庭先や小さな市民農園では1区画制にせざるを得ませんが、2~3a以上の菜園なら3~4区画に分けて作付け計画を立て、同一種類が連作にならないようにし、土壌病害の伝染や害虫(主にネマトーダ)を未然に防ぐことが大切です。
種まきまたは定植の半月以上も前に元肥を施しておきます。そのポイントは「作付け開始後では与えることのできない根域の土層に、根がしっかりと張り、肥料分が長い間効き続けるような性質の堆肥と肥料を与える」ことです。野菜の種類ごとの根の張り具合をよく知って、元肥を施す位置を決めましょう。
果菜類の場合、図に示すようにトマト、ナス、ピーマンなどナス科のものは、根が深く、縦型に伸びる性質があるので、畝の中央に深く溝を掘って、主要な根が深く張るよう導きます。こうすれば土壌の乾湿にもよく耐え、草勢が長く保たれ、果実の発育障害を少なくすることができます。キュウリ、メロン、シロウリなどウリ科は根系が浅く、幅広く、横型に形成されるので、元肥は浅く幅広に与えます。ベッド全面に耕し込むのが手っ取り早いでしょう。
葉茎菜類、根菜類の場合には草姿が小さく、比較的密植されるものが多いので、元肥は畑全面に与え、耕し込むようにします。
いずれの場合にも、根が酸素不足になることなく、広範囲に張らせるためには、元肥として中熟程度の粗めの堆肥(稲わら、刈り草、サツマイモ、トウモロコシの茎葉など)と、長めの肥効が発揮できるような油かす、緩効性の化学肥料などをその上にばらまいておきます。
その後すぐに、溝状の場合(図上)には土を埋め戻し、大まかに畝を作りますが、低湿地では排水のことを考えて高めにしておきます。畝全面の場合(図下)には半月ほどたってからもう一度耕し、肥料を土になじませます。

  • イラスト


  • イラスト
    浅根性の野菜は浅く広く           元肥を全面にばらまき耕し込む

春夏野菜の種まき好適シーズンの到来

春のお彼岸から桜咲くころにかけては、春夏取り野菜の種まきの一番の適期(関東以北の寒・高冷地は2~3旬遅れ)です。日差しが強くなり、土のぬくもりが種々の野菜の発芽適温に達してくるからです。
種まきできるのは、葉根菜類では小松菜、ホウレンソウ、シュンギク、コカブ、ラディッシュ、レタス、クウシンサイ、ネギなどです。
冬に耕しておいた畑に、早めに全面に完熟堆肥と油かす、化成肥料などをばらまき、もう一度軽く耕して土に混ぜ込み、表面を平らにしておきます。そして、いずれの種類もくわ幅より少し広め(約15cm)のまき溝を、約5cmの深さに作ります。そろい良く発芽させるためには、溝の底面が平らになるよう何回も前後にくわを動かし土を細かく砕くことが大切です。土が乾き過ぎていたら種をまく前にジョウロで溝面だけを狙って丁寧にかん水しておきます。
まき終わったら1cmぐらい(ニンジン、レタスはごく薄く)の厚さに覆土し、その上からくわの背で押さえ、軽く鎮圧し種子と土をよくなじませておきましょう。覆土した上に、土が見えなくなる程度に、もみ殻薫炭または裁断した切りわら、あるいは細かくふるった完熟堆肥などで覆っておけば、強雨や乾き過ぎの害を回避でき、発芽ぞろいや初期生育を促すことができます。
果菜類で種まきできるのは、苗が短期に育て上げられるカボチャ、ズッキーニ、インゲン、エダマメ、トウモロコシなどです。いずれも葉根菜よりは高温好みなので、畑に直まきするのには2旬ほど早過ぎます。鉢育苗により簡単な保温をして大事に育てる必要があります。
いずれも3号(径9cm)のポリ鉢に、市販の育苗用土を詰め、カボチャ、ズッキーニは1粒、他は2粒ずつ種まきします。発芽には23~25度以上を必要とするので、種まきしたら鉢を並べた上に直接ビニールフィルムを覆い、その上にトンネル状にビニールフィルムを覆って、日中の陽光利用、夜の保温に努めます。寒い夜は暖かい場所に移し、フィルムの上に保温資材を掛けてやることも必要です。苗で畑に植え出せば、トウモロコシやエダマメの鳥害を回避できるメリットもあります。

  • イラスト
    くわを前後に動かして、
    底面をできるだけ平らにしてからかん水する

  • イラスト
    種を均一にばらまき覆土する

  • イラスト
    くわの背で鎮圧し種を土になじませる

  • イラスト
    もみ殻薫炭、または切りわらなどで覆い
    強雨や乾燥から守る

トンネル保温で早取りコカブを

2月初旬には立春が訪れるとはいえ、平年なら1月下旬からの一番寒気の厳しい時期で、最低気温もこのころあらわれます。そのため畑の地温は低く、霜も厳しいので露地畑ではとても種まきできる時期ではありませんが、プラスチックフィルムをトンネル状に覆い、密閉すれば多くの地域(関東以西の平たん温暖地など。北関東以北の寒・高冷地では2~3旬遅れ)では一足早い春の訪れ、春取りコカブの種のまきどきです。ほかの野菜に先駆けて、4月ごろには、きれいな白肌で歯触りの良いおいしいカブが、浅漬け、酢漬け、みそ汁の実などで食膳(しょくぜん)をにぎわせてくれます。
品種は低温下でも早肥(ぶと)りする「みぶね」「福小町」、耐病性のある「耐病ひかり」、肩部に紅色が現れ彩りの良い「あやめ雪」、定番の「金町小かぶ」などがあります。
育て方は、まず図のように、畑に1.2m幅のベッドを作り全面に完熟堆肥と油かす、化成肥料をばらまき、15cmほどの深さによく耕し込みます。
そして、くわ幅よりやや広め(16~17cm)にまき溝を3列、溝底が平らになるよう丁寧に作り、溝の外にはみ出さないようジョウロでかん水します。種まき後すぐにフィルムで覆ってしまうので、ここで水を十分与えておくことが肝要です。
種まきは、種子が小さいので厚まきにならないよう注意して1.5~2cm間隔ぐらいの薄まきとし、1cmほどの厚さに覆土してからトンネルを覆います。すそには十分土を掛け、密閉して地温上昇を図り発芽と初期生育を促します。
発芽して本葉1~2枚に育ったなら頂部に小穴を開けて換気し、さらに内部が30度を超えるようになったらすそを開けて換気し温度の上昇を防ぎます。
育つにつれて株間が込み合わないよう適宜間引き、かん水も時折り行って乾き過ぎに注意します。
間引いたものは小さくても利用するようにし、最終株間は7~8cmぐらいにします。
間引きした後、生育中2回ほど列の間に化成肥料をまき追肥します。
暖かくなったらトンネルを取り除いて外気にならし、球径が5cm内外になったら、肥大したものから順次収穫しましょう。

  • イラスト
    まき溝作り、種まき

  • イラスト
    本葉1~2枚開くまでは
    すその土を覆い密閉しておく

  • イラスト
    頂部に穴を開けて換気する。
    気温の上昇につれてすそも開ける。

冬の間にしっかりと土づくりを

家庭菜園の多くは面積的にそう広くなく、そこに多種類の野菜を高い頻度で作づけする場合が多いので、畑の土は計画的に栽培される野菜畑に比べると相当過酷な使われ方をしていると見ていいでしょう。「地力」すなわち土地の生産力は大変消耗しやすいのです。
この地力を常に補い、増強し、野菜作りに適した性質に改良してやることが必要です。
野菜作りに適した土は(1)水はけが良く、適度の空気を含んでいること(2)水持ち(保水力)があること(3)土の酸度(pH)が適正であること(4)病原菌や害虫がいないこと(5)肥料分に富むこと、などです。(5)の施肥に頼るところは別ですが、(1)~(4)は適切な耕起(畑起こし)と良質な堆肥(たいひ)の施用によって達成できるのです。
畑起こしは冬が最適です。それは、越冬野菜やトンネル栽培物を除けば、この時期の家庭菜園は冬休みで空き地が多く、耕せる面積割合が広いからです。それに加えて、掘り起こした土を厳しい寒気にさらすことによって風化させ、病原菌や害虫、雑草などの密度を下げることができるのです。
耕す方法としては、畑全面に石灰または苦土石灰を、通常は土が7~8割がた見えなくなる程度(1平方m当たり50gぐらい)均一にまいてから、20~30cmの深さを、鍬(くわ)またはシャベルで耕します。石灰の量は、野菜の種類によって育ちの悪いものがある場合には、土のpHを調べて加減する必要があります。
耕した後は、土の表面の凹凸をそのままにして寒気や雨風にさらし、風化を促すようにしましょう。
一方、冬の間を利用して、落ち葉、枯れ草、稲わらなどを積み上げて良質な堆肥をできるだけたくさんつくるように心掛けます。そして、春になったらこれを畑全面にまき、もう一度耕し、堆肥を土に混入しておきます。
このような土づくりを心掛けていくと、土壌は次第に団粒構造となり、空気や水を適度に含み、余分な水は排水されるため、野菜の根は健全に育ち、良品多収のしっかりした基礎固めができます。


  • イラスト
    畑の表面は平らにせず、
    小山の状態にしておき土を風化させる

  • イラスト

結球ハクサイの収穫と防寒対策

晩秋に入ると大きく育った結球ハクサイの収穫期に入ります。球の頭の方を手のひらで押さえて、硬くなっていたら収穫の適期入りです。
上手に育てたつもりでも、株によって球の締まり具合はかなりばらつきが出るので、出来上がったものから順次収穫しましょう。
そして、結球を終えた株がかなり残った場合には、畑でそのままにしておくと厳しい霜や寒風にさらされて、球の頂部の柔らかな葉や外葉がカサカサになり、球がやせて、やがてそこから腐り込んだりして、せっかく丹精込めて育てたハクサイが食べられなくなってしまいます。
未収穫のものは防寒対策を上手にして長い間利用できるようにしたいものです。
畑での一番簡単な防寒対策は、霜が降り始めてきたころ、すでに収穫した株の、畑に残されたしおれた葉(できるだけ下葉の大きいものがよい)を拾って、球の頭上に3~4枚覆っておく方法です。しおれた葉ですから帽子のようにかぶさり、風で飛ばされにくいので好都合です。飛ばされたらまた掛け直します。
もう少し長く置きたい場合は、なるべく多くの外葉で球を包むようにしてポリひも、稲わらなどで縛っておきましょう。ハクサイが勢い良く育っている間は葉が折れたり、破れたりして作業しにくいですが、多少霜に遭い、葉の水分が少なくなってからの方がやりやすいと思います。
べた掛け資材(不織布)があればそれを2~3枚重ねにして、風で飛ばされないように工夫して覆っておくのも一つの方法です。プラスチックフィルムは、ハクサイに直接触れていた場合、覆われなかったものよりも低温になり寒害を受けてしまうので、使わないでください。
畑から収穫して貯蔵するには、少量なら四つ切りくらいにカットし、ラップで密閉して冷蔵庫に収めます。球を丸のまま保存するには新聞紙に包んで冷暗所に置きましょう。 多数の株を長時間、品質良く貯蔵するには、畑から太根をつけたまま掘り取り、竹林や樹林の下、あるいは作業倉の軒先など直接霜の当たらないところに根元を上にして並べておきます。腐り始めた株は早めに発見して取り除き、隣の株に伝播(でんぱ)しないよう心掛けましょう。

  • イラスト
    しおれた大きな外葉を
    3~4枚重ねて帽子に

  • イラスト
    ポリひもや稲わらで
    外葉をまとめて縛る

  • イラスト
    新聞紙に包んで冷暗所に

  • イラスト
    軒先や竹林・樹林の下に
    根元を上に向けて並べる

タマネギの植えつけと作業のコツ

9月に種まきしたタマネギは、10月下旬から11月が植えどきです。
タマネギは、真冬に入るまでに十分地中に根を張らせ、春になったらすぐに勢いよく育つようにすることが大切です。そのためには、根の発育に有効なリン酸成分を欠かさず、特に火山灰土壌では多めに元肥として施すことが大切です。早めに完熟堆肥(たいひ)少量と化成肥料、過リン酸石灰または熔成リン肥(ヨウリン)を全面に耕し込んでおきます。粗い堆肥を根の下方に与えると通気が良過ぎて、乾き過ぎたりするなど、かえって生育を損ねてしまうので注意してください。普通に野菜が育つ畑なら、むしろ堆肥はあまり与えない方が無難でしょう。
植え方には、50~60cm間隔に溝を作り列植えにする方法と、ベッドを作り15cm間隔ぐらいに密植する方法があります。
列植えは溝作り、植えつけ、覆土と鎮圧作業が連続的に行われるので、作業能率が高いほか、収穫前に列間に後作(ラッカセイ、ショウガ、インゲンマメなど)を植えつけられるので、畑の利用効率も高まります。
ベッド植えは、面積当たりの植えつけ株数が多いこと、フィルムマルチを効率良く利用でき、雑草が抑えられ、球の肥大が早められること、などの利点があります。
植えつけ作業のコツは、畑が乾いていたら事前に溝の中、ベッド(マルチ前)にかん水する。苗取りは大きさをそろえ、根を十分につけて抜き取る。根はできるだけ下方に向けて深く入るよう植える(ベッド植えでは木製の穴開け器で植え穴を開けるのが能率的)。植えた後は株元を鎮圧(列植えは足で踏み固め、ベッド植えは指先で株元を締めつける)し、根に土をしっかりなじませておく、などです。
いずれの方法も、植えつけの深さは図のように根の上に土が2~3cmの深さに掛かるぐらいがよく、緑葉の部分が隠れるほど掛かるのは深過ぎで、後の育ちが悪くなります。植えつけた後、畑が乾き過ぎるようなら、2~3回ほど株元にかん水すると活着が早まります。
植えつけ後、欠株が生じたら早めに残り苗で補植し、株数の完全な確保を図るよう心掛けましょう。

  • イラスト


  • イラスト


  • イラスト



耐寒性が強く冬に重宝する小松菜

在来のカブから分化した古いツケナ(アブラナ属の菜類のグループ名)の一つです。その名は江戸時代に、現在の東京・江戸川区の小松川周辺の特産だったことから生まれたと伝えられています。
市場に多く出回っているのは葉身が円形、肉厚で緑の濃い、いわゆる丸葉系の品種ですが、在来に近いはかまのついたものや、クキタチナ、大崎菜、武州寒菜、女池菜など、類似の在来品種もあるので、地域によってはこれらを育ててみるのもよいでしょう。これからまくのにおすすめの品種は「なかまち」「きよすみ」「楽天」「おそめ」などです。
冬の青物の少ない時期に取るには、10月に入ってから種まきしても大丈夫。関東南部以西の温暖地なら50~60日あれば収穫できるので、正月用には10月下旬でも十分間に合うでしょう。寒い地域では種まきしたらすぐにトンネルを掛けて保温すれば間に合います。
厳寒期に良品を得るには、保水性、通気性の良い、豊かな土壌が適しています。植えつける畑は前作を早めに片づけ、石灰をまいてよく耕しておきます。種をまく前の元肥には完熟堆肥(たいひ)、油かす、化成肥料などを施し、早めに準備しておきましょう。
種まきは通常、図のようにくわ幅のまき溝を作ってばらまきにしますが、狭い畑を有効に利用するには、ベッドを設けて横方向に条まきにします。
発芽したら遅れずに込み合っているところを間引きし、溝の側方に肥料をまき、くわで軽く中耕して肥料を土に耕し込んでおきます。
秋のうちはコナガやアブラムシ、アオムシなどの被害を受けやすいので、べた掛け資材やネット類などの防虫資材で被覆したり、早期に発見し薬剤散布して防除しましょう。
プランター栽培も容易にできます。その場合、長形容器に2列まきにします。何分にも少量なので、収穫は1度で終わってしまい楽しみが少なくなりがちですから、収穫は株ごと引き抜かないで、外側の葉から1葉ずつかき取って収穫し、次々と出てくる葉を少量で足りる汁の実やトッピングにと、長く利用するのも一興でしょう。


  • イラスト

  • イラスト

    くわの背か手のひらで
    軽く押さえて
    種と土をなじませる
  • イラスト


  • イラスト
    プランター栽培では大きな葉から
    摘み取り、後から出てくる葉を続
    けて収穫するのもよい

中国野菜の立役者チンゲンサイ

中国の中部辺りが原産の野菜です。戦後、中国から導入、あるいは再導入(以前に導入したが定着しなかったため)された野菜は相当数に上りますが、食味や調理特性が認められ根づいたものはごく少数しかありません。そのまれな野菜の代表格がチンゲンサイ。まさに中国野菜の立役者といっていいでしょう。
シャキシャキした歯触り、ほのかに甘味のある味わい、そして熱を加えても煮崩れ、色あせしない特徴は、いため物、クリーム煮、あんかけ、おひたしやあえ物、肉料理のつけ合わせにと、中、和、洋ともに使いやすいのが人気の元です。
家庭菜園の露地で良品を収穫しやすいのは、これから種まきする作型からです。
おすすめの品種は、早生で育てやすい、定番の「青帝」、暑さに強く歯切れのよい味の「長陽」、手のひらサイズで丸ごと調理できるミニチンゲンサイの「シャオパオ」などです。一定間隔(株間15cm)で楽にまけるシーダーテープ入りも販売されています。
苗作りは、128穴のセルトレイを用いてセル成型育苗にすると、そのまま引き抜き、畑に定植できるので便利です。少ない苗数でよければ、育苗箱にまいて、本葉1枚のころ3号のポリ鉢に鉢上げ移植したり、ポリ鉢に直接種をまき、そのまま苗に育て上げ、畑に定植してもよいでしょう。
残暑の時期から育てるので、畑には前作が空き次第、石灰または苦土石灰を適量まき、よく耕しておきます。元肥には良質の完熟堆肥(たいひ)、油かす、化成肥料などを全面に耕し込んでおきます。
生育が早いので、定植後半月と、その後、育ち盛りに入ったころに化成肥料を株の周りに追肥し、軽く土に混ぜ込んでおきます。高温期に乾き過ぎると石灰の吸収不足によるチップバーン症状(新葉の先の緑が褐変)が出ることがあるのでかん水に留意します。
アブラムシ、コナガ、キスジノミハムシなどの被害を受けやすいので、苗床での薬剤散布や定植後の防虫被覆資材による防除を行ってください。


  • 畑が空き次第、石灰をまいて
    よく耕しておく
    イラスト
    堆肥と肥料を畑全体にばらまき、
    15cmくらいの深さによく耕しておく

  • イラスト
    コナガなど害虫の被害を受けやすいので
    防虫被覆資材などを用いて回避する

  • イラスト
    葉の緑が濃く、下部に張りがあり
    肉厚なものが優品

  • イラスト
    手のひらサイズの
    ミニチンゲンサイ

ハクサイ作り成功のポイント

【まきどき】 よくできた結球ハクサイの球は、70~100枚の葉によって構成されています。まきどきが遅れると、葉数の増加が止まる花芽分化のころ(15度以下の気温が続くようになるころ、関東南部以西の平たん地では10月中旬以降)までに十分な葉数が確保できず、球の肥大不良になってしまいます。そうかといって、早まきし過ぎると、夏の高温で苗が良く育たず、畑に植えてから病害が発生しやすくなります。
種まきの適期は、前記の地域では8月20~25日ごろです。品種による違いもあるので、入手先でよく確かめてください。
【苗作り】 128穴のセルトレイを用いると便利です。セル育苗用のピートモスを多く含んだ用土を選び、各穴に均一に詰め軽く押さえ、セルの区切りが見えるようにすり切り、たっぷりかん水してから種子を3~4粒まきます。覆土したらもう一度軽くかん水し、新聞紙を2枚重ねて覆い、毎日かん水し発芽を待ちます。3~4日で発芽するので、新聞紙を取り除き、用土の乾き具合に注意し、晴天なら朝夕2回ぐらいかん水します。トレイの外側の乾きやすいところは多めにかん水し、むらなく育てます。育つにつれて逐次間引いて一本立ちにし、20日内外で本葉3~4枚の苗に仕上げます。
少ない株数でよければ3号ポリ鉢にまいてもOKです。この場合は根鉢が大きいので、本葉5~6枚の大苗に仕上げます。
【植えつけ】 多肥を好むので、元肥には良質の堆肥(たいひ)と油かす、化成肥料などを多めに施します。ハクサイの根群は浅く広く張る性質があるので、元肥はベッド全面にばらまき、15~20cmの深さに耕し込むのが合理的です。苗は1ヵ所に2株寄せ合わせて植えつけましょう。残暑や強い降雨のとき、1本よりも初期生育が順調に進むからです。畑が乾いていたらあらかじめ植え穴に十分かん水し、水が引いたら苗を植え、その後で株の周りにもう一度かん水しておきます。
本葉7~8枚ぐらいになり株が競合するようになったら、生育の良い株を残して間引きます。盛んに育ち始めたら遅れずに追肥をします。結球開始までに2~3回の追肥が欠かせません。


  • イラスト
    128穴のセルトレイ
    3~4粒まいて一本立ちに

  • イラスト
    根群は浅く広く張るので
    元肥はベッド全面にまいて耕し込む

  • イラスト
    1株にしたら、株元がぐらつかないよう
    少し土を寄せる

カリフラワーのまきどきと苗作り

早くから人々に親しまれながら、仲間のブロッコリーに押されて消費は減少気味でしたが、最近は見直されて人気も回復傾向です。色の白さと歯触りが身上ですが、黄緑、紫色などの品種も加わり、用途も和・洋・中と広がって、育てる楽しみも多くなってきました。
種まきの適期は7月中旬~8月上旬(関東南部以西の平たん地の場合)ですが、暖地では遅めの7月下旬からにします。
品種の早晩生の違いは極めて大きく、極早世では定植後45~50日、中早生は65~75日、晩生では90~100日余りかかるので、よく調べて品種を選びましょう。早取りを狙うには極早生を選び、まきどきを7月上旬に繰り上げます。
種まきは育苗箱に条まきし、本葉2枚のころ苗床に移植するか、128穴のセルトレイに2~3粒ずつまき、育つにつれて一本立ちにするかの、いずれかにします。暑い盛りですので、苗の上方にはよしずや、遮光用のネット資材を風が通るように掛けます。育苗箱やトレイは強い日差しのときは木陰に置くなど、涼しくします。
夏は乾きやすいので、かん水不足にならないようにしますが、日中は避けて朝夕の涼しいうちに行うようにしましょう。暑いさなかにたくさん水をやると、立枯病が発生する恐れがあります。
苗床なら本葉5~6枚、セルトレイなら本葉3枚に育ったころが畑への定植適期です。苗には前もって十分かん水し、根鉢(植物を掘り出したときに根の周りについてくる土)を十分つけ、断根しないように注意して植えつけましょう。
良質の大きい花蕾(からい)を取るには、畑の準備も大切です。畑は前もって完熟堆肥(たいひ)を十分施して耕し込んでおき、元肥は溝を掘って油かす、化学肥料を施します。
秋に入ると雨が多くなるので、水はけが良くなるように整地します。周囲には排水溝を設け、畝を高めに作っておきましょう。深植えは避け、株元が少し高くなるように植えるのが最適です。

  • イラスト
    育苗箱に条まきし、本葉2枚のころ苗床に移し、本葉5~6枚に仕上げる

  • イラスト
    128穴セルトレイに2~3粒ずつまき、間引いて一本立ちにし、
    本葉3枚の苗に仕上げる

  • イラスト
    強光を和らげ、風通しを良く涼しく

セルリー栽培のポイント

セルリーはセロリとも呼ばれます。ビタミンC、B群やミネラル類、カロテンなどを含み、繊維質にも富む健康野菜です。独特な強い芳香の精油成分には、精神を安定させる作用があるそうです。この香りとさわやかな歯応えで、サラダや肉料理に大変人気があります。
その割に、家庭菜園ではあまり取り入れられていません。それはほかの葉茎菜類とはかなり異なった性質があり、一般的な栽培管理ではあまり良い品質のものが得られないからです。
具体的には、(1)初期生育が遅く、高温に比較的弱いため育苗管理が難しく、健全な大苗が得られないこと、(2)繊細な根の性質に応える畑の条件にすることが難しく、多肥、多水分を好むセルリーのための施肥やかん水がうまく行われていないことなどが理由です。
セルリーを上手に育てるためには、(1)高温下での昇温防止による上手な育苗管理、(2)良質な完熟堆肥(たいひ)と肥料を施した本畑作り、(3)植えつけ後の入念なかん水管理と十分な追肥などがポイントになります。
まず、品種は淡緑系で育てやすい「トップセラー」、「コーネル」などを選び、5月下旬~6月中旬に図のように育苗箱に条まきし、本葉2~3枚のころ苗床に移植し、べた掛け資材や遮光ネットなどで被覆し、入念なかん水管理により育てます。
本畑は早めに石灰を施して耕しておき、元肥として堆肥、油かす、化成肥料をベッド全面に施し、20~25cmの深さによく耕し込んでおきます。
苗が本葉6~7枚になったころ、排水のことを考え、やや高めに作ったベッドに、40cm×35cm間隔ぐらいに植えつけます。植えつけ後はベッド全面に敷きわらをし、水分不足にならないよう気をつけて、かん水を入念に行います。ほかの葉菜類よりも水分をかなり多く必要とすることを念頭に置いて管理することが大切です。
秋に入ると生育が盛んになるので、ベッドの両側に油かすと化成肥料を15~20日間隔で3~4回追肥し、ベッドに土を寄せ上げます。
脇芽が伸びてきたらかき取り、外の枯れ葉は適宜取り除きます。害虫は早期発見に努め、遅れずに薬剤散布して防ぐことも非常に大切です。

 
  • イラスト
    細かい目のふるいで薄く覆土する

    苗床には昇温を防ぐため、べた掛け資材やネットなどを掛ける
  • イラスト

  • イラスト
    植えつけたら株の周りにたっぷりかん水する。
    生育中も多くかん水するので、排水のことを考え、
    畝はあらかじめ高めに作っておくこと

ナスの健康診断のすすめ

皐月(さつき)の日差しを受けて、ナスは紫黒で形ぞろいの良い果実が連続して収穫できるようになります。しかし次第に株の勢いが弱まり、実どまりが悪く収穫が減って、品質も悪くなってきます。
それは、「成り疲れ」で育ちが不調になってきたからです。
私たちが人の顔色やしぐさを見れば、お互いの健康状態を推測できるように、ナスの健康状態も、草姿や葉色、花などをよく見れば、早期に判断することができます。
ナスの健康のバロメーターは、図のように、花のつく位置と花の形、葉や花の大きさと色具合です。特に、雌しべが雄しべより短い「短花柱花」が現れると、これらはほとんど実どまりせず、落花してしまいます。
昔のことわざに「ナスの花には千に一つのあだがない」といわれたのは、雌雄同花で、雄花・雌花の区別がないことと、比較的よく着果するためです。実際には、下手をすると一生のうち、3~4割以上も落果してしまうのです。
不健康の病状をできるだけ早く発見し、早めに対策を講じておけば、落花や不良果の発生を軽減でき、良果多収を達成することができます。
対策としては、まず果実を若取りして、株の負担を軽くすることです。同時に追肥で栄養を補給し、硬くなった通路付近の根が伸びる場所にくわを入れて通気を良くし、乾いていたらかん水や、敷わらをします。
こうすれば数日を経ずして草勢に回復の兆しが現れ、健全な長花柱花が多く咲くようになるでしょう。茎葉もしっかりして、開花位置より上に、数枚以上の開いた葉が見られるようになってきます。こうなればよく実どまりし、果実の太りも早まって、色つやの良い果実がたくさん取れるようになります。
「成り疲れ」はナスの一生のうちに3~5回も現れるので、常に観察を怠らないで、適切な対策を講じてください。
生育盛りに入り、茎葉が込み過ぎると、日射不足のため果色が悪くなり、病害虫も発生しやすくなります。そのため、果実に木漏れ日が当たるぐらいに枝を整理したり、摘葉したりすることも大切です。また、アブラムシ、スリップス、場所によっては大敵のチャノホコリダニなどの薬剤散布も欠かせません。

   
  • ---健全な育ち---
    イラスト

    ---栄養不良の育ち---
  • イラスト

果菜類のトンネル栽培のポイント

早取りを狙うトンネル栽培の植えどきは、桜の花が散り、日増しに陽光が強くなりだした4月上旬ごろ(関東南部以西の平たん地)です。果菜類の中でもカボチャ、トマトは比較的低温に強いのが特徴です。続いてキュウリ、次にナス、ピーマン、一番弱いのはスイカ、メロンとなります。植えつけはこの順で、2週間ほどの差をつけるようにします。
植えつけが近づいたら、早めに元肥を施し、高めに形よく畝を作ります。数日前にはたっぷりかん水し、植え穴を掘ってトンネルをフィルムで覆い、すそに土を掛けて密閉して、十分に地温を高めておきましょう。
適期が来たら、晴天日を見計らって苗を植えつけ、株の周りにかん水します。そして、直ちにフィルムで覆い、すそに土を掛けて密閉保温しましょう。トンネル内の気温が30度以上になるようなら、所々少しだけトンネルのすそのフィルムを開けます。夜間はすそを閉じて保温します。
肝心なのは晴天の日中の換気です。およその目標として30~32度以上にならないよう、所々すそを上げて通気しますが、風でフィルムがずり落ちたり、大きく開き過ぎたりしないよう、注意が必要です。
この約1カ月間の管理の良しあしで、トンネル栽培の成否が決まります。目が行き届かないようなら、図のように頂部を開口させる方が安全です。すそからの冷たい風が入らないので、順調な生育が期待できます。降霜の恐れがあるときには、夜間だけもう1枚、フィルムかこもなどの保温材を掛けて保護しましょう。
換気をすると乾くので、土の湿り具合を見て、時々かん水します。5月上・中旬になり、茎葉がトンネル内いっぱいに伸びてきたら、徐々にフィルムを大きく開けます。やがて日中は全開放にし、夜だけ掛けるようにします。そして、次第に夜も開放しながら徐々に外気に慣らし、暖かくなったらフィルムを外して露地と同じような栽培管理に移していきます。
トマトやナス、ピーマン、キュウリは支柱を立て誘引し、カボチャ、メロン、スイカはつるを外に向けてはわせますが、このときできるだけ葉が裏返しにならないようにして、丁寧に扱ってください。
誘引したら、すぐに一回目の追肥をして、盛んな生育に応えましょう。

  
  • イラスト
    畝を作り前もってかん水したら、植え穴を掘る。
    トンネルのフィルムを掛けて暖めておく

  • イラスト
    十分暖まったところへ苗を植えつける

  • イラスト
    日中30~32度以上にならないように換気する

  • ---自然換気2法---

    ・2枚を合わせ頂部を開く

  • イラスト

  • ・頂部穴開き
  • イラスト
  • いずれもすそには土を掛けて寒風の侵入を防ぐ
  •